笹子トンネル:2カ月ぶり全面開通 天井板なくファン新設
毎日新聞 2013年02月08日 16時15分(最終更新 02月09日 01時50分)
天井板崩落事故で9人が犠牲となった中央自動車道・笹子(ささご)トンネル(山梨県)が8日、事故から約2カ月ぶりに全面開通した。下り線を対面通行にして昨年末から仮復旧していたが、事故のあった上り線の天井板の撤去が完了。上下各2車線で通行可能となった。
午後4時ごろに通行が再開し、次々と車が通り抜けた。甲府市から東京都日野市の自宅へ帰る途中に通った主婦、雨宮浩子さん(69)は「事故があったトンネルだと思うと怖かった。よく利用するので開通したのは良かったが、通る時は亡くなった方の冥福を祈らずにいられなかった」と話した。
中日本高速道路は上り線の天井板と隔壁計約1万1000枚を撤去し、ジェットファン6台を新設した。国土交通省は「安全性は確認した」としている。
事故は昨年12月2日に発生。天井板が約140メートルにわたって崩れて車3台が下敷きとなり、20〜70代の男女9人が死亡した。【山口香織、春増翔太】