東日本大震災2年:女たちの復興/下 子どもの命を守りたい

毎日新聞 2013年03月06日 東京朝刊

 開院に向け奔走したのが、市民グループ「福島診療所建設委員会」。県の甲状腺検査では、子どもにのう胞などが見つかっても大半が2次検査不要と判定され、保護者から「検査結果が分かりにくい」などの声が上がった。こうした不安に応える身近な医療機関を作ろうと、募金活動を開始。わずか1年間で約4000万円を集めた。中心メンバーの一人、佐藤幸子さん(54)は「被災地にとどまる人のためにどんな不安にも寄り添ってくれる診療所を作りたかった」と話す。

 福島第1原発から約47キロの川俣町で養鶏場を経営していた佐藤さんは、原発事故で飼っていたニワトリ250羽をすべて処分した。夫は新たな農地を求めて岡山県に移り住み、福島県内にいた4人の子どもも県外に出るなど家族はバラバラになった。佐藤さんも福島市に転居した。仕事、穏やかな老後、故郷−−。すべてが事故で崩れ去った。

 開院から3カ月。診療所では県外から駆けつけた医師6人が働く。当面は無給だ。東京都国分寺市の杉井吉彦医師は「放射能の影響は分からないことが多いから長期的に診たいし、被災者の不安を少しでも和らげたい」と話す。

 診療所には、これまで県内外から約200人の患者が訪れたが、子どもの甲状腺検査のため来院する親子も多い。

 「子どもの命を守りたい」。佐藤さんはこれからも被災地の子どもたちを支えていくつもりだ。【大迫麻記子】

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