三一節:「加害者と被害者の歴史、千年過ぎても変わらない」

朴槿恵大統領、日本に反省を求める

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は1日、就任後初となる「三一節(独立運動記念日)」記念式典に出席し、演説で「韓国と日本はつらい過去を1日も早く治癒し、共栄の未来に向かって共に進めるよう、日本政府は積極的な変化と責任ある行動を取らなければならない」と述べた。

 式典はソウル市中心部の世宗文化会館で執り行われた。朴大統領は「(日本と韓国の)加害者と被害者という歴史的な立場は、千年の歴史が流れても変わらない」とも語った。朴大統領は就任前にも、日本の関係者に会うたびに「歴史を直視すべき」と求めてきたが、この日の演説でも同じような要求を日本に突きつける形となった。

 しかし朴大統領は今回、日本政府による独島(日本名・竹島)関連の挑発行為や、右傾化などの問題については直接の言及を避けた。これについて外交関係者の間では「日本側の態度を見守りたいとする意向が込められたもの」との見方で一致している。

 日本の岸田文雄外相は三一節の前日に当たる2月28日、日本の国会で行った外交演説で、独島問題について「一朝一夕に解決するものではないが、粘り強く対応したい」と述べた。また先月22日に島根県主催で行われた「竹島の日」記念式典には、日本政府から次官級の政務官が出席した。

 朴大統領は北朝鮮に対し「核開発や挑発行為では何も得られず、孤立と苦痛が大きくなるだけという事実を悟らなければならない」「北朝鮮の挑発行為にはより強く対応するが、北朝鮮が正しい選択を行い、変化への道に向かおうとするなら柔軟に対応する」と述べた。

 朴大統領は「北朝鮮もこれまで南北間で行われた国際的な合意を尊重し、互いを認める信頼の道に進むことを望む」「1日も早く南北関係を正常化し、韓半島(朝鮮半島)幸福時代を共に切り開くことを求めたい」と呼び掛けた。

 朴大統領が今回北朝鮮に送ったメッセージの内容は、相手を刺激する強硬な発言は控え、対話の余地を残す形となった。大統領府は「北朝鮮による3回目の核実験に対する制裁など、国連安全保障理事会の対応について、当分は見守る意向だ」とコメントした。

金真明(キム・ジンミョン)記者
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