スポンサーの看板の前でパフォーマンスする広島イレブン。2日に対戦する浦和の槙野が、これを酷評した 【拡大】
まともに勝負をしては完封は難しい。浦和DF槙野が2年続けての開幕・広島戦に向け“寿人封じ”の挑発を開始。富士ゼロックス杯でのパフォーマンス失敗をやり玉に挙げた。
「あれだけやると前置きしておいて、あの程度ですか。もっと違うことができたのでは」
前半29分、佐藤が芸術左足ボレー弾を決めると選手全員で冠スポンサーの「FUJI XEROX」の看板を目指した。看板を囲んでカメラに収まる…はずが、可動式の電光掲示板だったためポーズを決めた瞬間は文字が消えてしまった。「難しかった」と考案者の佐藤も失敗を認めた。
「分かるものをやらないと成立しない。広島時代はボクや森脇くんが考え、寿人さんは乗っかるだけだった」と槙野は手厳しい。いまや広島のパフォーマンス文化を支えた2人は浦和に移籍し、「クオリティーはこちらがまさる」と断言。佐藤にプレー以外でも、プレッシャーをかける。
実は佐藤は開幕ゲームにめっぽう強く、広島に移籍した2005年から8年間で5度ゴール。しかもリーグ戦の浦和戦は過去8ゴールを量産し、昨季の開幕戦も決勝点を決めた。対する浦和は開幕戦は08年から5年連続未勝利。敵地での開幕戦に限れば2分け11敗と勝ち点1もおぼつかなく、槙野が躍起になるのもムリはない。
私生活ではメール交換する良き先輩もピッチでは宿敵。「不名誉な記録は変えてみせる」と槙野は決意をにじませ、生まれ故郷に乗り込む。 (浅井武)
(紙面から)