遠隔操作ウイルス事件で、米連邦捜査局(FBI)が差し押さえた米国のサーバーに、一連の遠隔操作事件で使われた全てのバージョンのウイルスが残され、うち複数のデータに、逮捕されたIT関連会社社員片山祐輔容疑者(30)が派遣されていた会社のパソコン(PC)を示す情報があったことが20日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁などの合同捜査本部は、片山容疑者がウイルスの改良を繰り返し、一連の事件に関与したとみて調べている。
捜査関係者によると、遠隔操作ウイルスはインターネット掲示板「2ちゃんねる」で紹介された無料ソフトを取り込むことで感染。ウイルス本体はタイマーなどの有益なソフトに偽装され、米国のデータ保管サービス「Dropbox」のサーバーに保管されていた。
FBIが差し押さえたこのサーバーには、これまでに事件で使われたことが確認されている全バージョンの遠隔操作ウイルス「iesys.exe」が保管されていた。
保管した人物は匿名化ソフトを使ってサーバーに接続しており、アクセス元の特定は困難だったが、ウイルス自体に片山容疑者の派遣先のPCを示す付帯情報が含まれていたという。
[時事通信社]
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