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【大リーグ】

松坂、3イニング5安打も無失点 先発争いに望みつなぐ

2013年3月7日 紙面から

ジャイアンツ戦に先発、3回を投げ無失点だったインディアンスの松坂=スコッツデールで(撮影者・社英夫)

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◇インディアンス4−3ジャイアンツ

 【スコッツデール(米アリゾナ州)穐村賢】大輔、耐えた。インディアンスとマイナー契約を結び、メジャー昇格を目指す松坂大輔投手(32)が5日(日本時間6日)、ジャイアンツ戦でオープン戦初先発。初回に1死満塁、2回にも1死一、二塁のピンチを背負いながらも、2併殺で3イニングを無失点に抑えた。満点投球とはいかなかったが、先発候補争いへ望みをつなげた。ジャイアンツの田中賢介二塁手(31)は初回に松坂から中前打を放ち、5試合連続安打とした。

 久しぶりの真っさらなマウンドで「らしさ」を見せた。今季オープン戦初先発の松坂が3イニングを無失点。「やっぱり長く先発をやってきたので試合に入りやすい。ランナーを出しながらもゼロに抑えられたのは自分らしいかな」。5安打を許しながらも、表情に暗さはなかった。

 あえて直球系を意識した「偏った配球」で試合に臨んだ。この日のテーマは「ブルペンで練習した事(球)を試合で投げれるかの確認」。1回には3連打で満塁、2回にも一、二塁のピンチを招いたが、いずれも後続を併殺に抑えてピシャリ。3回は3人で切り抜け、「今日は打たれるのは想定内」とうなずいた。

 前回登板は2イニングで1本塁打を含む4安打2失点。「ストレスのたまる試合だった」。だが、この日は「少し(状態が)上がったかな。感覚としてちょっと(直球が)速くなってきた」と手応えを口にする。フランコナ監督も「しっかり抑えてくれた」と先発候補としての評価を変えない。

 懐かしい顔にも刺激を受けた。1回、中前に打たれた田中。横浜高のエースだった1998年春の甲子園。3回戦で田中擁する東福岡高と対戦した。「あのときも中前に打たれた。思い出した」。当時を懐かしそうに語り、「お互い結果を出さないといけない立場」と表情を引き締める。

 降板後には「球数が少なかったから」とブルペンに直行。約5分間の投球練習で、この日の登板の反省にあてた。無失点で乗り切ったとはいえ、マイナー契約の立場に変わりはない。「僕にとっては結果が重要。そこを一番大事にしながら先発としてやらなければいけない事をできたらいい」。望みをつないだ3イニング。先発としてのプライドを内に燃やし、調整のピッチを上げる。

 

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