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おっさんの価値って何なんだろう

2013/03/05


昨日は大学生と会う機会が多くあり、刺激をたっぷりいただけました。いやー、最近の若者はほんっとにすごい!


「ファシリテーションを学びたい」を語る19歳

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特に衝撃を受けたのは、岡慧隼さん。弱冠19歳ですが、アジアでのビジネスに関心を持ち、単身ミャンマーに飛び、現地のネットワークを形成。なんでも先日の滞在では、現地に在住する日本人50人近くに会ったとか。ミャンマーに関する情報はネットでもほとんど出回っていないそうで、足でリアルな情報を仕入れてきたそうです。

「ミャンマーで起業するの?」と訊いたところ、「考えてはいますが、今はファシリテーションを学びたいので立命館APUに行きます」とのこと。ファシリテーションを学びたい、とはなんという先見の明。これから間違いなく求められるスキルです。

彼はファシリテーションを学び、世界中の人々とコラボレーションをして、変化を起こしていきたいとのこと。起業家とも違う、「世界中のコミュニティに対話と創発の火を付けるような存在」を目指しているのでしょう(まぁ19歳!なので大いにやりたいことは変わる可能性はあるでしょうけれど)。

ちなみに「月五万あれば生きていける」と語り中国は深センに飛んだ岡俊輔氏は、彼の実兄。兄弟してすごいバイタリティですね…。

「5万円あれば生きていけるんです」—単身、中国・深センに飛び立ち事業を興す岡俊輔氏(24歳)


おっさんの価値って何なんだろう

で、彼と話していて強く感じたのですが、いったい年長者である自分の価値というのは、いったい何なのでしょう。ぼくは彼に、何を提供できるでしょうか。


思うに、年長者の価値というものは、徐々に剥離されつつあるのではないでしょうか。

昔は何かを生産する際に、生産設備・大量の頭脳を持っている必要があったため、自然と「生産」という行為は大組織に集中せざるをえませんでした。何か大きな変化を起こそうと思ったら、やっぱり大企業の方が良いわけです。

大組織で何かを生産するとなると、業界や会社の歴史をよく知り、人脈も豊富な年長者に価値が出てきます。若者は必ず年長者のお伺いを立てなければならず、年長者はその都度有益なアドバイスや、人脈を提供してくれました。


しかし、現代では、何かを生産する際の組織の単位が非常に小さくなっています。

たとえば「スマホアプリ」を作る際、必要な人員はせいぜい1〜3名程度です。では、こうしたスモールチームが作るものが大組織の生産物に劣るかというと、決してそうではないわけです。市場に出回る量においても、生産物の質においても、大組織のものに見劣りすることはありません。

スマホアプリのような流れが早い分野では、年長者が持つ歴史的知識も役に立ちにくいのが現実です。むしろ、情報処理能力の高い若者に分があります。


現実を見ても、少なくともスマホアプリの企画・開発においては、おっさん(年長者)は足手まとい以外の何者でもない、というケースが往々にしてあります。20代前半の人たちと触れ合っていると、もうすぐ27歳のぼくですら、存在意義がわからなくなったりします。


年長者は実力主義をどう生き残るか

年長者の価値というのは、「人脈」「知識」「専門性」といったところでしょう。しかし、これらの価値が、「組織の縮小化」や「業界変化のスピード加速」によって、毀損されつつあると、ぼくは考えます。

それは言い換えれば、実力主義が浸透しつつあるともいえます。実力があれば若者でも戦えますし、実力がなければ、年長者であろうが雑魚キャラにしかなりえません。

プロブロガーの世界はまさに実力主義で、年齢なんてものは成果とまったく関係がありません。稼げる人は高校生でも稼げますし、稼げない人はどれだけ年長者であっても稼げません。むしろ年を取っていればいるほど、変化への対応スピードは遅くなりがちなので、「実力」も劣化する傾向があります。


ぼく自身、自分がこれから30代、40代になるにあたって、いったいどんな市場価値を手にすればいいのか、よくわかっていません。

専門性や知識では負けないつもりでも、下の世代にはぼくより生産性が高いブロガーも出てくるでしょうし、ぼくよりも業界構造の未来を見通すのが巧いライターも出てくるでしょう。

人脈を誇りにするのも、何か違う気がします。このフラットな社会では、人脈なんてすぐにつながってしまうものですし。


強いてあげるとするなら、「与えてきた恩」に関しては、長い時間を生きている分、若者に対して競争優位かもしれません。年長者は若者より豊かなセーフティネットを持つことができるだろう、という話です。たくさんの恩を与えていけば、年を取っても若者たちに「使ってもらえる」かもしれない。かなり守りの観点ですが…。


ちょっと散漫な文章になっってしまいましたが…かなり真面目に、おっさんの価値がわからないのです。年長者をバカにしているというよりは、自分が年長者になったとき、どういう価値を持てばいいのかが、いまいちわからない、という話です。

年長者の方々は、自分の強みを何だと思っていますか?その強みは、小さな生産チームでも役立てることができますか?ITのような業界構造の変化が早い領域でも、若者に対して競争優位を保てますか?

ぼくと同世代の方々は、自分が年長者になったとき、どんな競争優位性を持っていれば、若者たちに存在意義を見いだしてもらえると考えますか?逆にいえば、どんな年長者をみなさんは尊敬し、一緒に働きたいと思いますか?

ぜひコメント欄で教えてください。


関連本。タイトルはありきたりですが、中身はかなり刺激的です(できれば原著がおすすめ)。

この本で書かれている「代替不可能性」はヒントとなる概念です。年を取れば取るほど高まる「代替不可能性」はいったいどのようなものがあるのでしょうか。「この若者ではダメで、このおっさんじゃないとダメ」というのは、どういう場面でしょうか。

原著はこちら。Kindle版もあります。


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