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政治
【施政方針演説全文(1)】強い日本は「一身独立して一国独立す」から
一方、個人の意志や努力だけではどうにもならない問題が、いまなお立ちはだかっています。高台移転は、ようやく動き始めたものの、土地の買収や、さまざまな手続きにより、大幅な遅れが目立ちます。
仮設住宅暮らしの長期化による、先の見えない不安。お年寄りの方からは、「時間がない」という悲痛なお話も伺いました。
「どんなに小さくてもいいから、自分の家に住みたい」
今を懸命に生きる人たちに、復興を加速することで、応えていかねばなりません。解決すべき課題は、地域ごとに異なりますが、復興庁が、現場主義を徹底し、課題を具体的に整理して、一つ一つ解決します。
福島は、今も、原発事故による被害に苦しんでいます。子どもたちは、屋外で十分に遊ぶことすらできません。除染、風評被害の防止、早期帰還に、行政の縦割りを排し、全力を尽くすべきは当然です。しかし、私たちは、その先にある「希望」を創らねばなりません。
若者たちが、「希望」に胸を膨らませることができる東北を、私たちは創り上げます。それこそが、真の復興です。
既に、再生可能エネルギー産業や医療関連産業など、将来の成長産業が東北で芽吹きつつあります。復興をさらに強力に進めるため、復興予算19兆円枠を見直し、必要な財源を確保することとしました。
今年も、間もなく3月11日がやってきます。厳しく長い冬が続いた東北にも、もうすぐ春が訪れます。冬の寒さに耐えて、春に咲き誇る花のように、「新たな創造と可能性の地」としての東北を、皆さん、ともに創り上げようではありませんか。
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