姉と母と少年
その1 「フウゥ……疲れた………」 呟きながら美沙はベットの上に身体を投げ出した。 22歳の美沙は看護婦になって1年、夜勤明けで一人暮らしの部屋に帰って来た。明日は休日、夜勤明けの今日と合わせて久しぶりの連休である。美沙は近くの個人病院に勤めている。個人病院といっても入院施設もある総合病院だが、かといって救急指定されるような大病院でもない。必然的に入院患者は老人が大半で、看護婦の仕事の大部分は老人の看護である。そのため夜勤といっても、患者の急変に神経をすり減らさなくてはならなような事もなく、わりとのんびりと出来る。とはいえ、やはり夜勤は疲れる。着替えもせずベットに横たわった沙樹は、着替えなきゃと思いつつウトウトと眠り始めた。 ピンポーン。チャイムの音に美沙は飛び起きた。今時分誰だろう、そう思いながらドアに向かって歩き、スコープを覗いてみた。 「あら、聡じゃない。ちょっと待ってね、今開けるから。」 そう言いながら美沙はチェーンを外しドアを開け聡を迎え入れた。 「どうしたのよ、こんな時間に……学校は?」 「何言ってるんだよ、姉さん。今日は日曜だよ。」 美沙の問いにあきれたように聡は答える。聡、美沙の弟である。中学2年生。姉の美沙から見てもジャニーズ系のなかなかのイケ面である。 「どうしたの?聡が尋ねてくるなんて珍しいわね。」 「ウッ、ウン………」 何故か聡がモジモジしているように感じられ、美沙は言葉を重ねる。 「ホントにどうかしたの?」 「ウッ、ウン………実は………」 やはり煮え切らない様子の聡。 「こんなとこで話すのもなんだから、とにかく上がりなさいよ。」 聡の様子にちょっとした違和感を覚えた美沙は聡に上がるように促した。聡は靴を脱ぎ黙って姉の後に従い、テーブルに美沙と向かい合わせに腰を下ろす。 「ねえ、どうしたの?今日の聡ちょっと変だよ?」 「ウン、実はその・・姉さんにちょっと相談があって………」 「あら、そんな事なの?で……何……」 「ウッ、ウン、あのー……どこから話せばいいかな………」 「はっは〜ん、好きな子ができた!どう?ズバリでしょ?」 「そっ、そんなんじゃないよ。それにそんな事なら別に姉さんに相談しなくても………」 「あら、言ってくれるわね。じゃあ何なのよ?」 「ウン、実は……………友達が、ボクの事、変だって………」 「変?何が変なの………」 「その〜………普通じゃないって………」 「だから何がなのよ!」 あまりに焦れったい聡の言い回しに、つい美沙の声が大きくなる。 「だっ、だから………あそこが…………」 消え入りそうな声で聡が答えた。 「えっ?何?あそこって……」 「だから、あそこだよ。男の………」 「へっ?あそこって………もしかして………ペニス………」 「ウッ、ウン、そう………」 言い出しにくい言葉が姉の口からスッと出た事に聡はホッとした。 「姉さんだったら、看護婦だし………こんな相談できるの姉さんしかいないし………」 「そっ、そりゃあまあねえ……」 美沙は戸惑いながら答えた。確かに介護をするときは老人のモノが目にはいる事もある。寝たきりの患者の場合はおむつも替えるから、当然触れる事もある。しかし……… 「で、どう変だって友達は言うの……」 「そ、その普通じゃないって。普通より大きいって………」 「なっ、何、何なの………大きいって」 「だから………ボクのが、みんなより大きいって言うんだ。」 「なーんだ、そんな事なの……」 おそらく一瞬友人に見られたのだろう、そしてその時少し大きくなっていただけだろう、美沙はそう思った。職業が職業である。虫垂炎の手術の際の剃毛で大きくなってしまう若い子はたくさんいる。男の生理はわかっているつもりだ。それに、23にもなって男を知らないはずがない。経験が多いとは言わないが、3人の男性と性的な経験もあった。 「その時、ちょっと大きくなってたのを見られただけじゃないの?」 「そんなことないよ。だって自分でいつも見てるんだから………普段のままだったんだ。」 「ふ〜ん………そうなんだ。」 美沙は困惑している弟を見て、少し楽しみたくなった。 「そんなに大きいのかな?姉さんが見てあげようか?フフッ。」 ちょっと弟をからかうつもりで言った言葉に、予想外の答えが返ってきた。 「ウン、見てほしいんだ。姉さん看護婦だからイッパイ見てるだろ。それと比べて欲しいんだ。」 「エッ、そ………そうね………」 美沙はあまりに素直な弟の反応に「そんな」という否定の言葉を飲み込み、肯定の返事をしてしまった。 「よかった。こんなこと頼んで叱られるんじゃないかと思ってたから……」 ほっとしたようにそう言うと、聡は立ち上がりファスナーを下ろしジーパンを脱ぎ捨てた。 しかし、下半身にトランクスだけの姿になった聡がなぜかモジモジしている。それは当然の反応だと美沙は思った。おそらく初めて異性に見せるのだろう。ほとんどの若い患者がそんな反応を示す。しかしここで恥ずかしがってしまうと、弟が恥ずかしがってしまうと思い努めて事務的な口調で言葉を続ける。 「姉さんに見せてみて。多分心配するような事じゃないと思うから………」 「うっ、うん。でもやっぱり恥ずかしいな。いまさら言うのも変だけど………」 「大丈夫よ。あなたの言うとおり姉さんだって見慣れてるんだから。 それに自分から言い出したことでしょ。ほら、男らしくさっさと見せなさい。」 恥ずかしがる聡を見ているうちに、美沙の気持ちの仲に弟を恥ずかしがらせたいという気持ちが芽生えてきた。 「ほら、さっさとしなさい!!なんなら姉さんが脱がしてあげようか……」 少しきつい口調で美沙は聡に迫る。 「わ、わかったよ。自分でするから………」 そういうと聡は美沙に背中を向け、おずおずとトランクスを降ろしはじめた。トランクスを脱ぎ終えた聡だが、やはり恥ずかしいのであろう美沙に背を向けたままである。 「ほら、こっち向いて……」 「うっ、うん。」 美沙に促されゆっくり振り向く聡。しかし、股間は両手で隠され、美沙には見えない。 「ほら、早く手をどけなさい。」 その言葉にのろのろと股間から両手を左右に開く聡。 「きをつけ!!」 突然の美沙の号令に、聡は驚いたようにきをつけの姿勢をとる。 「………」 美沙は息を呑んだ。大きいのだ、確かに。看護婦である美沙は、同年代の女性より遙かに多くの男性のアレを見ている。もちろん、老人の場合は使用可能な状態ではないが、若い患者が介護の際大きくしてしまう事もよくある。大きいと思う患者も中にはあった。しかし聡のモノは……… 『そっ、そんな………まだ勃起もしてないのに………こんなだなんて………』 そう、聡のペニスは勃起しているわけではない。それでも美沙が今まで見た勃起している男性のソレと同じくらいの大きさがあった。美沙の親指と中指を軽く広げたくらいの長さのモノが、聡の股間にぶら下がっている。太さも普通の男性が勃起したくらいの太さである。さらに先の方には、茎よりもう一回り大きい亀頭が完全に露出している。その亀頭は大人顔負けにエラが張り、とても中学生とは思えない黒ずんだ色をしている。身体はといえば、まだ筋肉もついてこない、中性的な身体をしているのが服の上からもわかる。そのアンバランスに驚嘆の言葉が思わず美沙は口をついて出る。 「大きい………」 「やっぱり大きいのかな?ボクの………どう?姉さん。」 不安そうに聡が問いかける。 「たっ、確かに大きいわね。普通の人よりは………」 「やっぱりボクのココ変なんだね……」 うなだれる聡。 「そっ、そんな事無いわよ。普通よりちょっと大きいだけよ。」 ちょっとどころではない、それは美沙にもよくわかっていた。しかしここで異常に大きいと言ってしまえば聡が傷つくだろう。そう思い美沙は控えめに答えた。 「そんなに、大きくないの?ちょっと大きいだけ?」 「そっ、そうね。ちょっとだけね。 それに、その状態が問題じゃなくて、大きくなったときどれくらいになるかが問題だから………」 これが勃起するとどうなるのか……半分怖いモノ見たさで美沙は言ってみた。 「えっ、だって大きくすると頭が悪くなっるって………」 「ハッ?何言ってるの、あんた……」 聡の信じられない言葉に驚く美沙。 「誰に聞いたの?そんな事。」 「ウン、小学校の時ママに言われたよ。」 「でも……大きくなる事もあるでしょ?」 「ウ、ウン。朝起きたときなんかに大きくなってる事もある。」 「じゃ、じゃあ……もしかして……自分でしたことないの?」 「自分でするって………」 「ねえ聡、もしかしてまだ射精の経験ないの!!」 驚いて尋ねる美沙。聡はもう14歳である。当然夢精やオナニーは経験があると思っていた。入院患者の中には、小学生でも自分で処理している子もいる事を同僚に聞いた事があったからだ。 「射精って……なにさ?」 「あんた、射精も知らないの………」 あまりの弟の性知識のなさに、美沙はあきれたように言った。 「知ってて当たり前なんだけどな〜、中2にもなれば………」 「えっ、そうなの?じゃあ教えてよ、姉さん。」 「教えてって……」 その先の言葉を美沙は飲み込んだ。この大きなペニスが勃起するとどうなるのか? 『見てみたい』その気持ちを抑える事ができずに美沙はつっかえながら言った。 「じゃ、じゃあ、教えてあげるわ。そこに横になってみて……」 美沙はベットを指さした。 |
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