2007年05月01日

悪行尽くして一日一膳! 笹川良一

お台場「船の科学館」の前にある銅像。
香川県仲多度郡琴平町・金毘羅参りのため、笹川が母を背負って785段の石段を登っている様子だそうだ。
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信じられないだろうが、俺がガキの頃には「戸締り用心 火の用心」と右翼の大物・笹川良一の顔が毎日テレビに映し出されていたのだ(夕飯時が多かったように思える)。




銅像の台座につけられたプレート。
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笹川の悪行の限りは数限りないだろうが、国連平和賞を受賞している。おなじムジナの池田大作や岸信介もトッタのだからさもありなんでしょ。

そして、A級戦犯も自ら志願したのは天晴れとしか言いようが無い。
戦犯志願の目的は東条ら戦犯容疑者が天皇の戦争責任を口走ってしまうことを阻止するためだったと言う。実際、笹川の死後に明らかにされた自伝『巣鴨日記』には戦犯となった高官の情けない実態が記されている。
「年寄り、とくに上級軍人はズルイ」
笹川の危惧は当たっていたかも知れない。(別冊宝島日本「黒幕」列伝)


また、阿片で儲けた罪滅ぼしか、中国への支援には熱心であった。
笹川自身、反共の立場を取り且つA級戦犯容疑者の一人であったにも関わらず、日中国交回復以後は競艇で得た収益金の一部を中国への支援に回すなど中国への支援を熱心に行っている。このため中国での笹川はVIP待遇だった。1987年から始まった中国の医学研修生を日本の大学で受け入れるプロジェクトで来日した中国人医学生は、延べ千人にものぼる。また、中国の宗教団体である世界紅卍字会を支援した。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%B9%E5%B7%9D%E8%89%AF%E4%B8%80

笹川のこのような点は、いまのネトウヨも見習ってほしい。


「船の科学館」の入り口のステッカー。
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不思議なのは、「船の科学館」の中に、海上保安庁の出先があることだ。
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職員の仕事振りを監視することもできる。
DSCF0053_edited.JPG

競艇を通じて、政界と官僚を支配した笹川の力を思い知らされる。

表に出ると、そこにも母親を背負った銅像が……。
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一日一膳!
悪行の限りを尽くした男が、毎日テレビで垂れ流した言葉だ。

どこか、金日成や金正日をほうふつさせて、今となっては物悲しい。巨大な権力を握った男と言うものは寂しい者のようである。

posted by 死ぬのはやつらだ at 20:48| Comment(11) | TrackBack(0) | ネトウヨに負けるな右翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんだか懐かしいですね。テレビで見た『世界は一家(家族?)、人類はみな兄弟』のフレーズを思い出しましたよ。
Posted by 草井雲竹斎 at 2007年05月04日 08:09
夕方の、いまならニュースワイドをやってるような時間帯にやっていましたよね。
わたし、子どもの頃はこの人は昔からそういう「人道的な」活動をしてきたのだと思ってたのですが、祖父から「実はこの人はね…」と聞かされて驚愕したものです。
Posted by Sola at 2007年05月04日 11:51
たしか、都内の消防記念館にも、笹川の母子像があります。

あまりにも建てすぎで、金日成の銅像ナミですな。
Posted by 死ぬのはやつらだ at 2007年05月04日 14:39
お邪魔します。
日本船舶振興会は、テレビアニメ版「一休さん」のスポンサーでありました。
今では、「日本財団」なる通称で、金正日似の上坂冬子とならぶファッショ婆あの曽野綾子が代表ですね。
Posted by 凡人69号 at 2007年05月04日 22:41
>銅像の台座につけられたプレート

「世界は一家、人類は兄弟姉妹」=「八紘一宇」

>一日一膳!悪行の限りを尽くした男が、毎日テレビで垂れ流した言葉だ。

「美徳はしばしば悪徳の偽装にすぎない」(ラ・ロシュフーコー)
Posted by ストライカーボルト at 2007年05月05日 01:05
日本財団となったあとも英語表記が長いこと
 SASAGAWA Foundation
だったのを思い出しました。
Posted by うーん at 2007年05月05日 02:09
僕も20年以上前、幼稚園・小学生時代に夕方のテレビアニメのCMなどで「戸締り用心 火の用心」、「一日一善」という笹川良一出演のCMを見て、日本船舶振興会は良い会社だと思いました。恥ずかしながら95年に笹川が亡くってから歴史学や噂の真相などで笹川の本性を知りました。
その頃は大学生でしたが、一般教養の法学や社会思想の先生(左翼の人だった)に感謝しています。
「人類みな兄弟」、「一日一善」という言葉も中国への援助も贖罪のためでしょうね。
Posted by ゴルゴ十三 at 2007年05月05日 06:55
亡き父が競艇好きだったのですが、なぜか
毎年正月に笹川氏の写真(紋付袴姿)&メッセージ入りの
年賀状が届きまして、
「どうだ、天下の笹川良一から来たぞ。すごいだろ!」と
親父が笑いながら自慢していたのを思い出しました。
大物右翼の中でも、晩年の社会貢献や慈善活動など
どこか異質さを感じさせる存在でありました。
Posted by 反アベ嫌アベ at 2007年05月06日 04:02
「世界は一家、人類は皆兄弟」なのに、なぜ「戸締まり用心」しなければいけないのか?
子どものころ、とても不思議に思いました。
Posted by gegenga at 2007年05月06日 14:56
>大物右翼の中でも、晩年の社会貢献や慈善活動

そこんところが、大物たる所以でしょうね。巣鴨日記おもしろそうなんで、どうにかして読もうと思っています。
Posted by 死ぬのはやつらだ at 2007年05月07日 19:59
> 「世界は一家、人類は皆兄弟」なのに、なぜ「戸締まり用心」しなければいけないのか?

 このコメント、最高です! めちゃ気に入りました。
 gegengaさん、ホームページも覗かせて戴きました。
m(_ _)m
Posted by 本間康二 at 2007年05月09日 21:26
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