中国:報道官 尖閣対立激化の原因は日本側にあると主張
毎日新聞 2013年03月04日 20時11分(最終更新 03月04日 21時40分)
【北京・成沢健一】中国の国会に当たる全国人民代表大会(全人代)の開幕を控え、4日に記者会見した傅瑩(ふ・えい)報道官は、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)を巡る強硬対応について「お返しをしなければ失礼に当たる」といった趣旨の古典「礼記(らいき)」の一節を引用して正当化し、日中の対立激化の原因は日本側にあるとの認識を示した。
傅氏は会見で「中国は対話と協議で対立を解消するよう望んでいる」との立場を強調しつつも「相手が強硬な措置を選択すれば、『来たりて往(い)かざるは非礼なり』という言葉もある」と述べた。その上で、日本による尖閣国有化について「国交正常化の際の(棚上げという)共通認識に背くもので、中国が自制する基礎がなくなった。海洋監視船のパトロールは必然だ」と述べ、尖閣周辺で活発化させている活動を正当化した。
また、習近平指導部が掲げる海洋強国建設について「中国がさらに対外開放を進めるうえで必要なものだ」と強調した。