警戒区域でストリートビュー 撮影始まる3月4日 16時22分
アメリカのIT企業「グーグル」は、パノラマ写真を記録する「ストリートビュー」の技術を使って、原発事故による警戒区域内では初めて、福島県浪江町の風景をインターネット上で公開することになり、4日から町内で撮影を始めました。
ストリートビューは、道路沿いの風景をパノラマ撮影した画像をインターネット上で見ることができるサービスです。
福島県浪江町は、原発事故ですべての町民が県内をはじめ全国に避難していて、ふるさとに接する機会を少しでも多く作りたいと町がグーグルに要請し、警戒区域内で初めて撮影して公開されることになりました。
4日は、周囲の風景を360度撮影できる特殊なカメラを搭載した専用の車で、浪江町の中心部や海岸に向かう道路を走りながら撮影が行われました。
車は、崩れた建物やがれきがある中心部の商店街の様子や、道路脇に今も残されたままの漁船などを撮影しながら進んでいきました。グーグルの担当者の河合敬一さんは「ふるさとの様子を見たいという声があると聞いて、少しでも役に立てればと思い、取り組むことにしました。私たちの技術が被災地の今の姿の記録や保存、公開に役立てればうれしい」と話していました。
浪江町での撮影は、数週間行われ、インターネット上で数か月後に公開される予定だということです。ストリートビューの撮影を要請した福島県浪江町の馬場有町長は「全国に避難している町民がふるさとに接する機会を少しでも多く作りたいと思い要請した。また、復旧・復興がまだまだ遠い浪江町の現状を日本全国や世界にも見ていただいて、知ってもらいたい」と話していました。
|
[関連ニュース] 自動検索 |
|
[関連リンク] |
|