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着物すてきにリメーク 被災者招きファッションショー 仙台

ちりめんで作ったオリジナルの洋服を披露する舟橋さん

 仙台市内の借り上げ仮設住宅に住む被災者らを招いた創作服のファッションショーが青葉区の市福祉プラザであり、着物や古布でリメークした独特のデザインが観客の目を楽しませた。

 借り上げ仮設の被災者支援を続ける市社会福祉協議会中核支えあいセンターが、裁縫や編み物好きの被災者向けに同プラザで毎月開いている手芸サロンの特別企画として開催した。
 先月21日に開かれたショーには、手縫い教室「はないっとき」を主宰する若林区の舟橋洋子さん(66)と教室の生徒20人が出演。舟橋さんが考案したパターンを基に、それぞれが制作した服を自らまとって紹介した。
 男物の大島つむぎを使ったワンピースや長じゅばんのブラウス、格子柄の布団皮から作ったツーピースなどが次々と登場すると、観客は身を乗り出して見入っていた。
 宮城野区新田の自宅が地震で全壊し、借り上げアパートに暮らす角田忠子さん(79)は「洋裁を教えてきたが、着物のリメークにも興味がある。すてきだったので自分でも作ってみたい」と話していた。
 舟橋さんは名古屋市出身で、離婚をきっかけに50歳から独学で服作りに取り組んだ。材料の生地の意外さだけでなく、年代や体形を問わずに着られて、肩が凝らない楽なデザインに特徴がある。
 「針仕事で元気が出ることもある。一歩を踏み出す力になればうれしい」と舟橋さん。ショーに出演した生徒のうち2人も、津波で自宅を失いながら服作りを日々の励みにしているという。


2013年03月06日水曜日


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