姉と母と少年

その3

青臭い香りが部屋に充満している。美沙は、ティッシュでは受けきれなかった大量の噴出を処理している。聡のペニスは初めての射精を終えた後も縮む様子もなく、美沙の手の動きに時折ピクリと反応した。

 『ホントに大きいわ。』

美沙は聡のペニスをふき取りながら、改めて手の中のモノの大きさに驚いていた。身体はまだ中学生のままである。柔らかそうでまだ発達していない筋肉、細い足、その足には産毛程度の体毛しか生えていない。そしてその身体とはアンバランスな大人の性器。射精したというのにそのペニスは萎える様子もなく、硬さを保ったままである。亀頭はゴルフボールほどもあるだろうか。とにかく今まで美沙が目にしたどのペニスよりも大きかった。

 「ネェ、姉さん、あっ……あんなのが出ちゃって大丈夫なの?」

見とれている美沙の耳に、聡の不安そうな声が聞こえた。

 「大丈夫よ、あれで普通なんだから・・どう、気持ちよかったでしょ。」
 「ウン、ちんちんが溶けちゃいそうだった。
  でも、ホントに大丈夫なの?もしかして、ずっとこのまま、大きいままなんてことないよね?」
 「アハハ、それは大丈夫。ちゃんといつもの大きさに戻るから。」
 「だって、全然小さくならないから・・・・」
 「それはね、まだ出し足りないからなの。初めてだもんねえ。
  イッパイ溜まってるのよね、ここに。」

そう言いながら、美沙は聡のペニスを軽くさすった。

 「アゥ……」  聡の腰がピクンと跳ね上がる。
 「ウフッ。気持ちいいの、聡?」
 「ウン、気持ちいい。自分でするよりずっと気持ちいい………アァァッ……」

美沙の手をペニスに感じた聡は心の中でほくそ笑む。

 『うまくいってる。オナニー見せるだけのつもりだったのに触ってくれるなんて!!
  それにしても女の人の手って……』

まだ男性のごつごつとした手にはなっていないものの、自分の手と比べて美沙の手の柔らかさはどうだろう。やんわりとペニスを握る手に硬さが全く感じられない。強く握りしめられても、まるでスポンジの様に聡のペニスを包んでくれそうである。

 「アゥッ………」

それまで幹をさすっていただけだった手とは別の何かが聡の亀頭をくすぐった。

 「アッ……アッ……アッ……」

快感に耐えながら聡は薄目を開けて今自分の身に起こっていることを確認する。美沙は右手で幹をさすりながら、左手の指先で聡の亀頭の先端を円を描くように刺激している。
それは自分でもオナニーの時にしてみたことがあったことだった。しかしあまりに刺激が強すぎ、ほんの少しで止めていたのだった。

 『感じすぎる………すぐイッちゃいそうだ………』

そう思った聡は、それを美沙に訴えようと叫んだ。

 「スゴイ、スゴイよ姉さん。おチンチンが痺れる〜〜!!」

しかし美沙の刺激は弱まるどころかさらに激しさを増し、鈴口を押し広げるようにグリグリと聡の亀頭を責め立てる。

 「そうよ、気持ちいいでしょ。今日は姉さんが色々教えてあげる……」

聡が何も知らないと信じ込んでいる美沙の口から、思いがけない言葉が飛び出した。聡のペニスをさすり始めてから、美沙はある思いにとらわれていた。

 『これで突かれたら………』

美沙とて男性経験が無いわけではない。エクスタシーも知っているつもりだ。しかし雑誌などで読む失神してしまうような経験はない。それが自分の体質によるものなのか、それとも男の方が未熟なのかよくわからないのだ。昔友人がどこから手に入れたのか、通信販売などで大人のオモチャと呼ばれるものを見せてくれたことがある。あまりに誇張されたその大きさに嘘くささを感じたのだが、それと同じくらいの大きさの作り物でないペニスが目の前にあるのだ。自分の弟の持ち物だということも忘れ、美沙は食い入るようにそれを見つめ、愛撫を繰り返した。

 「アァッ、ねっ姉さん、また出そうだ!!」

聡が呻く声で我に返った美沙は刺激を少し弱めにする。

 「またイキそうなのね。でももうちょっとガマンしなさいね。
  ガマンすればするほど、最後がよくなるからね………」
 「ウッゥゥ………」

美沙の言葉が届いたのかどうなのか、聡は目を閉じ必死で射精感と戦っているようである。もう少しで届きそうな頂上、そこに達しないように気遣いながら、美沙の手は微妙な動きを繰り返す。かといってあきらめられるほど刺激を弱めるわけではない。聡は全身をこわばらせ、最後の瞬間を迎えようと必死に身もだえているように見える。

 「ねっ、姉さん……もうちょっと………もうちょっとなんだ……」

もう少しでイケる、その直前をずっとキープする美沙の微妙な指先の動きに、聡は思わず本音を覗かせる。オナニーをする時何度か射精寸前で止める事はよくある。しかしそれは射精寸前で刺激を止め、しばらく興奮を冷まし再び刺激するという方法で、こんなにギリギリまで我慢したことはない。射精感が絶え間なく襲ってくるのに射精できない、その焦れったさに耐えきれなくなった聡は、自分で最後を迎えようとペニスに手を伸ばす。しかしその手首が美沙の手で押さえられる。

 「ダメよ。教えてあげてるんだからね。チャンと最後までまかせなさい。ホラ、これでどう………」
 「ウワワワワッ………」

今まで以上にペニスに快感を覚えた聡は、何が起こったのか目を開けてみる。美沙の顔がペニスのすぐ近くにあり、舌先が亀頭を舐め上げている。

 『ホントに大きい。この亀頭なんてゴルフボールを舐めてるみたい………』

美沙はもっと楽しむつもりだったが、いくらオナニーで鍛えているとはいえ、童貞の聡には刺激が強すぎた。これ以上大きくならないと思っていた亀頭がさらに膨らんだ。

 『イクのね、聡。』

そう感じた美沙は躊躇うことなく、大きな亀頭を口に含んだ。

 「グアァァァァ………」

獣のような叫び声を上げ、聡の射精が始まった。大量の精液が美沙の喉を叩き、口から逃れるようにペニスが跳ねる。美沙は暴れるペニスを口から逃がさないよう、唇で強く押さえつけ、弟の噴出をすべて口の中で受け止める。2度目の射精とは思えないほど大量の精液を吹き上げ、ようやく聡の射精がおさまった。口の中に放出されたものをこぼさないように注意しながら、美沙は最後の一滴まで絞り出すように、唇をすぼめ聡のペニスから口を離す。
チュポン………

 「クァ……」

唇が離れる瞬間、聡の口から最後の呻きが漏れた。ティッシュに手を伸ばし、口の中のもを吐き出した美沙は、少し力のなくなり始めた聡のペニスを確認しながら尋ねる。

 「どう、もう出ない?」
 「う、うん。でも姉さん大丈夫なの、あんなの口に入れちゃって………」

姉の口に射精できたことに小躍りしながらも、それを悟られないようにあくまで知らないふりを通す聡。

 「大丈夫よ、汚いものじゃないんだから……」

男に従属しているようで、フェラチオはあまり好きでなかった美沙は自分の行動に驚きながら答える。

 「そ、それにね、男と女なら………その……普通の事なの………」
 「えっ、普通って………」
 「だから、普通なの。男と女は今みたいな事するのよ。」
 「そ、それで女の人は気持ちいいの?僕はとっても気持ちよかったけど………」

恥じらっている素振りが見える美沙の様子に、聡はさらに水を向けてみる。

 「そ、そうじゃないわ。その……先があるの………」
 「先?先って……まだ何かすることあるの?」
 「ホントに何にも知らないのね………」
 「知らないよ………でも……さっきより気持ちいいこと?」
 「そ、そうね……多分………もっと………」

言葉を継ぎながら、美沙は自分の股間が潤っているのを感じた。あの大きなものが入ったら……そう考えるだけでキュンと股間が疼いている。しかし相手は弟である。これ以上進むわけにはいかない。そう考え美沙は言葉を探した。

 「でもね、聡、それは聡がもっと大人になってからわかればいいことなの。
  好きな人とすることなの。」
 「そうなんだ………」

少し美沙の興奮が冷めてきている。冷静にそう判断した聡はそれ以上追求することを止めた。

 「で、でも……今日みたいな事なら………またしてくれるかな?」
 「そ、そうね………でも、普通は最初みたいに自分でするものなのよ。」
 「でも……姉さんにしてもらった方が……気持ちよかったから……」

残念そうに俯き、美沙に媚びるような視線を向ける聡。

 「で、でも……そうね………どうしても我慢できなかったら、またいらっしゃい、
  今日みたいにしてあげるわ。」
 「うん、自分でしてみるよ姉さん。でもホントに大丈夫なんだね、あんなふうになっても……」
 「大丈夫、姉さんを信じなさい。ネッ聡。」
 「ウ、ウン」

できるだけ不安そうに聞こえるように聡は答え、美沙の部屋を後にした。

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