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「瓜流ー瓜流ー!おい瓜流ー!」
昨日突然現れたお姉ちゃんは薬チュウになっていて。
「シカトするな!」
僕はチアリーダーの女の子のおもちゃになり。
「で、昨日の数学の課題やってきた?」
なんだかショックが大きすぎて何もかもがどうでもよくなっていた。
「ああ、かむい?何か用?」かむいの呼びかけにも気づかずにいた。
「だから数学の課題やってきたかどうか聞いてるの!もう直ぐ始まる一時間目は文化人類学だからその間に写したいの。」
「ごめん。やってない。」とやる気のない返事で僕は返す。ってゆうか僕のノートを写すんじゃなくて、
たまには自分でやれといつも思う。
「あ、今たまには自分でヤレとか思っただろ。瓜流のくせに生意気だぞー。」
とかむい言いつつ、僕にヘッドロックをかける。
「クルシぃぃ〜」
全く人が落ち込んでいるというのにこの態度はうっとしい。
「しょうがないから、昼の時間にいつもの場所で二人で分担してやろうぜ。
昼の時間にやれば何とか4時間目までには間に合うだろ?」
「わかったから。HA☆NA☆SE☆」
僕はようやくかむいの腕から解放される。まぁ僕も課題をやってないので助かるけど。

ブー・ブー・ブー・…


僕のポケットの中で携帯が震えている。
とても嫌な予感がした。ポケットから携帯を取り出し、恐る恐る携帯の液晶を覗いた。
「新着メール一件。」
携帯のボタンを押すとそこには
今日のお昼にチアの部室に来なさい。
と短く一行でシンプルな文章が携帯の上部に表示された。
書いてのに、そこにはこなかったらどうなるかわかってるよね?と脅しがかいてあるように見えた。

「ごめん、かむい。昼ちょっと無理だわ」
「え?なんで?」
「まぁちょっと用ができたというか…」
できて欲しくもない用だが。
「一緒のベッドで寝た俺との用より大事な用があるというのか?」
「お前となんか寝てないわ!!!」

その後文化人類学と情報倫理の講義など頭の中に入るわけもなく。

時間というのは嫌にでも過ぎ、そしてお昼。

「あら、ホントに来たのね?」
「そんなに私達に弄られるのが好きなの?」
チアの部室に入ってそんな言葉が浴びせられる。
クスクスと人を小馬鹿した笑い声。
メガネの女と不良少女は僕を見下していた。





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