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この作品は<R-18>です。
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姉弟ゲンカ
作者:れおまる
俺には、5つ年上の姉がいる。

「なあ、そろそろ起きろって。話があるんだ」
「……休みの日なのに、何?寝かせてよぉ……」

気ままな大学生とは違い、日々勤労に勤しむ身である姉は、休日の価値が俺とは桁違いのはずである。
頭では理解しているものの、今ははっきり言ってどうでもいい事だ。

弟の必死の願いも聞き入れようとせず、甘ったるい匂いのするベッドで毛布に包まる姉。

「いい加減にしないと怒るぞ。ほら、早く目を覚ませ」
「……どうせお金でしょ?いい加減にするのはそっちの方よ、(みやび)
「分かってんなら早く出してくれよ、まりな」
「お姉ちゃんって呼べ。そしたら考えてやらなくもない」

昔からずっと名前で呼んできたんだ。今更お姉ちゃんだなんて、言えるもんか。
まりなの艶を帯びた茶色い髪が、シーツにだらしなく横たわっている。

「いいからさっさと出すもの出せ、さもないと揉むぞ」
「……好きにすれば」

ならば遠慮なく揉みしだかせてもらおう。その無駄に実った2つの果実を。
パジャマの上から鷲掴みにした瞬間、俺を待っていたのは僅かな天国と長めの地獄だった。

左右の頬を容赦なく打ち抜くまりなの手の平。
非力なくせして、こういう時は男であるはずの俺が涙腺が緩む程の強烈な力を出すのである。

「痛ってぇな、触っていいっつったからやったんだろ」
「ホントにやらかすおばかさんがいるかっ!!」

ちなみに俺は二十歳、さっき言った様にまりなは5つ年上だからもうそこそこ大人の女である。
だから、弟に乳房を触られたくらいで怒るのは大人気ないよな。

童顔で実年齢よりも幼く見られるのが当たり前で、同僚からは制服を着れば普通に女子高生で通じるとか言われてるらしい。
おまけに身長も同世代の女性の中でも小柄な方で、妹に間違われるから俺と並ぶのを嫌がる。

若く見られるのは嬉しいと思うんだが、オンナゴコロは複雑でよく分からない。

「大体、私はあんたの財布じゃないの!お金が欲しかったらもっと真面目にバイトしなさい!」
「してるよ。お前、誰のおかげであったかい晩飯が食えると思ってんだ」
「それは感謝してます。お姉ちゃんは料理が下手だから、当て付けにわざわざファミレスで働いてるっていうのもねぇ」
「だってすっげぇ下手じゃん。なんで味噌汁に砂糖と酢を入れようとすんの?」
「口当たりがいいから!」

あと、ついでにやや味音痴である。
やたらとマヨネーズをかけようとするし、調味料の使い方がおかしいのだ。

「小遣いくれねぇともう晩飯作んないぞ」
「うっ……わ、分かったよ。でもお姉ちゃんだってそんな出せないからね」
「分かればよろしい」
「あうっ!だっ、だから、胸を触るなっ!」

我ながら情けない弟だと思う。
大学に入ったのを機に念願の独り暮らしをしたまでは良かったが、主に金銭面で挫折。
家賃を貯めてしまい遂に追い出されたところを、姉に泣き付いたのであった。

見た目は完璧に子供だったが、俺を受け入れてくれたところはさすが大人だと認めざるを得ない。


今の2人暮らしに慣れてしまったから、最早自分だけのねぐらを探そうとは思わなかった。
大変だし、何でも1人でやらなきゃいけないし、何より……


「でも、もうちょい寝かせて。昨日は遅かったの」
「じゃあ勝手に抜いとくよ、財布から」
「いい度胸してるね。寒空の下に放り出されたいならやってごらん」


……何より、姉であるまりなと同じ屋根の下で暮らすというのは悪くなかった。
こいつは昔はもう本当に俎板で、胸なんかどこを探しても見当たらなかったのである。
ついでに尻も薄くて、女としての魅力は皆無に近く、棒切れみたいな貧相な体だったのだ。

ところが、高校を卒業して大学に入った時くらいから、徐々に艶めかしさを帯びてきた。
背は早いうちから止まったからもうずっとガキみたいなままだと思ってたんだが、日に日に膨らみ続ける胸が気になって仕方なかった。

男に揉まれるとそうなるとか聞いたが、彼氏をうちに連れてきた事はあまり無かったから、信憑性に欠ける。
もしかしたらうちじゃなくて外でやる事をやっていたのかもしれないけど、あんまり男っ気があった様な感じは無かった。

ちなみに今はいない。
そういう出会いもないらしく、休日は友達に呼ばれなければ一日中寝ている。

「すぅ……すぅ……」

それにしても、幸せそうな寝顔だ。
無人島に持っていきたい物は枕と布団だと以前言ってたが、あれは冗談じゃ無かったらしい。

馬鹿な姉だよ、まりな。
お前を狙ってるヤツがすぐそばにいるし、何よりたった今乳房を揉まれたばっかなのに、寝ちまうアホがいるもんかね?
……それとも、俺が弟である以前に男だっていう意識が無いのだろうか。
俺だって人間だ。腹が立ったら怒るし、おかしくなったら笑う。

「まりな〜、起きろよ。もう一度揉むぞ、本当に触るぞ。いいのか?」

遠慮がちに小さな声で聞いてみたが、まりなは起きる様子がない。
触れるものなら触ってみれば、という事だろうか。
2人揃って休みの日なんて特に珍しくは無いのだが、話もしないで時間だけが過ぎていくのは勿体ない。

それにしても、よく寝てる。
試しに何回か胸を触っても起きないかもしれない。
もう二十歳は過ぎてしまった男のやる事じゃないのは自覚しているのだが、それでもやりたい時はあるのだ。

「まりな〜。愛してるぞぉ」

断っておくが、胸が無ければこんな女など対象外である。
口うるさいし細かいし、帰ってきて飯が無いと不機嫌になるし、女としての魅力など無い。
これが血の繋がらないただの他人であれば今ごろは……

パジャマの中にあるはち切れそうな2つの膨らみにそっと触れた。
そして躊躇う事もなく、それなりの強さで揉んでみた。
見た目は俺よりも幼く明らかに不釣り合いなそれは、俺の手の中でたぷたぷと揺れている。

だが、まりなの半開きになった口から漏れる呼吸は一定のリズムを保ったままだった。
これくらいじゃ痛くも痒くもない、って言いたいのかなるほど。

「……雅……怒るよ」
「起きてたなら返事くらいしろよな、まりな」
「お姉ちゃんと呼べぇ……あと10回揉んだら、追い出す」
「分かった、分かった、分かった、分かった、分かった」

声に合わせて乳房に指を食い込ませる。
昔は俎板だったくせに、いつからこんなに女である事を主張する様になったんだ。

「……雅……」
「分かった、分かった、分かった、分かった、分かっ……」

ちょうど10回目になる瞬間、両手を掴まれた。
力の入れ具合で本気で怒っているのを理解したが、既に遅かったらしい。

「下らない事をするんじゃない!」
「痛い痛い痛い、ギブ。ギブだギブ、まりな!まりなってば!」

曲がらない方向へ無理矢理曲げられ、激しい痛みが襲い掛かってくる。
こちらが痛いと告げているのになかなか止めてくれず、感覚が無くなってきた頃にようやく解放された。

「いい加減にしてよ。疲れてるんだから寝かせて」
「も、もう、冗談だろ。まりなってばすぐむきになるんだから」

苦笑いしていたが、正直言うと結構へこんでいる。
今まで本気で怒った事はそんなに無かったのだが、もしそうなったら両親よりも恐ろしいのは思い知っている。

「はあ……」

目の前にこんな美味しそうなカラダが横たわっているというのに、まったく手出し出来ないのは歯痒い。
ああ、分かった。
男はまりなの見た目と雰囲気で騙されるが、中身はこの通り気が強いので、今まで彼氏が出来ても長続きしなかったんだな。

「やってくれるじゃねえか、まりな」

血の繋がりとは恐ろしい。
これがもしただの他人であれば、潔く身を退いていただろう。
だが、血を分けた人間だからこそ何かあったらもう後に退けなくなるのだ。
端から見れば俺は単なる馬鹿にしか見えないに決まっている。

「俺に勝てるとでも思ってんのか、まりな」

両手を縛り上げてやろうとしたが、さすがに大人気ないのでやめた。
そこまでしたら姉弟喧嘩の域を越えてしまう。
そもそも力でのやり取りをしたい訳では無くて、ちょっとした悪戯のつもりだった。

おっぱいを揉むのがダメならば、他の場所を探ればいいのだ。

すやすや眠っているであろうまりなのパジャマに手をかけ、一気に下を脱がせた。

「おっ、おい」

思わず声を出してしまったが、仕方ないのだ。
年相応というか、いわゆる大人の下着を着けていたからである。
昔はあんなに安っぽいパンツしかはいてなかったくせに……知らない間に色々あったんだな。

ガキみたいな顔立ちのくせして、こんなモノに育ちすぎたカラダを包んでるなんて……
別にそんなつもりは無かったのだが、生理現象というべきか、股間に熱が集まり始めた。
しっかりしてくれ、ただでさえ姉に小遣いを集ってる身の上なのに、おまけに欲情してしまうなんて、情けないどころの話じゃなくなってしまう。

「いい加減にしなさい、雅!」

タイミングの悪い事に憤慨したまりなが起きてしまった。
反応している下半身を隠す暇さえ無かったので、実の姉に醜い部分を見られてしまったのである。

「…………う、ウソ……」
「みっ、見るなよ!違うんだってば!」

いいや、きっとまりなだって分かっているはずだ。
気持ちに関係なく、性的なものを目の当たりにしたら反応してしまう事くらい……
まったく経験が無いのなら仕方ないが、もういい大人なんだし、ちゃんと分かってくれるよな。

「……あんた、私をそんな目で見てたの」
「ちっ違うって言ってるだろ!誰がお前みたいな、胸が無ければただの口うるさいヤツなんかに興奮するか!」

別にきつく言い返すつもりなんか無かった。
だが、冷ややかな目を見てしまい、拒絶されるのが怖くてつい強い言葉をぶつけてしまった。

「好きでこうなったんじゃないもん。っていうか、やめてよそんな言い方!」
「だってそうだろ?まりな、お前は女らしくない」
「あっそう……じゃあ、本当にお姉ちゃんが女としての魅力が無いのか、試してみようか?」

その意味を尋ねようとした時、俺はベッドに押し倒されていた。
2人とも酒が飲める歳になってるのに何をしてるんだか。
そりゃあ、怒らせた俺も俺だけどさぁ……

この時の俺はただの悪ふざけだと思っていた。

「やめろって、まりな。やっていい事と悪い事があるんだぞ」
「じゃあ、寝てるお姉ちゃんの胸揉んでいいの?」
「い……いいんじゃないのか?弟を押し倒すのはダメだけど」
「あっそう。じゃあこうしたらもっといけないの?」

パジャマ代わりに着ていたジャージを脱がされた。
何も抑えつけるものがなくなり、俺の肉棒は天を貫く力強さを湛えていた。

「まっ、まりな!やめろって!」
「じっとしてなさい」

仰向けのまま両手をシーツに押さえられ、全く身動きが取れなくなってしまった。
なんだか、姉弟っていうのは不思議な関係だ。
力じゃ明らかにこちらが上なのに、姉に逆らえない。
先に手を出してしまったという罪悪感が、自らを縛っているのだろうか。

「ふぅーん……子供にしては立派なんだね」
「誰と比べてんだよ」
「聞きたい?やめた方がいいと思うけど」
「わ、分かったよ」

きっとこれはただのはったりじゃないな。まりなの言う通り、聞かない方がいい。

「あうっ?!」

柔らかい手の平で包まれ、情けない声を出してしまった。
乳房には負けるが、これでずっと触られていたら耐えられる自信は無い。

「なな何してんだよ、まりな。弟のそんなもの触って、何がしたい!」
「さっき言ったでしょ。女としての魅力が無いか、試してみようかって」
「ああ、そうだったな。お前は女じゃない!」
「へえ……そう?ふふっ、魅力無しの女に触られてるんだ、ふぅーん」

……やばい、まりなの目は本気だ。
昔から、激怒すると逆に笑う様になるんだよなぁ、こいつ。
笑いながら弟を追い詰めて悦んでるんだから、明らかに人格が歪んでいるのは間違いない。

これでも、普段は優しいんだが、今は別だ。
「さっきまでの威勢はどうしたの?ん?雅」
「うるさいブス!いい気になるなよこのチビ!お前なんか見た目はただのガキだろ!」
「いつまで強がっていられるかしら、ふふっ」

まりなは手での愛撫を止め、次に顔を近付けてきた。
嫌な予感がしたのだが、どうやらそれは間違っていなかったらしい。
舌先で鈴口を舐められ肛門が無意識に締まった。

「……今の顔、撮りたかったなぁ。残念」
「人をオモチャにしやがって。いい加減にしろまりな!」

こちらの言葉を完全に無視して、唾液を滴らせた赤い蛞を這わせてくる。
情けないが、口での愛撫は経験した事が無かったので、声を出さない様に歯を食い縛るのが精一杯だった。

「ごめんなさいは?雅」
「謝る理由なんか無いだろ」
「あっそう……じゃあしょうがないよね」

するとまりなは舌での愛撫を止め、今度は直接その口で咥えてきた。
さすがに悪ふざけが過ぎるので頭を押さえ付けたが、まりなはお構い無しに根元まで飲み込んでくる。
止められるならそうしてみろ、って訳か。

「んふぅ……んっ、んぐぅ、んん……」

離そうとしても食らい付いてくるまりなの口。
姉に対して本気で力を振るえないというのもあるが、それ以上にまりなが執拗に肉棒に絡み付いてくるのだった。

久々に味わう異性との交わりに、意識とは裏腹に俺の身体はまりなを求めていた。
やめろ、相手は姉だぞ。記憶の限りじゃ1度だってお姉ちゃんだなんて呼んだ事が無いんだぞ。

「ねえ雅、なんでさっきからじっとしたままなの?」
「な、なんでって……分かるだろ、こんな事したらどうなるのかくらい」
「……嫌じゃないの?お、お姉ちゃんと、こういうの……」

上目遣いのその顔に少しだけ恥じらいを見せるまりな。
は、恥ずかしいならやるなよ。多分向こうもついカッとなっちまったんだろうな。
ところがこっちがあまり抵抗しないから、今さら後に退けなくなったのかもしれない。

「困ってんならやるなよ」
「うっ、うるさい。別に困ってなんかないもん」

やっている事は明らかに異常なんだが、意識としては姉弟喧嘩の延長線上みたいだった。

「本当に何とも無いのか?戸惑ってるだろ、俺が予想してた反応と違うから」
「いいえ。もう1回言うけど、いいえ。生意気な弟の行動くらいちゃんと把握してます」

直感的にやるなら今しかないと感じた。
今までやられてたが状況を好転させるならこの時以外に無い。

「そうか、覚悟は出来てるみたいだな。だったら説明しなくてもいいよな」
「ちょ、ちょっと雅!お姉ちゃんに手をあげていいと思ってるの?!」

弟の肉棒をしゃぶった人間の言葉に説得力があるとでも思ってるのか?
とにかく、ここからは好きにやらせてもらう。

「きゃっ……!」

起き上がった勢いをそのまま利用し、まりなを押し倒した。
向こうが息を吹き返す前にやってやる。そのつもりだ、覚悟はできてるぞ。
なんだか、子供の頃のまま成長してない様な気がしてきた。
俺もまりなも立派に身体だけは育ってしまったのに、頭や気持ちは止まったままなのか。

「だっ、ダメぇ!雅ぃっ!」
「ん?さっきまでの威勢はどうしたのかな?萩原まりなちゃん」
「うるさいっ!あんただって萩原でしょ?!」

そりゃあそうだ。だって姉弟だからな。
嫌がるまりなのパジャマを剥ぎ取り、ほぼ全裸に近い状態にさせた。ここからが俺の時間だ。
豊かな乳房を真ん中に合わせる様に押し上げ、屹立したヨダレ塗れのそれを挟む。

「いやっ、濡れてる!汚いでしょ!」
「なに言ってるんだ、こんなになるまで咥えたのは誰だよ」
「う……うるさぃ……」

明らかに自分のせいなので反論する声も小さかった。
こんなにでかくなりやがって、殆ど俺のが見えないじゃないか。

「やぁっ、熱い、やだ、まだムクムクしてない?」
「口閉じてろ……欲しいなら喋ってもいいぞ……うっ!」

もう少し我慢できるはずだったが、予想以上にまりなの乳房が柔らかかったので、気が付いたら発射していた。
可愛らしい顔にびゅるびゅると真っ白い汚いモノをぶちまける。

「もぉ……ま、まだ出るの?あんたおかしい、お姉ちゃん相手に、こんな……」
「お互い様だろ?」

ついさっきまでまさか姉とやるなんて、と思っていたが、今はたかが一発でおさまりそうにない自分に嫌悪感すら感じなくなっていた。
だって、目の前にこんなカラダがあったら、誰だってこうなるはずだ。
俺は聖人じゃなくてただの人間だから尚更である。

「でも、お姉ちゃんの勝ちだね」
「はあ?」
「魅力のない女なら、ここで終わりだもん。そうでしょ?雅」
「そうだね。褒めてあげるよまりなちゃん」
「お姉ちゃんって呼べ。何度も言わせないで!」

今にも膨張しきった肉棒を挿入されそうなのに、余裕だな。
或いは、もしかしたら単なる負け惜しみかもしれない。
明らかに負けてるのに強気な態度のままでいれば、気持ちの上では負けた事にはならないとか……

「うるさいな。ちょっと静かにしてろ」
「あっ……まっ、待って、まだ準備がぁ…っ!」

いいや、もう十分だよ。
これだけ溢れそうなら大丈夫だ、そうだろまりな。
弟が相手なのにどうしてこんなになってるんだ。
耳元で意地悪な言葉を囁いたら、至近距離で頭突きされた。
まったく、可愛い顔して気が強いんだからな。

「う、うそぉ、入ってる。雅のが、わ、私の」
「まりなの、なんだ?どこにどうなってるんだ、痛っ」

次は胸板に頭突きされた。
涙目で白い肌が真っ赤になっていて、触れたら火傷しそうなくらい熱くなっていた。

「ずるいよ雅、そんなことされたら、お姉ちゃん……どうしようも無くなっちゃうよぉ」
「なんで素直に従ってるんだよ。嫌なら抵抗したらどうだ?ん?まりな」
「だ、だってぇ……んっ!」

何を言いたいのかは知らないが、やっぱり快感には逆らえないらしい。
試しに腰を前に突き出してみたら、まりなが顎をあげた。

「痛いよ雅、もう少し優しくして」
「俺はこれくらいのがいい。黙っててく……」

するとまりなは覆いかぶさる俺の唇に自分のそれを重ね、手に指を絡ませてくる。

「意地悪しないでぇ……雅のばか。お姉ちゃんの事、困らせないでね」
「うっ……わ、分かったよ。そんな目で見るなっつうの」

今まで出した事のない様な切ない声でこちらに訴えてくるまりな。
喧嘩して泣かれると決まって俺は負ける。ずるいよな、こうすれば弟が逆らえなくなるのを知ってるんだから。
でも、まりなは今まで1回もウソ泣きだけはした事がない。

「……泣いてないよ、雅」
「そっか。分かってるさ」

涙目なのは流してやるのが弟としての優しさかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

「嬉しいんだ。あんなにちっちゃかった雅も、すっかり大人になったんだねって」
「どこの事を言ってるんだよ」
「んー、色々。カラダも中身も、かな」

はぐらかしているが、俺の下半身についての発言なのは伝わってきた。
身内に褒められるというのはなんだかむず痒い気分だ。

「……んぅっ、はぁ。んうぅ、はぁ、はぁ……」

まりなのそこは決して怯まず、どこまでも俺のを飲み込もうとしてきた。
血縁同士は相性がいいなんて話を何処かで聞いた事があるが、まさか身を持ってそれを味わう羽目になるなんて思わなかった。

「雅……遠慮しないで。もっと……強く……」

まりなは絡めていた指を外し、俺の背中に回してきた。
華奢ですぐにでも外れてしまいそうなくらい細かったが、激しく腰で突き上げ続けても、背中に爪痕を残し続けていた。

「んぅっ、んふぅ、んぁ、あっ、あっ、んぁぁっ」

食らい付く唇の隙間からまりなの切ない喘ぎが漏れる。
もう、ここにいるのはただの口うるさくなかなか小遣いを出さない姉ではない。
快感に溺れる、ひとりの女そのものである。

だが、俺もあまり偉そうな事は言えない。
悪ふざけの姉弟喧嘩だったのが、今やすっかりまりなの肉体の虜になっていたのだから。
笑いたいなら笑えばいい。まりな、お前だって同じだ。

「みっ、雅ぃっ、私もう……あっ、あぁぁあっ……!!」
「……いいのか、出しても……?」
「……うん……遠慮しないでって、言ったでしょ?」

唇を静かに離し、俺に向けて優しく微笑むその顔を見て、もう絶対に勝てないと悟った。
俺の事をよく理解しているのか、或いは受け入れてくれるのか、まりなの本音は分からない。

でも、迷わなくていいのは確かなんだ……


「んぅぅぅぅっ!!み、雅ぃぃ、はぁぁぁぁ……っ!!」


一層強く抱き締められた瞬間、頭が真っ白になった。


〜〜


「信じらんない、確かに遠慮しないでとは言ったけど……」


あれから我慢出来ず数回同じ事を繰り返し、気が付いたらすでに窓の外がオレンジ色に染まっていた。

「自分でも信じらんない。こんなに出来るとは思わなかった」
「雅の、ばか。本物の馬鹿。お姉ちゃん相手に、ここまでやるの?信じらんない」

受け入れたのは他でもないまりなである。だから、今更後悔するのは格好悪いぜ。
起きてしまったのはしょうがないから、問題はこれからどうするのかである。


「俺は楽しかったぜ。こんなにじゃれあったの、ガキの頃以来だからな」
「悪ふざけじゃ済まないでしょ……雅、責任取ってよね」
「わかってるよ、まりな」


もう一度キスをしたら、姉は唇を尖らせた。
仕方ないから、今からご機嫌斜めなお姉様を慰めてあげるとしますか。

「まだもう少し時間はあるだろ。な?」
「……ばか……」


〜おしまい〜
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