これはすばらしい動きですね。日経いわく、NPOへの就職を希望する若者が増えているそうで。
NPOへの就職、希望する若者が増加 多彩な活動で人気:日本経済新聞
NPOで働くということ
以前「「NPOで働く」3つのメリット」という記事を書きましたが、NPOへの就職はかなりアリだと思っています。この記事で書いたことと被ってしまいますが、改めてメリットを整理すると、
・何を解決するために働いているのかが明確で、やりがいを感じやすい
・成果目標が厳しいので、ぬるま湯にならない
・ボランティアや寄付など、「お金ではない人の動かし方」を肌で学ぶことができる
・組織が柔軟なので、スピード感をもって働ける
・組織の外とのコラボレーションがやりやすい
デメリットを述べれば、
・一般的に給料は低め(参考「[調査] NPO職員の平均給与について調べてみた—正規職員でも200〜300万円程度」)
・新人教育は手薄い傾向あり
・親や友人など、周囲の理解が得にくい
・転職がむずかしくなる(?)
なんてところでしょうか。NPOから一流企業へ転職する人も実際にはいるので、転職に関しては一概にいえませんかね。本人の能力値が高ければハンデにはならないと思われます。
新卒でNPOに就職!でも不安があります…
ちょうど先日、「NPOに新卒で就職する予定なんですが、不安なんです」と語る学生とお話してきました。
彼が不安に思っていたのは「NPOに入ってしまうと、企業の人たちの気持ちがわからなくなって、仕事がしにくくなるのではないか」と「新人教育にコストを割いてくれないのではないか」の2点。
前者に関しては、そういう問題意識があるのなら、別段心配はないと思います。日本企業の仕組みを骨の髄から知る必要なんてありません。企業の人と協同する際に不安があるのなら、企業に勤める友人・知人に「この資料で大丈夫かな?」とひとこと聞いてみればいいだけの話でしょう。
後者に関しては、確かに団体側に教育する余裕がないことも考えられるので、社外に「わからないことがあったらいつでも聞ける」ネットワークを作っておくべきです。団体職員が教えてくれないのなら、他の人に教えを請えばいいのです。ソーシャルネットワークが発達した今の時代、そのくらいなら難なくできるはずでしょう。
NPOはベンチャー企業に似ていて、組織がフラットかつ、裁量が大きい傾向があります(無論、大規模で官僚的なNPOもあるので一概にはいえませんが)。
新卒としてそういう場に飛び込むことは、下手に大企業で役に立たないどころか人材価値を毀損する教育を受けてしまうより、よほど将来につながると思います。
もしNPOの内定をもらっており、入社するか迷っている、なんて方がいたらお気軽にご連絡ください。結構な団体数を見ているので、それなりにいい団体/悪い団体を見抜く目は養われていると思います。
関連本。NPOで働こうと思っている方は必読。そうでない方が読んでも十分面白い内容です。