石原伸晃環境相は2日、徳島市で講演し、中国からの飛来が問題となっている微小粒子状物質「PM2.5」をめぐり、中国が日本からの技術協力に難色を示していると明らかにした。「環境問題(での協力)が沖縄県・尖閣諸島でぎくしゃくしている日中関係を取り戻す『てこ』になると思ったが、良い返事がない」と述べた。
環境省は2月8日に発表したPM2.5に関する緊急行動計画で、中国に汚染物質の観測網拡充などの技術協力を呼び掛けると盛り込んでいた。
石原氏は講演で、行動計画に基づき担当者を訪中させ、観測機器の無償提供や研究者の受け入れを申し入れたと説明。中国側の対応として「欧米には研究者を派遣して先進国の経験を聞くと言うが、残念ながら腰が引けていて、日本に行くとは言ってくれなかった」と語った。
北京の汚染状況に関しては「正確なデータを中国がなかなか出さない。日本の安全基準の20~30倍の状態ではないか」と指摘した。〔共同〕
石原伸晃、中国
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