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政治
【主張】震災式典 台湾の指名献花は当然だ
11日に行われる政府主催の東日本大震災2周年追悼式典で、国名を読み上げる指名献花の列に台湾代表を加えることが決まった。
昨年の式典では、当時の野田佳彦政権が台湾を指名献花からはずし、日本人として恥ずかしかった。中国への過度の配慮がにじんでいた。台湾をきちんと処遇する安倍晋三政権の是正措置を評価したい。
台湾は2年前の震災発生直後、馬英九総統が先頭に立って日本への義援金を募った。各国の中で群を抜く250億円にのぼった。
そうした台湾の人々の善意を無視するかのように、日本側が式典で台湾の代表を冷遇したのは、国家としての品格が問われる失態だった。2度目の追悼式典は日本が1年遅れで感謝の思いを示す場だと心得なければならない。
加藤勝信官房副長官は、6日の記者会見で、台湾代表の献花の際、各国と同様に紹介のアナウンスをする考えを明らかにした。当然の配慮だ。
日台間には懸案もある。台湾は中国との間で経済協力枠組み協定(ECFA)を結ぶなど関係を深めてきた。尖閣諸島についても中国同様に領有権を主張している。昨年9月には多数の台湾漁船が尖閣近くの日本領海に侵入し、並走する台湾巡視船と海上保安庁巡視船がにらみあう事態も起きた。
だが、台湾は民主主義を基盤にする国であり、一党独裁の中国とは違う。安全保障面でも日米同盟を支持する立場である。
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