アブラハム・グループ・ホールディングス株式会社は、髙岡氏が2005年8月に創業した「知恵の総合商社」である。
同社の事業は大きく分けて、
富裕層マーケティング事業、
富裕層コミュニティ事業、
富裕層向け投資情報サービス
の3種類であり、いずれも、富裕層の消費・投資を促進し、日本社会全体を活性化することを目的としている。
現在は、BtoBである富裕層マーケティング事業が一番の稼ぎ頭であり、他のコンサルティングファームとは、本当の富裕層の声を集めるノウハウと、分析能力の高さで差別化できていると髙岡氏は自信を持つ。
同社のターゲットとする富裕層の定義は、純金融資産で1億円以上の保有者であり、現在日本には147万人おり、割合で言うと83人に一人の日本人が該当する。
国内の富裕層人口は年率5%以上で伸びていることから、この層は有望なマーケットであると言える。
同社の展開する「YUCASEE(ゆかし)」は、富裕層同士の交流の場を提供する、インターネット上のプライベートクラブである。
富裕層向けSNS上での情報提供は、対象となる富裕層にピンポイントで訴求することができるため、効率が高い。YUCASEEでは、1回の広告で、合計約5000億円もの純金融資産保有者にアプローチできる強みも持つ。
髙岡氏は、小さい頃は剣道に打ち込み、東京大学在学中にはバックパッカーで海外旅行を重ねたり、イギリス留学をするなどして見聞を広めた。
その後、三井物産株式会社に入社、情報産業セクターに所属し、新規事業開発や企業買収などに携わったが、「直接金融とインターネットのおかげで個人でも大きい仕事ができる時代になった」と感じたことから起業を決意した。
起業に際してのキーワードは、
「個人が主役」、
「情報産業」、
「レバレッジ」
であるとしている。
髙岡氏は今後、さらに個人の満たされていないニーズに対応し、世の中を活き活きするビジネスをたくさん生み出して生きたいと考えている。