外務省が7日に公開した文書「開戦直前ノ『ラヂオ』放送ニ関シ米軍ニ報告ノ件」で、暗号放送をめぐり米軍将校と日本外務省の担当者のやりとりが記されている |
外務省が7日に公開した文書「開戦直前ノ『ラヂオ』放送ニ関シ米軍ニ報告ノ件」で、暗号放送をめぐり米軍将校と日本外務省の担当者のやりとりが記されている |
【円満亮太】日米関係の緊迫を知らせる暗号「ヒガシノカゼ、アメ」――。1941年の真珠湾攻撃の際、気象情報を装った暗号を海外向けラジオで放送したと当時の日本の担当者が認めていたことが、7日に外務省が公開した外交文書で判明した。真珠湾奇襲を許した米側が、暗号発信の経緯を熱心に調べた様子もうかがえる。
この「ヒガシノカゼ」が日米関係が緊急事態に陥った際に放送される暗号だったことはこれまでも米側の資料などで示されているが、今回、戦後の米側の聴取に対し、日本側がこうした暗号を実際に放送したと認めた文書が公開された。
真珠湾攻撃をめぐる暗号電文では、攻撃を命じた「ニイタカヤマノボレ」や、奇襲成功を示す「トラトラトラ」が知られるが、在外公館や海外居留民向けにもラジオ放送で暗号が流されていたことになる。
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朝日新聞社会部