名古屋グランパスのGK楢崎正剛(36)が6日、浦和戦(9日・埼玉)に向けて、今季を占う一戦になるとの見方を示した。浦和は大型補強で優勝候補に挙げられている。グランパスにとっては最近2年間で1分け3敗と相性も悪い。楢崎は「試金石になる。浦和に勝てば手応えを得られる」と意気込み、難敵を撃破できれば勢いがつくと語った。
開幕2試合目にして、リーグ序盤で最大の難所がやってくる。昨季は浦和戦で2戦2敗。敵地埼玉スタジアムでも3連敗中というデータが、雄弁にグランパスの立場を物語る。楢崎はこの一戦の重要性を力説した。「開幕戦は開幕戦で独特のプレッシャーや緊張感があったが、次の試合は本当の意味で試金石になる。浦和に勝てば手応えを得られる」
昨季7位に沈んだグランパスと、優勝争いした浦和の力関係は変わっているのか。オフの積極補強で浦和は選手層を厚くした。一方のグランパスも3バックを本格採用するなど新たなサッカーへ進化している。
楢崎は「浦和はやり方自体は変わっていない。補強でレベルアップしている」と警戒しつつ、「ウチが昨年負けたのは、ミスによる自滅。しっかり戦えば勝てる」と言い切る。浦和との昨季最終戦(12月1日・埼玉)では楢崎が珍しくキャッチミスを犯して失点した。自戒を込めてミスは禁物と語った。
浦和には、昨季ロスタイムに2度ゴールを決められたDF森脇(前広島)もいる。楢崎は「森脇は特に意識していないけど、同じ失敗を繰り返したら今年も勝てないということ」と言う。
難敵の浦和、“鬼門”の埼玉スタジアム、“天敵”森脇−。優勝するには、すべてを乗り越え勝ち点3をもぎ取るしかない。決戦を前に主将・楢崎がチームに活を入れた。 (木村尚公)
【昨季の森脇ロスタイム被弾VTR】 4月21日のアウェー広島戦では1−0の後半ロスタイム、森脇のミドルシュートで追いつかれ引き分け。9月22日の瑞穂陸上競技場での広島戦では1−1の後半ロスタイムに森脇のヘディングで失点。敗れたグランパスは優勝争いから事実上脱落した。
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