防衛次官が京丹後市長に協力要請 米軍レーダー計画
航空自衛隊経ケ岬分屯基地(京丹後市)に米軍「Xバンドレーダー」を配備する方針について、防衛省の金澤博範事務次官が26日、京丹後市の中山泰市長に説明し、協力を求めた。基地拡張や、100人規模での米軍関係者の配置が必要となることが明らかとなり、中山市長は「住民の安全安心への懸念が払しょくされない限り、地元として同意できない」と反発した。
北朝鮮情勢を踏まえ、弾道ミサイルを追尾する高性能レーダーの配備方針を日米両政府が決めた。
京丹後市役所での会談で金澤次官は、北朝鮮のミサイル開発の現状に触れた上で、経ケ岬分屯基地について▽電波をさえぎる障害物(島)が無い▽経ケ岬周辺の上空に民間空路が無い▽レーダーの照射面が北方海上に向けられる-との特徴を挙げ、「最優先の候補地として検討している」と述べた。配備に伴い、民間技術者を含む米軍関係者約100人の配置が必要となることや、分屯基地周辺で数ヘクタールの用地を新たに取得する方針も伝えた。
中山市長は「防衛上の必要性は理解できるが、どういうリスクや影響が住民にあるのか心配だ。とうてい『わかりました』とは言えない」と述べた。その上で「攻撃を受けるリスクや基地の拡張について、住民にしっかりと説明をしてほしい」と求めた。
防衛省は市民向けの説明会開催を検討する。
【 2013年02月26日 13時20分 】