東日本大震災:がれき処理除外、交付金「市民のため必要」 堺市長が答弁−−市議会委 /大阪
毎日新聞 2013年03月02日 地方版
東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)の広域処理で、堺市ががれきを受け入れないことになったにもかかわらず、国が復興予算約86億円を交付することについて、堺市の竹山修身市長は1日、「市民の快適な生活のために必要な予算」と述べた。先月25日の市議会本会議でも「財源確保は首長の責務。ありがたくいただきたい」と復興予算を受け取る考えを示した。
この日の市議会産業環境委員会で答弁。
この予算は、環境省が放射性物質に対する不安などで進まない震災がれきの広域処理を促すため、12年度の復興財源枠に計上。がれきを受け入れる施設整備などに復興予算を充てると通達し、「検討すれば、結果として受け入れることができなかった場合でも返還は生じない」としたことから、その後、がれきの全体量が判明し、受け入れ先から堺市が除かれたにもかかわらず、金が交付される形となった。
竹山市長は1日、「受け入れの可否は十分検討した。国の交付要件に適合しているという見解が出されているので事業を円滑に執行するために活用すべき。いただけるものを断ったら市民に損失を与える」とも答弁した。【山下貴史】