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「まもなく電車がまえります。黄色い線の内側でお待ち下さい…」
N市の地下鉄ではお馴染みのアナウンス。いつも車内に乗り込む直前に聞いている。
僕は数々のおしおきをうけ、ペニスはもう勃起しないくらい痛みつけられていた。
紙やすりで拭かれたお尻はおならをするだけで激痛が走り、傷口が開く。
「さぁ乗りなさいよ」
ドアが開くと同時に後ろにいたチアの女たちの集団に押し込まれる。
僕は少し押されただけで、お腹からすべてを出してしまいそうなほど便意を催していた。
さらには僕は男としての恰好をしていない。
正確には女子高生がきているセーラーを服を着せられ、無駄毛を無理やり引き抜かれ
女の子ショーツとブラジャーを着用を強要された。
「うぅ…はあああああ」
「あれ…もう限界なのかしら??こんなところで漏らしたら、一生お嫁さんにいけないわよ??」
そうメガネ女が耳元でささやく。お婿、と突っ込む余裕はもちろんない。
そう。僕はタバコの灰皿の水を浣腸されていたのだ。
喫煙所においてあるあの吸いがらのたくさん浮かんでいる水。どれほどの毒性物質を含んでいるのか。
ニコニンとタールのだし汁。癌のもと。あれをお尻から大量に飲まされた。
駅の障害者用トイレで女の子五人前で衣服をはぎとられて、本来の性とは逆の衣服を着用させれれる。
その上で僕は女の子の視線が集中する中で股間を開いて、陰茎と睾丸を丸見えの状態でお尻に冷たい液をたっぷりと注がれた。
恥ずかしくて、羞恥心で自分を殺せるかと思った。もはや男として生きていくのが嫌になりそうだ。
お腹はぐるぐると何度も音を立て、
まるで腸内で嵐でもおきているかのようだった。脂汗が滲み、他の人に心配そうに
声をかけられるたびに女装がばれるのではないかとヒヤヒヤした。
ぷしゅーーっ。後ろで扉の閉まる音がした。先ほどから時間の経過がやたら遅く感じる。
車内に人はそれほどいなかった。かといって席に座れるほどではない。
5人の女が僕を囲む。
ぐるぐるぐるぐる…。慣れないスカートのためか、お尻に風が入り込み、余計に便器を催す。
「はやくギブアップしたら?ここで漏らしたら、もう一生地下鉄に乗れないわよ?」
これはゲームだ、僕が負けるように仕組まれた。終点まで漏らさず耐えきれば僕の勝ち。漏らしたら…
「ウンチは我慢したら体に悪いわよ…早くこの列車に乗っている人にうんちしてもらうところみてもらえば?」
他の乗客に聞こえないように耳元でささやく。
「もしかしてここ大きくなってるんじゃないの??」
スカートの中に手を突っ込まれて、不良女がショーツ越しに僕のペニスを撫でてくる。
「いや、やめ…」
「女の子がこんなにここを大きくしていたらだめじゃない…」
不良女がショーツをずらし、ガチガチに膨らんでしまった僕のペニスを扱き始める。
「や、やめて、くだ、さい…」
僕の願いなど聞いてくれない。滑稽だ。僕の口はもう言葉を伝える器官でない。
ただ、悲鳴と、喘ぎを発するだけの滑稽な発音装置。それさえも電車の走る音にかき消される。
「うぐぅううううううううう」
お腹もひたすら悲鳴を上げる。今トイレに行けるのであれば、大学でどれだけ留年したって構わないくらいに。
「あらあら酷い顔ね。かわいい顔が台無しよ」
ニヤニヤとメガネ女が笑う。メガネのレンズに世界一苦しそうな表情をした僕が映っていた。
「そろそろひと駅目よ。あと8駅…」
まだたったの8駅…。単純計算でも8倍の時間耐えなければならない。
そんなことを頭の中に廻っているうちに電車が止まる。電車を降りる人。電車を乗る人。
先ほどよりも人が増える。もし僕が漏らした時の、目撃者の増加。扉が閉まる。
この人達は今僕がひたすらうんこを我慢していることなんて知りもしない。
「意外とねばるわね…ちょっといたずらしてあげようか?」
僕はお腹を急に後ろから抱きつくようにして、お腹を押さえられた。
その刺激だけで、全てを放出するには十分すぎた。
「で、でるうううううう」
僕の叫び声に全く認識のない電車の乗客までもが僕の方へと視線を集中された。
ブブブブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!
汚い音が車両内に響きわたる。液体状の糞はショーツから漏れ出し、その勢いで反脱げ状態に。
床には茶色い液体と、それとまじっていくつかの固形物が転がっていた。
しかも前の方ではスカートのナイロンにむかって白い液体まで飛ばしている。
僕は脱糞しながら、イッテしまった。



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