2日のブラジル戦で大会3連覇へのスタートを切るWBC日本代表は1日、福岡市の福岡工大の施設で最終調整した。開幕戦の先発を任された田中将大投手(24)=楽天=はランニング、キャッチボールなどで本番に備えた。またブラジルも同大学で調整。日本と同じA組の中国、キューバはヤフオクドームで強化試合を行い、中国は巨人に1−8で完敗。キューバはソフトバンクに10−8で逆転勝ちした。
マー君の雄たけびが3連覇への号砲を上げる。開幕戦となるブラジル戦に先発する田中は、ランニングやキャッチボールなどでじっくり調整。「いよいよ始まる。気持ちもたかぶってきた」とあふれんばかりの闘志を隠さなかった。
「内容がどうであれ、しっかりゼロに抑えたい。上位打線を出すと相手の得点パターンになるので、クリーンアップとはランナーなしで勝負したい」。ブラジル打線は日本の社会人野球でプレーする選手や米マイナーリーグ所属選手が中心。ポイントゲッターは松元ユウイチ(ヤクルト)ら数人に限られる。田中本来のピッチングさえできれば、そう厳しい相手ではないが、そこは初戦。何が起こるか分からないだけに、田中に油断はない。
2月17日の広島戦(サンマリン宮崎)では2イニング2失点。同23日のオーストラリア戦(京セラドーム大阪)でも3イニング2失点。不調を指摘する声にも不敵な笑みを浮かべた。「結果は残せてないけど、自分にとっては良い経験になった。1試合抑えればまた周りの見方も変わる。そろそろ抑えて自分の気持ちも楽になりたい」と田中。万全とは言えなかった調整試合の結果も、すべては初戦のためのステップ。答えはマウンドで示してみせる。 (臼杵秀之)
この記事を印刷する