ノンフィクションW:「蜷川幸雄〜それでも演劇は希望を探す」 3民族3言語の大作に挑む姿を追う
2013年03月05日
WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。3月8日に放送される「蜷川幸雄〜それでも演劇は希望を探す」を担当したWOWOWの制作部の古谷秀樹プロデューサーに番組の魅力を聞いた。
−−番組の概要と魅力とは?
12年末から東京とイスラエルで公演されたギリシャ悲劇「トロイアの女たち」。日本人と、イスラエルのユダヤ系、アラブ系のキャストが出演し、3民族3言語によって演じられるこの前代未聞の大作に、3年がかりで挑んだ蜷川幸雄さんの姿を追いました。
この舞台は日本とイスラエルの国交樹立60周年を記念するプロジェクトとしてスタートしましたが、当然ながら複雑なパレスチナ情勢を背負うことになります。なぜ蜷川さんがこの複雑なプロジェクトを引き受けたのか? そしてこのプロジェクトを通してどのようなメッセージを発信しようとしたのか? 世界的演出家が挑む壮大な挑戦をお伝えします。
−−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?
3年前から蜷川さんへの取材を続けていたテレコムスタッフさんから企画のご提案をいただいた際、迷うことなくWOWOWで放送するべきだと思いました。蜷川さんがこのプロジェクトで挑んだことは、演劇が社会や世の中に対して果たすべき役割を示すことです。それはあらゆる芸術やエンターテインメントに携わる人間にとっても、普遍的かつ最も重要なテーマです。演劇の歴史の中でも記録されるべきプロジェクトの裏側をお伝えできることを、放送人として幸せに感じています。
−−制作中、一番に心がけたことは?
このプロジェクトの背景にあるパレスチナ問題とは何なのか? その中で生きるユダヤ系やアラブ系のキャストはどのような思いを抱いて取り組んでいるのか? そしてこの舞台を通じて蜷川さんが何を表現しようとしていたのか? それらの姿を、キチンと丁寧に伝えることです。
−−番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?
制作プロダクションのテレコムスタッフさんは、3年前からこのプロジェクトへの取材を続けてこられました。3年もの長期にわたる取材を、43分のドキュメンタリーで表現する機会はなかなかありません。膨大な取材テープから使いどころを厳選するのは、相当に大変な作業だったと思います。
−−視聴者へ一言お願いします。