2013年2月18日日経新聞記事でソーシャルレンディングが紹介されました。
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「個人投資企業つなぐ ネット活用の融資広がる」<以下引用>
インターネットでお金の貸し手と借り手を結びつける「ソーシャルレンディング」と呼ばれる小口金融が拡大してきた。個人から資金を集め、中小企業の運転資金や集合住宅の建設費など銀行の融資を受けづらい案件を中心に貸す。主要3社の貸し出しは今年中に100億円に達する見通し。銀行融資が冷え込むなかで、個人と企業をつなぐ新たな金融が広がりそうだ。
<引用終わり>記事ではmaneo,AQUSH,SBIソーシャルレンディングの3社が紹介されています。
各社のサービス内容の特徴や利回りの水準などもある程度詳しく紹介されており、これまでソーシャルレンディングという言葉を知らなかった人にも興味の持てる内容となっています。
ソーシャルレンディングの知名度アップにつながるでしょう。
「銀行預金や国債などと比べて比較的高い利回りが狙えるソーシャルレンディングは個人マネーの運用先としても注目を集めている。」と個人投資家を意識した記事となっており、この記事をきっかけにソーシャルレンディングでの投資を始める人も結構いるのではないでしょうか。
実は、自分も実際のソーシャルレンディングの投資家として事前にインタビューを受けました。
「都内のシステム会社に勤める30代の男性」として記事の中で紹介していただきました。
ブログの宣伝にもなるので、できれば「けにごろう」の名前を記事の中で紹介してほしいとお願いしたのですが、残念ながら諸般の事情で無理でした。
インタビューでは、記事になったことの他にも以下のようなことを聞かれました。
記者:
ソーシャルレンディング投資を始めて何年くらいになるのか。
けにごろう:
2010年の年末に始めたので、2年ちょっとになる。
記者:
始めたきっかけは。
けにごろう:
5年ほど前からいろいろな投資を始めた。最初は株や投資信託・FXなどをやっていたが、2008年~2009年にかけてリーマンショックで大きな損失を被った。
それから投資方針を変え、キャピタルゲインよりもインカムゲイン重視の投資を行うようになった。
しかし、国債・社債などでは金利が低すぎ、良い商品はないかと思っていたところ、雑誌などでソーシャルレンディングの記事を見て、5%以上の利回りが得られるということだったので、試しに始めた。
記者:
投資先はどのような基準で選んでいるのか。
けにごろう:
各社で異なるが、まずmaneoでは、利回り7%以上のものを選んでいる。
金利は、不動産担保付きのものなどだと5%程度だが、飲食店開業資金・パチンコ店設備投資資金などだと8%~10%程度のものもある。
また、リスク分散の観点から、特定の案件に集中しないようにしている。
現在は20~30程度の貸出先に分散投資している。
個々の案件について公開されている情報からその安全性を判断するのはなかなか難しい面もあるので、そこはある程度割り切っている。
消極的ではあるが、分散投資することが貸し倒れに対する自衛策だと考えている。
AQUSHでは、貸出先を直接指定することはできず、信用度と金利を指定して投資を行う。
目安としては、金利10%程度のものを選んでいる。
記者:
貸出の期間についてはどうか。
けにごろう:
maneoでは案件により期間は異なる。
短いものだと3カ月程度・長いものだと3年程度。
AQUSHは固定で、一律3年。
また、maneoもAQUSHも返済方式は元利均等返済で、元金が毎月少しずつ返ってくるような形式である。
(maneoは元本一括返済のものもある)
記者:
SBIソーシャルレンディングについてはどうか。
けにごろう:
SBIは現在不動産担保ローン・証券担保ローンの2つに特化しているが、自分はそれらには基本的に投資していない。
昨年までは個人向けの無担保ローンをやっており、それには投資していた。
貸出が成立するまで金利が確定しない・返済遅延が多いという点でやや不満はあった。
不動産担保ローンは金利3%・証券担保ローンは2%で、安全性の高い商品としてはよいとは思う。
安全性について言えば、maneoの法人向け貸し出しではまだ貸倒は起きておらず、AQUSHでも発生率は0.4%程度で、現状ではそれほどリスクは高くないと考えている。
記者:
投資するうえでの注意点は。
けにごろう:
ソーシャルレンディング全般のリスクとして、大きく3つあると考えている。
1つは貸し倒れのリスク。これがやはり一番気になる。
対策としては、先ほども言った内容だが、貸出先を1つ1つ見極めるのは、情報量が少ないこともあり、また時間的にもなかなか難しい。分散投資を心がけることくらいしかないのではないか。
2つ目は事業者リスク。サービス会社自体が倒産してしまうというリスクであるが、現状では3社ともベンチャー企業であり、経営状況は常に注意しておく必要がある。
ただ、これもまだ決算書などを公開していない会社もあり、判断が難しい面もある。
これに対しては、やはり特定のサービス会社に資金を集中させないようにするという対策しかない。
いくら高利回りが得られるからといって、1社に集中するのは避けた方がよい。
3つ目は流動性リスク。
ソーシャルレンディングは、一度貸し出しを行ったら途中解約は決してできない。
必ず余裕資金で投資を行うようにする必要がある。
記者:
さまざまなリスクがあり、分散投資を心がけなければならない点などを聞くと、ソーシャルレンディングは投資信託などほかの投資に比べるとやや上級者向けの投資に思える。
けにごろう:
確かにそういう面もあるかも知れない。
ただ、ソーシャルレンディングでは他の投資のように値動きを気にする必要はないので、初心者にもやりやすいのではないか。
記者:
働いている人や高齢者の方でもできるということか。
けにごろう:
ソーシャルレンディングは仕組み自体は非常にわかりやすい。
普通にネットが利用できる人ならできるのではないか。
記者:
ソーシャルレンディングがより普及するには何が必要と考えるか。
けにごろう:
それについては各社とも頭を悩ませている。
やはり知名度の向上が課題。投資関係の雑誌などで取り上げられることは比較的多いが、なかなかブームにはなっていない。
各社ともさらに情報開示を進めることが必要だと思う。
記者:
貸出先をいかに開拓するかという課題もあるのでは。
けにごろう:
確かにその通り。
各社ともどちらかというと投資家よりも借り手を探すのに苦労している。
ただ、あまり安易に貸出先を増やすのも問題なので、難しいところではある。
潜在的なニーズはあるとは思う。
記者:
AQUSHは不動産担保ローンをASAXと提携して行っている。
けにごろう:
自分は投資したことはないが、より高い安全性を求める投資家向けにニーズはあると思う。
仮に貸し倒れになっても担保があれば損はしないだろうという安心感はある。
記者:
ご自身でmanooやAQUSHへの会社訪問をしているが、それは自分で直接状況を確認したいということか。
けにごろう:
それは確かにある。WEB上の情報だけではわからない部分も多い。
直接社長のお話を聞いて、会社の状況や考え方を聞きたかった。
記者:
最近はクラウドファンディングも話題になっている。
けにごろう:
ソーシャルレンディングでは金銭的なリターンを目的として投資するが、クラウドファンディングでは社会貢献を主な目的として投資する。リターンも金銭よりも何らかの特典であったりする。
ネットを通じて広く資金を集めるという点では、全くの別物ではないと思う。
記者:
今後の成長性についてはどうか。
けにごろう:
日本では低金利が続いていることもあり、高金利の得られるソーシャルレンディングの成長する素地はあると思う。
社債でも、上場企業であればせいぜい金利は1%程度。2%というのはほとんどないのでは。
REITだと利回り5%程度のものもあるようだが、REITは価格の変動があるので、別物と考えている。
記者:
ソーシャルレンディング投資の実績はどの程度か。
けにごろう:
昨年1年で、税引き後で約6%・税引き前で8%程度。
幸い貸倒には遭っていない。
ただ、仮に1件や2件程度貸し倒れがあっても、トータルでマイナスにはならないと思う。
記者:
お話からすると、ソーシャルレンディング投資のポイントは、分散投資と、返済された資金をこまめに再投資するということか。
けにごろう:
確かに現状では、事前に公開された情報などから判断して貸し倒れを確実に避ける方法というのはない。
ある程度割り切って投資するしかないのではないか。
記者:
全体の投資額はどの程度か。
けにごろう:
maneoとAQUSHで300万円くらいずつ。SBIでは50万円くらい投資している。
テーマ:ソーシャルレンディング - ジャンル:株式・投資・マネー
- 2013/02/27(水) 15:09:51|
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今回は、サイト開設2周年企画第2弾です。
前回の
エクスチェンジコーポレーション(AQUSH)ラッセル・カマー社長への特別インタビューに続き、maneo株式会社妹尾社長にインタビューを行いました。
妹尾社長の大変なご厚意により実現しました。
妹尾社長にはこの場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございました。
なお、インタビューはmaneo株式会社のオフィスにて行いました(実施日:2013年2月6日(水))
<審査について>けにごろう:
これまで法人向け貸付については1件もデフォルトが出ていない。
審査の方法を個人向けと法人向けとではどのように変えているのか。
妹尾:
個人向けは半ばオートマティックにスコアリングをして審査していたが、法人向けは1つ1つ手作業で審査を行っている。
まず法人については、すでに取引のある会社などからの紹介案件が基本となっている。
紹介案件を優先しているのは、「実は会社実態が存在しなかった」という事態を避けるためである。
そのあたりは書類だけではなかなかわからない部分もある。
審査のプロセスはほぼ銀行と同様で、まず財務諸表のチェックを行う。
次に、会社を訪問し、社長と面談して経営についての考え方や資金使途の確認を行う。
また、会社のお金と個人のお金がちゃんと分離されているか・不透明なお金の流れがないかなどを、銀行通帳などを確認してチェックする。
問題なければ、どういうスキームで貸出を行うか考える。
不動産・在庫・売掛債権などを担保にできないか、売り上げの入金口座を当社で管理できないかなどを検討する。
また、他の貸出先やグループ企業とシナジーを働かせることができないかについても考える。
1つ1つの案件をオーダーメイドで作っているのが実態である。
けにごろう:
審査の体制はどうなっているのか。
妹尾社長1人でやっているのか。
妹尾:
最初の段階ではまず私が審査する。私が携わらない案件というのはない。
ただ、次に社外取締役による融資委員会でのチェックを必ず行う。
審査には最低でも1か月・長いものだと6か月以上かかる。
そのため、緊急性を要するような案件は現在は取り上げていない。
審査に一番体力がかかる。
けにごろう:
審査の体制を強化することについては考えているのか。
妹尾:
現在借入の営業は特にしていないが、引き合いがたくさんあり、審査が追いつかない状態。
確かに人材不足が成長のボトルネックになっている。
人を増やしたいとは考えており、人材募集もしているが、なかなかマッチする人がいない。
単純な審査だけではなく、スキームを考える柔軟性も必要。
また、お金を扱う商売なので、なるべく紹介してもらった人を採用できればと思っている。
経歴としては、銀行やノンバンクで事業性の借入を担当していた方でないと難しいのではないか。
貸出先の管理にも人手がかかるので、その意味でも人材はほしいと考えている。
けにごろう:
飲食店向けの融資案件もあるが、飲食店の開業前にそれがはやるかどうかを見極めるのは非常に難しいと思う。
どのように審査しているのか。
妹尾:
ウィンコーポレーションというフードプロバイダ事業を営む会社がグループ会社にある。
フードプロバイダ事業とは、飲食チェーン店の仕入・物流を一体で行う事業であり、そこから派生して売上入金管理も行っている。
そこが飲食店に関するノウハウを持っているので、事業の実現性などについてはコンサルタントを受けている。
実は飲食店案件については、ウィンコーポレーションを通じて持ち込まれるものが多い。
必要に応じて専門的なアドバイスを受けている。
けにごろう:
私が初めて投資した案件は新橋の居酒屋わっつりだった。
先週久しぶりに行ってみたが、とても繁盛していた。
妹尾:
あそこは大変繁盛している。
金曜日などに行くと入れないことも多い。
<案件について>けにごろう:
紹介案件が中心とのことだが、ウェブサイト上でも融資申し込みを受け付けている。
そちらからの申込案件はないのか。
妹尾:
融資先の間口を広げるために受け付けているが、これまでは審査に通った案件はほぼなかった。
カンボジアのカフェ開業案件はウェブからの申込だったが、それくらい。
けにごろう:
カンボジア・モンゴルなど海外の案件もあるが、為替リスクはどうなっているのか。
妹尾:
為替リスクは、貸し手ではなく借り手が負っている。
為替変動があれば、現地通貨建てでの返済額が増えることもありうる。
カンボジア・モンゴルなどの現地通貨だと為替変動が大きいが、カンボジア・モンゴル共にドルが流通しており、ドル建てでやっているのでややリスクは軽減されている。
借り手にとっては、現地で資金調達するよりも、為替リスクを負ってでも円で調達したほうがはるかに有利。
例えばカンボジアでは不動産担保がないと融資が受けられない。
また金利も15%~20%と高い。
けにごろう:
最近は案件が募集開始されてもすぐに満額になってしまうことが多い。
妹尾:
投資家の皆さんには大変申し訳ないと思っている。
最近毎日のように投資家の皆さんから催促をいただく。
水面下で準備している案件はいくつかあるが、まだ出せない状態。
かといって拙速にやるつもりはない。
やはりデフォルトは絶対に出したくないので、安全性優先でやりたい。
1月は期限前返済もあり、特に返済額が多かった。
そのために現在資金がやや余っている状態。
また投資家数・投資額も日々増えている。
一方で案件は急には増やせないため、一時的に案件不足になっている。
少しずつ解消していきたい。
けにごろう:
貸出の仕組み自体を見直す予定はあるのか。
例えば金利をオークション形式にする・一人当たりの融資金額に上限を設けるなど。
妹尾:
今のところ大きく変える予定はない。
ときどきそういった要望もあるが、あくまで案件不足は一時的な現象ととらえている。
仕組みを変えてしまうと、あとで問題となる可能性がある。
<期限前返済について>けにごろう:
成立から2カ月程度で期限前返済となってしまったり、モンゴル軽油案件のように一斉に期限前返済となった案件があった。
早期返済について投資家としては理由が知りたいと思うが、理由を開示する予定はないのか。
妹尾:
投資家の信頼を得るために、基本的には情報はオープンにしたいと考えている。
期限前返済についてもオープンにしたいとは思うが、借り手の事情として開示できない場合もあるので、一律公開するというわけにもいかず、その線引きが難しい。
そのため、現状では一律非公開としている。
公開できない理由としては、例えば銀行からの融資を受けるにあたってノンバンクであるmaneoからの借入があると問題となるケースなどがある。
また、不動産関連の案件では、そもそも借入期間を長めに設定していることもある。
不動産が売れれば返済できるが、安全のためにやや長めに設定している。
案件募集の中止については理由を明らかにしている。
「あらしのよるに」のアニメ制作案件では、資金を集めた後に中止となってしまった。
法律的には問題なかったが、maneoでの資金募集について原作者からストップがかかったためだった。
けにごろう:
期限前返済について、手数料などのペナルティを設けることは考えていないか。
妹尾:
現状では考えていない。
借り手にとってはそうした制約がないほうが利用しやすく、制約を設けると敬遠されてしまう可能性もある。
<今後の新サービスについて>けにごろう:
現在は法人向け貸し出しに特化しているが、新たなサービスの予定はあるか。
妹尾:
審査体制が法人向けにシフトしており、個人向け貸し出しを再開する予定は今のところない。
法人向け融資にはまだまだニーズがあると思っている。
また、法人同士を組み合わせることで新たなビジネスを作っていくこともできる。
ただ、ソーシャルレンディング以外では、映像などのコンテンツに対する資金募集などのクラウドファンディング事業にも将来的には興味がある。
おそらく投資家の層はまったく異なるはず。
インセンティブが金利なのか、何らかの特典なのか、という違いがあるが、資金を集めるプラットフォームは同じなので、親和性はあると思う。
けにごろう:
クラウドファンディングは事業としては利益の得られるものなのか。
少なくとも投資家は金銭的利益目的ではないはずだが。
妹尾:
運営企業は手数料として募集額の20%程度とっていると聞く。
maneoは元本に対して7%程度の収益なので、クラウドファンディングの収益性は高いのではないかと考えている。
クラウドファンディングはコンテンツが勝負。
おもしろいコンテンツ・プロジェクトを集め、投資家の興味・関心を惹くことができれば、収益性の高い事業になるのではないか。
<情報公開について>けにごろう:
maneoは他の事業者に先駆けて決算書を昨年公開したが、このタイミングで公開したのはなぜか。
妹尾:
なるべく早く出したいとは思っていたが、それまでの決算書はあまり意味のある内容ではなかった。
意味のある内容になってきたのが昨年だったので、そのタイミングで公開した。
けにごろう:
今後さらに情報公開を進める予定は。
妹尾:
出せるものと出せないものはあるが、なるべく投資家の期待にこたえたいとは思っている。
貸出先の決算書・事業計画については、公開しても問題ないものは公開している。
ただ、逆に公開することで投資家を混乱させてしまうようなケースもある。
そうした場合はあえて出さないこともある。
<maneoシステムについて>けにごろう:
maneoシステムのような複雑で規模の大きなシステムを構築・運営するというのはなかなか大変だったと思う。
妹尾:
システムを作るときは10人程度のエンジニアで作った。
現在は1名で運営している。
特に大規模なトラブルもなく運営できている。
最近は特に案件リリース直後に投資家のアクセスが集中し、システムの負荷が高まり、アクセスしにくい状態となってしまうことがある。
この点については改善を進めている。
maneoでは決済システムは持っておらず、銀行のシステムを利用しているため、その部分の難しさはなかった。
ただ、重要な顧客の口座データを扱っているため、クラウドではなく自前のサーバを使用している。
大規模災害に備えシステムバックアップも行っている。
お金を扱うビジネスとして、データが消えるなどのシステムトラブルは絶対に避けたい事態。
システムには今後も十分な投資を行う。
<ソーシャルレンディング業界について>けにごろう:
ソーシャルレンディングというサービスは、欧米ではすでにZOPA,lending clubなどの大きなサービス会社があり、金融市場の中である程度の存在感を示している。
それに対し、日本では、規模は拡大しているとはいえ、市場全体の中における割合・認知度はまだ低いと感じている。
それについてはどう考えているか。
妹尾:
現状認識については同感で、知名度や潜在的なマーケットの中での割合はまだまだ低いと感じている。
これまでmaneoでは70億円程度の貸出を行ったが、マーケット全体からみれば何百分の一程度の割合に過ぎない。
逆に言えば伸び代は大きいということ。
ソーシャルレンディングがブームとならない原因としてはいくつか考えられる。
まず参入企業数が少ない。
参入するうえでの障害として、システムを作るのが大変ということがある。
SBIソーシャルレンディングが参入した時に、もう少し知名度が向上するかと思ったが、そうでもなかった。
また、3社とも広告宣伝をほとんど行っていないことも要因。
広告宣伝するだけの体力があるところがない。
ネット生保などは既存の大企業がスポンサーとして入っていることが多く、知名度も広告宣伝する資金力もあった。
ソーシャルレンディング3社はいずれもベンチャー企業で、資金力で不利な面はあった。
知名度・信用度を上げる手段として、例えばIPO・株式公開が考えられる。
ゴールではないが、手段としてはあり得る。
3社のうちのどこかが公開できればよいと思う。
われわれとしても頑張っていきたい。
アメリカでは1社で1000億円程度の貸出を行っているところもある。
日本では、一気にその規模に行くのは難しいが、まずは100億・200億を目指したい。
100億を達成すれば、いくらか注目されるのではないか。
メディアに取り上げられることも多いが、伸びきらないのは、投資家にとって怖いという心理があるのではないか。
日本では投資詐欺などもあり、心理的なハードルが高い。
そうした不安を払拭するために少しでも情報公開を進めている。
投資家はあまり周囲の人に投資について話すことが少ないのではないか。
口コミ効果が働きにくいのかも知れない。
ブレイクしないというのはその通りだが、必ずしも急速に規模を拡大することが良いとも考えていない。
無理に数字を追及して投資家に損失を与えることがあってはならない。
貸し倒れという事態を少しでも減らすように努力し続ければ、いずれはブレイクスルーに達すると考えている。
現在、投資家数・投資額とも増えており、その兆しは見えていると感じている。
現在、当社の経営自体は安定しており、その面で投資家に迷惑をかけることはない。
本を出したのも、少しでも当社のサービスについて知ってほしいという気持ちから。
こうした地道な活動も重要だと感じている。
テーマ:ソーシャルレンディング - ジャンル:株式・投資・マネー
- 2013/02/20(水) 17:06:26|
- インタビュー
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(前回の続きです)
第4章 新しい投資のカタチ
この章では、金融商品としてのソーシャルレンディング投資の特徴・魅力について述べています。
maneoだけでなく、AQUSH,SBIソーシャルレンディングについても合わせて説明しており、それぞれの共通点・違いがわかるようになっています。借り手の顔が見えるのはmaneoの特徴です。
ソーシャルレンディングは株やFXなどのキャピタルゲイン投資ではなくインカムゲインを狙う投資であり、平均利回り5~8%という現在の日本ではかなり高い金利が得られる投資と説明しています。
第5章 大事なあなたのお金を守るために
この章では、特に気になるソーシャルレンディングのリスクと、それに対するmaneoの対策について説明しています。
maneoの基本方針は、「投資家に損をさせないこと」「投資家に毎月決まったリターンを分配すること」です。
審査では、財務諸表の確認はもちろん、会社訪問・社長との面談を必ず行っているそうです。また、他のmaneoの借り手と結び付けてシナジー効果が発揮できるかどうかも重要なポイントとなるとのことです。必要に応じて物的担保も要求します。それでももし返済遅延が発生した時は、即回収活動に入ります。
安全性の確保のため、投資家資金は分別管理されています。
また、maneo自体が安定的な黒字経営を行うことも重要です。
第6章 今日からあなたも「投資家」に
この章では、maneoで投資を行うための具体的なステップについて説明しています。
投資家登録の仕方・資金入金の仕方・案件選択の仕方などです。
すでにmaneo投資をされている方であればご存じの内容でしょう。
<感想>
maneo・ソーシャルレンディングをまったく知らない人でも大変わかりやすい文章です。
特に興味深かったのは第3章で述べられている、銀行の審査とmaneoでの審査の観点の違いについてです。
既存の銀行ではなかなか中小企業の資金ニーズにこたえられないケースがあり、ソーシャルレンディングの存在意義はそうしたニーズにこたえていくことである、という理念は、元銀行員である妹尾さんから語られると非常に説得力があります。
この本は、低金利の続く定期預金・公社債などには不満だが、株・FXなどのハイリスク・ハイリターン型投資は怖いという方に対して特にお勧めです。
また、ソーシャルレンディングという言葉は聞いたことがあり興味はあるが、よくわからない・どこかうさんくさいという印象を持っている方にとっても、そうした疑念を解消する助けとなるかも知れません。
あるいはすでにmaneoなどでソーシャルレンディング投資を行っている方も、より安心して投資ができるようになることと思います。
テーマ:ソーシャルレンディング - ジャンル:株式・投資・マネー
- 2013/02/16(土) 20:33:48|
- 投資本の書評
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副社長の瀧本憲治さんに続き(出版されたのは妹尾社長の本の方が若干早かったようですが)、maneo妹尾社長が本を出しました。
↓
「みんなと幸せになるお金の使い方 ソーシャルレンディングという新しい投資のカタチ」
内容は、maneoはもちろんソーシャルレンディング全般におよぶものです。
先日読み終えましたので、内容を紹介します。
全6章構成となっています。
各章の内容は以下の通りです。
第1章 あなたのお金の「活かし方」
この章では、「ソーシャルレンディング」という言葉を知らない人向けに解説しています。
「ソーシャルファイナンス」や「クラウドファンディング」「マイクロファイナンス」などとどう異なるのか、わかりやすく整理・分類しています。
ここでは、ソーシャルレンディングを「銀行を通さずに、お金を借りたい人(個人・法人)とお金を貸したい、投資してもいい人(個人・法人)とをWEB上でマッチングする」サービスと説明しています。
また、ソーシャルレンディングは海外で生まれ、世界各国で拡大しているという状況についても説明しています。
第2章 日本初への挑戦
この章では、妹尾さんがmaneoを設立するまでの経緯について説明しています。
妹尾さんは、東京三菱銀行に勤務し、支店で法人向け営業を担当する中、本来の業務であるはずの融資業務よりもデリバティブ商品の販売で手っ取り早く収益を上げようとする銀行の姿勢に疑問を持ちました。そんなとき社外の勉強会を通じてソーシャルレンディングというサービスを知り、一大決心の末に銀行を辞め、自らmaneoを立ち上げ、社長に就任しました。
maneo立ち上げのために最初に壁となったのが、財務省・信用情報機関・東京都といった各省庁への登録作業でした。最初はどこに行っても門前払い同様で、法律上問題がないということを納得してもらうために弁護士を連れていったりして、のべ100回以上も足を運んでようやく認可が下りました。
次に大変だったのは、システム構築です。既存のパッケージなどを利用することはできず、すべて自前で0から構築しました。
結局会社設立から、サービス開始まで1年以上の時間を要したのです。
第3章 あなたのお金が日本を救う
この章では、maneoのサービス開始後の経緯と、サービス内容について説明しています。
個人向けローンからスタートしたものの、貸し倒れが多く事業存続が危ぶまれました。事業向け貸出にシフトし、ようやく経営が軌道に乗ってきました。
また、銀行から借りられない企業が多いことについて、その背景・理由を説明しています。
銀行の審査では、通常3期分の決算書類を提出しないとならない、不動産などの担保が必要、少額・短期の融資は手間がかかるため敬遠される、ネガティブイメージのある業界は不利、などのハードルがあり、収支に問題がなくてもお金が借りられない中小企業は多いそうです。
maneoでは、そうした企業に対しても、融資によって将来成長が見込めれば貸し出すことができます。例としてレイス治療院・ウィンコーポレーションを挙げて説明しています。
(次回に続きます)
テーマ:ソーシャルレンディング - ジャンル:株式・投資・マネー
- 2013/02/13(水) 18:02:50|
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