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【サッカー】

浦和・森脇 悲壮な恩返し宣言 「血を流してでも勝つ」

2013年3月2日 紙面から

古巣・広島戦への思いを語る浦和の森脇(松岡祐司撮影)

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 Jリーグの2013年シーズンが2日開幕し、各地でJ1の計8試合を行う。1993年5月にスタートしたJリーグにとっては節目の20周年を迎える。7年ぶりの優勝を目指す浦和は、2連覇を狙う広島とアウェーで対戦。今季J1に昇格した湘南はアウェーで横浜Mと激突する。J1は12月7日の最終節まで、18チームがホームアンドアウェー方式で各34試合を戦う。

 浦和の新戦力DF森脇良太(26)が流血覚悟で古巣をたたく。きょう2日のリーグ開幕・広島戦(Eスタ)に向け、森脇は「浦和の看板を背負っている以上、ピッチの中で血を流してでも浦和の勝利のために頑張りたい」と言葉に力を込めた。紫党で埋まる敵地で、己の赤き血を「打倒広島」に燃やす。

 試合前日のゲーム形式の練習。森脇は得意の攻撃参加を繰り返し、機を見ては弾丸ミドルを放った。ためらいのないプレースタイルに、3日前のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)・広州戦で喫した惨敗ショックはない。「雰囲気はいい。明るさを出さないと、決していい方には転ばないんで」。そう語る笑顔の裏で、森脇は悲壮な思いを抱いている。

 下部組織時代から過ごした広島を「僕が抜けてチームのクオリティーがまた一段上がったんじゃないかな」と冗談交じりに評した。愛着、敬意を示した上で「素晴らしいクラブに育ててもらったという思いがある」と言った。浦和への移籍はいわば“安住”との決別。決断の正当性を証明するためにも、広島だけには絶対に負けられない。

 連絡を取った広島FW佐藤には「良太がいなくなって痛いのは明るさだけ」と突き放された。そんな愛のある叱咤(しった)を笑い飛ばした後、森脇は「(佐藤)寿人さんの特徴は分かっている。良いバトルができればいい」と神妙に語った。郷愁はない。広島を踏み台にして2013年の開幕を飾る。 (松岡祐司)

 

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