- [PR]
経済
世界同時株高 緩和マネー追い風も期待先行
2013.3.6 21:28
世界的な株高基調が鮮明になってきた。5日に米ダウ工業株30種平均が、2007年10月につけた最高値を約5年5カ月ぶりに更新しただけでなく、欧州各国の市場、6日の東京株式市場も株高が続いた。世界同時株高の背景には、金融緩和によるカネ余りと米国などの景気回復期待がある。ただ、市場関係者からは「期待先行」との指摘も出ている。
5日のニューヨーク株式市場は続伸し、ダウ平均は前日比125・95ドル高の1万4253・77ドルで取引を終えた。同日の英国やドイツの株価指数も約5年2カ月ぶりの高値で終えた。
日本でも平均株価が6日の朝方から上昇。「景気や個人消費の改善に対する期待が高まった」(大手証券)として、セブン&アイ・ホールディングスやJ・フロントリテイリングなどの内需株が昨年来の高値を更新した。平均株価の終値は、前日比248円82銭高の1万1932円27銭。
引き続き始まったアジアでの株式相場も堅調で、インドネシアやフィリピンの指数は過去最高値を上回った。
世界をほぼ一周した株高の流れは、日米を中心とした金融緩和により巨額のマネーが市場に流入したことが大きい。日本では、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への早期参加表明が取り沙汰され、投資家の景気回復への期待感が高まる。
ただ、同時株高の“主役”を演じる米国について、SMBC日興証券の渡辺浩志エコノミストは「期待先行の部分はある」と指摘する。日本株についても、「数字で裏づけられた株高ではなく、5月に発表される企業決算の内容が重要だ」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長)との声も上がっている。
このニュースの写真
関連ニュース
- [PR]
- [PR]