◇WBC 中国戦 日本5−2中国
2年連続最多勝投手らしい、貫禄のピッチングだった。6回に2番手で登板した内海は1イニング2/3、打者5人をパーフェクトに封じた。
当初はキューバ戦の先発も予想された左腕だが、連勝発進を重視した首脳陣は2戦目のリリーフ起用を決断。調整試合に続いて快調な仕上がりを見せたことで、次回は8日から始まる2次ラウンドの先発に回ることが有力となった。
2009年の第2回大会では登板わずか1試合。消化不良に終わっただけに、胸には期するものがあった。
「4年分の思いというか、成長した姿を自分で確かめたかった。大会が始まる時点で、どんなポジションでも行く気持ちの準備、覚悟はできていました」
その言葉どおり、慣れない中継ぎでも動じなかった。現在の投手陣の中でも随一の安定感を見せており、今後はより重要な局面で出番が回ってきそうだ。
この日は20球で降板。東尾投手総合コーチは「次を見据えて? そうですね。2次ラウンドはもっと厳しい。内海、沢村に涌井も含めてたくさんいい投手がいた方がいい」と説明した。
壮行試合を含めて3試合連続初回失点と不安定な投球が続く田中に代わり、8日の2次ラウンド初戦を内海に託す可能性も大。2度目のWBCは投手陣の中心として大暴れする。 (臼杵秀之)
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