サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で、Jリーグが赤っ恥をかいた。
昨季J王者の広島は27日、初戦のブニョドコル戦(ウズベキスタン)にホームで0−2完敗。森保一監督(44)は「前半は慎重に入りすぎた」と肩を落とした。
欧州チャンピオンズリーグ(CL)を目標に、2002年からスタートしたACLも11回目。このうち、Jクラブが優勝したのは2度(07年浦和、08年G大阪)だけ。そこで、日本サッカー協会の大仁邦弥会長(68)は、Jリーグ理事会に乗り込んで「ことしは絶対に優勝しろ」と猛ゲキを飛ばしていた。
しかも、4強を独占した場合には総額1億2000万円の特別ボーナスというニンジンまでぶら下げた。さらに、飛行機で長距離移動があるクラブの選手にはビジネスクラスも用意。各会場には協会スタッフを派遣して、決勝トーナメントからは偵察も請け負う。
実は、この日の広島戦を大仁会長が直々に観戦。“御前試合”にもかかわらず、無残な結果に終わってしまった。
まだ1試合終わっただけとはいえ、前日26日には仙台もホームでブリラム(タイ)に1−1ドロー。大補強を敢行した浦和は、アウェーで広州恒大(中国)に0−3で惨敗している。
結局、初戦はアウェーの柏が貴州人和(中国)に1−0で勝利しただけだった。
結果と内容が示すように、Jの地盤沈下が顕著だ。かつてJリーグは資金力にものをいわせて海外の助っ人を集めたが、今やその手法は中国リーグの得意技。元イタリア代表のリッピ監督が広州恒大を率いているように、指揮官も有名選手も金でかき集めている。もはや“カンフーサッカー”と見下していた姿はなく、ガチンコで勝てない事態が起きているのだ。
日本代表は今のところアジア最強といえるが、クラブのレベルではこの通り。さえない結果のまま、今週末から21年目のJリーグが開幕する。(夕刊フジ編集委員・久保武司)