◇WBC強化試合 キューバ10−8ソフトバンク
やはり、「赤い稲妻」は侮れない。一時は6点リードを許したキューバ。しかし、3点を追う7回、ソフトバンク投手陣の四球連発というスキを見逃さなかった。押し出しで1点を返した直後の無死満塁。5番のアブレウが追撃の中前適時打を放つと、1死から7番のフェルナンデスも中前へ。逆転の2点適時打だ。ペラサも中前へはじき返して、もう1点。逆転劇が完成した。
「非常に重要な勝利。本戦に向けたいいトライアルになった」とビクトル・メサ監督(53)。3回に四球連発のヌニェスをマウンドで一喝する怒りようだったが、白星で表情は一変。「今回のチームはバランスのとれたいいチーム」と語る頬は緩みっぱなしだ。
2月27日の阪神戦(京セラドーム大阪)に続く逆転勝ち。キューバは長打が代名詞だったが、この日は13安打のうち単打が10本。コンパクトなスイングで逆らわずにはじき返す新スタイルに指揮官は自信を見せる。
「本戦もそうなるでしょう。このような形で勝っていきたい。日本といい試合ができると考えています」。やはり、強さは本物。侍ジャパンにとって、6日の直接対決は大きなヤマ場になる。 (川越亮太)
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