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週刊 上杉隆
【第12回】 2012年8月30日
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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

なぜ日本ゴルフ協会は福島のゴルフ場を助けようとしないのか

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 それは、ドイツテレビのハーノ記者が「フクシマの嘘」という衝撃的な番組を制作し、欧州で驚きをもって迎えられても変わる気配はない。

 日本の大手メディアも、相も変わらず、現実を直視させないように、自分たちの誤報につながるような都合の悪い情報を遮断し続けている。

福島のゴルフ場が直面するジレンマ
日本ゴルフ協会が果たすべき役割は――

 それはゴルフ場も同様だ。実際のガイガーカウンターの数値は無視され、東電などが発表した都合の良いデータを根拠に、汚染を隠しながら営業を続けることを余儀なくされているゴルフ場が少なくないのだ。

 だが、そうでもしなければ今度はゴルフ場がつぶれてしまう。そのジレンマの中、たとえば二本松ゴルフ倶楽部で予定されていた福島オープンゴルフの予選会が、放射線量の高さを理由にキャンセルになったことなどを知ると、同業者の口はますます堅くなるのだ。

 今年に入ってからは、福島のいくつかのゴルフ場の芝から約100ベクレルものストロンチウムも検出されはじめている。

 大きな問題は、この期に及んで日本ゴルフ協会(JGA)などが団結せず、ゴルフ界の未来のために動こうとしないことだ。

 本来ならば、こうしたゴルフ文化の危機だからこそ、政府に働きかけるなど、ゴルフ界の先頭に立ってJGAなどが果たす役割があるのではないか。

 JGAは、今年4月に公益財団法人になったが、そうした活動が活発化したという話は聞かない。

 安西孝之会長を筆頭に、戸張捷氏や川田太三氏など、ゴルフ界の重鎮たちが理事に名を連ねているが、彼らがそうしたコメントを発表したとは一切聞かない。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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