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国際
【チャベス氏死去】盟主を失い揺らぐ「反米同盟」
2013.3.7 07:35
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昨秋の大統領選後、外相から昇格したチャベス氏の“懐刀”のマドゥロ副大統領は強硬な反米主義者として知られ、イランやシリア、中国などとの外交を主導してきた。しかし「かつてバスの運転手だったマドゥロ氏は忠誠心を買われて側近になった」(外交筋)との印象が拭えず、カリスマ性に乏しいのが実情だ。
マドゥロ氏は5日、チャベス氏のがん発症について、国内の野党勢力と共闘した米政府による「攻撃」が原因だと強調した。米政府高官が同日、「ばかげている」と一蹴したこの発言は、“チャベス後”の中南米地域で自らの求心力を高めようとする「稚拙なプロパガンダ」(同筋)との見方がもっぱらだ。
一方、昨秋の大統領選でチャベス氏に僅差で敗れたものの、再出馬する可能性が高いカプリレス・ミランダ州知事は国際協調を重視する現実派だ。当選すれば駐ベネズエラ米大使の復帰などで対米関係が劇的に変化するとみられる。
一方、オバマ米大統領は5日、ベネズエラの今後の政権移行に関連し、「米政府は民主的な原則や法の支配、人権尊重を促進する政策を推し進める」と強調、反米同盟の“解体”に向け、早くもベネズエラに揺さぶりをかけている形だ。
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