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「ねぇ、これでオナニーしてみせてよ。」
そう言って不良少女は僕の方に小さな箱を投げつけた。
僕は反射的に右手でそれを受け取る。
ギリギリ右手でつかみ取ることのできたその箱には
>ロリロリキツキツ名器オナホール
と書かれていた。
「アハハハハハー」二人の人を馬鹿にした笑い声が
部室に響いた。そして。僕の心に突き刺ささり傷を負わせる。
「オタクってホント想像力豊かよねー。シリコンで興奮できるなんて」
こんな無機質な物に対して欲情したら人として何か負けなような気がする。
「どうして僕がこんなことをしなくちゃならないんですか?」
おもわず言ってしまった。そしたら、メガネが深くため息をついた。
「返事はYes, …Your Highnessじゃなかったかしら?まぁ別にしたくないなら強制しないわよ。
ただしなかったら、貴方の裸の写真がどこかに流出したりするかもね。それから覗き魔として警察にいくかも。
貴方だけの被害ならいいかもしれないけど、」
眼鏡の女は口元がにやけた。
「あなたの所属サークルなくなっちゃうかもね。問題をおこしたサークルとして活動停止処分になってもおかしくないわ。」
「なっ…!卑怯だ」あのサークルでの幸せそうなみんなの顔が浮ぶ。
特にかむいの顔が。あいつから、あの笑顔を消す事なんてできるかよ…。
「Yes, …Your Highness」
「あら…意外とオタクって友情を大切にするのね」
眼鏡の女はちょっと意外そうな顔をする。僕はそんな表情を気にも留めずに、
オナホールの箱をあけた。中にはビニールに包まれたブヨブヨの物体と、ソースを入れるような
容器に透明な液体が入っていた。恐らくこの液体はローションだろう。
僕は次に袋からオナホールを取り出した。筒状で透明で、先端には女の子のアソコが形どられていた。
今から僕はこれに対して欲情して、自分の性欲をぶつけるのだ。
「さっさとズボンを脱いで。」
「Yes, …Your Highness」
「どうせならよくみえるようにこの長机の上でやりなさい。
仰向けになって、必死にソレでチンチンをゴシゴシしてみせてよ。」
そういって不良少女はコミケ会場においてあるのとそっくりな長い机に目配せをする。
「なかなか面白いアイディアね。机の上に乗るなんて物みたいで、この子は
とってもお似合いじゃないのかしら」
そうだ。人は机の上には乗らない。乗せられるのは”物”だけなのだ。
机の上で僕は人ではなく、見せ’物’としてさせられる。またとない屈辱だった。
それでも僕はズボンを下ろし、そして僕のアソコ隠す最後の砦のトランクスさえ脱ぐ。
「でたー包茎チンポー。勃起してないときは余計皮かぶってるわ!」
「ってゆうか臭いわね。ちゃんとお風呂で皮剥いて洗ってるの?」
言われて気づいたが、昨日はお風呂に入っていなかった。
この二人にチンチンを見られるのは2度目であるが、やはり恥ずかしい。
情けないことに、僕は女にみられるだけでチンチンに血液がたまっていく。
「見られるだけで勃起するなんてホントにマゾなの?」
悔しかった。けれど僕は何も言い返すことができない。だってその事は事実でしかない。
僕は机の上に乗り仰向けになった。天井の染みを数える事でこの屈辱は心からはれたらいいのに。
「ほらローションよ!」そう言って不良少女は僕のペニスの先端にヌルヌルの液体を垂らす。
「ひゃうっぅぅ!!」
冷たさに思わず悲鳴を上げる。亀頭は刺激に敏感なんだ。
「ねぇ、ローションってオナホのほうにぬるんじゃないの?」
「えっそうなんですか?」
「だって普通は女のアソコが濡れるんでしょう?だったら女のアソコの代わりのオナホが濡れてないと…」
しかし、ローションが入っていた容器はすでに空っぽだった。オナホに付属しているローションなんて
元々少量しかない。代わりに僕のペニスはヌルヌルになっていた。
「そうだ!!実際のセックスと同じ様に、コイツがオナホを舐めて唾液で濡らせばいいんですよ」
「あら。それもそうね。疑似クンニみたいで面白いわ」



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