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ビールと餃子と甘いものが好物。特撮とトランスフォーマーとJAM Projectさんと忍たま乱太郎で人生が回っています。\スカイ廃人/

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2013/02/06 (Wed) 23:53
尼子騒兵衛先生講演会「果報は寝て待とう!!」

平成25年立花地区新春講演会「果報は寝て待とう!!」
1月31日(木)14:00~15:30@尼崎市立立花地区会館
講師:尼子騒兵衛さん
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私が尼崎に移住しはや1年。ようやく、ようやくこの機会が巡ってきたのです。そう、尼子先生が、地元であり乱太郎の聖地であるこの尼崎市内で講演会を行うという、待ちわびた、待ちわびたぞおぉぉぉお!!去年の夏の講演会は夜行バスで島根県まで行きましたが、今回はなんとチャリで10分わぁお。

お昼を食べ終え、チャリで全力疾走して立花地区会館へ。ぜーはーぜーはー言いながら向かったらもうすでに数名のお客さんが!待機列の1人目に並んでいるおじ様に「おお、こんにちは!」って声かけられて驚いて見たら七松八幡神社の宮司さんでしたwwwwwどうも。ちなみに今、メイドインアマガサキ総選挙というのをやってるので興味のある方はググってみてね。
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開場後、なんと最前列ど真ん中のパイプ椅子をゲット。ぶ、舞台が近い。あれっ松江の時のデジャブ…まあいいや。ちなみに開演時間が迫るにつれてどんどんお客さんの数が増え予定していた定員数を越えたらしく、パイプ椅子が大量に運ばれてきて増えてゆきました。流石は尼子先生の講演会です。ドキドキソワソワしながらいつものごとく不審者なワタクシでした。

以下、講演会の内容覚え書きです。所々微妙に言い回し等が違っていたり、内容を忘れていたり話の順番が前後していたりするかもしれませんが、ご容赦ください。果てしなく長文です。判断で、ところどころ伏せ字にしております。

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尼子先生ご登場。すぐ目の前に先生が!白シャツに黒ベスト、黒スカートに黒パンストに黒のヒールの靴という非常にカッチリとした装いの先生。おお、松江の時のラフな服装とのギャップが・・・素敵!ちなみにショートヘアになっておられました。

先生「講演会は何度もしてまいりましたが、毎回緊張いたします。今も緊張しております。ですから、緊張をほぐすために、ちょっとした占いをしたいと思います。」

さて、入場時にお客さん全員にこちらの用紙が配られていました。
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これを用いて「寿司占い」をするとのこと。右下に乱太郎のイラストと先生のサインがプリントされていますが、先生曰く、来てくれた全員にサインしたいが叶わぬのでせめてこちらをお持ち帰りくださいとのご配慮だそうです。

【寿司占い】
寿司屋に来て「何でもおごってあげるよ!」と言われたら、この中のどのネタを選びますか?選んだネタによってその人のコンディションが分かります。

どのネタを選んだか会場のお客さんに順番に手を上げてもらい、その度に先生が結果解説をされるという流れ。

エビ:手をあげた人多数。欲求執着型。サラリーマンになったら逸脱するタイプ。
トロ:同じく手をあげた人多数。正統派の常識人。枠にはまった考え方をする。サラリーマンに向いている。
あわび:手をあげた人そこそこ多い。何タイプかは忘れました。「寿司屋のあわびって硬いんですよねー。」という先生のコメントは覚えている。
イカ:手を上げた人ちらほら。ストイックなタイプ。先生曰く「奢ってもらえるのにイカを選んだ方は控えめですね。」
のりまき:手を上げた人ちらほら。スリルを求めるタイプ・・・だった気がする。先生「節分も近いですから。」
玉子焼き:何を隠そうワタクシ王将の大将、玉子大好き人間。なので元気良く手を上げました。そうしましたら先生が「あら、こちらの方・・・奢ってもらえるというのに随分謙虚でいらっしゃりますね。」どうやらかなり少数派で目立ったようです。恥ずかしい。ちなみに「その場の空気に流されやすいヒーリングタイプ」だそうです。わぁお当たっとる/(^o^)\
いくら:手をあげた人多数。周りに自分を見せたくて仕方がない人。

講演会のチラシを見ると、普通のプロフィールにはあるのに先生のプロフィールには無いものがある。
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そう、「年齢」である。では、私の年齢を推測してみてくださいと先生。学歴、OL歴、漫画家歴、諸々それぞれの年数を全部足す・・・と100歳超になるので足してはいけない。OLをしながら、漫画を描いたり通信制の大学で学んだりして本来4年で終わるところを卒業するのに8年かかったりと、二足・三足のわらじ生活であった故である。人生はなかなか一本道ではゆかないものである、と先生。

では、先生は一体何歳なのか。そう尋ねられた時、女性は正直に年齢を答えはしない。「いくつに見えますか?」という質問で返す。いつの間にか、質問者が質問される側になっており、立場が逆転している。これを、「忍びの色を変える術」という。

「いくつに見える?」は、女性に尋ねられて正直に答えてはいけない質問第1位。返答するのは難しい。あまりに外見にそぐわぬ若い年齢を答えると「このおべんちゃら野郎!」と怒られるし、上手に若く見えると褒めたつもりが実は実年齢より上の年齢を言ってしまって女性を怒らせてしまうこともある。なので、男性はどう答えるのが良いか悩み考える。その間に、女性は男性を観察することができる。

ちなみに、女性に尋ねられて正直に答えてはいけない質問第2位は「最近太ったかなぁ。」「うん!」と答えたらグ―パンチをくらうことに。第3位は「あの子と私どっちが可愛い?」

先生「本日講演をさせていただいておりますのは『立花地区会館』ですね。忍たま乱太郎には立花仙蔵というキャラクターがおりまして、忍術学園という忍者の学校の六年生、容姿端麗、火薬の扱いに長けており、サラサラの長い黒髪を持つ、という非常に女性に人気のキャラクターです。ですので、立花仙蔵ファンの女性たちは、尼崎に来て立花駅の看板ですとかハイツ立花ですとか、そういった地名を写真に撮ってお帰りになる訳です。尼崎の地名の付いたキャラクターが他にもたくさんおりますが、中でも立花地区は大人気。しかし、落乱ファンの女性たちは非常にお行儀が良いです。こそっと来て立花の看板をこそこそっと撮って、こそっと帰ります。そして、写真をブログに載せるんですね。その時の感想を読みますと、皆さん必ず『尼崎は良い街だ。』『皆優しい。』『住みたい。』そうおっしゃるんです。なので、もしも街中の看板の前等で挙動不審にしておられる女性がいましたら、皆さん優しく声をかけてあげてくださいね。おそらく、本日講演会に来られた女性もお帰りになる時にどちらかに行かれるかもしれませんので。」

落乱連載開始当時、先生は広告会社でOLをしながら漫画を描くという二足のわらじ生活であった。漫画を描くにあたり、当初はお遍路さんの少年が全国を旅する話にしようと考えたが、編集者の希望は「忍者もの」。当時は、アメリカで忍者ブームがおこっており、アメリカン忍者なるものが日本にも逆輸入されていたりもしたが、何故忍者だったのか、その編集者が間もなく退職してしまったため、未だ理由は分かっていない。

忍者、そして対象が小学生ということで彼らにも分かりやすいよう、学校に通っているという設定にし「忍術学園」とした。すなわち、乱太郎たちは「忍者のたまご」略して「忍たま」。先生、ここで突然「じゃあ金魚のたまごは・・・・・・・・・となるわけですが、まあ略そうとすると金玉になっちゃいますね。」

茶目っ気たっぷりな先生に会場は笑いの嵐。

落乱を描くにあたり、まずは忍者の資料を探した。当時、忍者にまつわる本は非常に少なかった。忍者は基本的に、忍術を文字として残したり人に伝えることをしない。秘密なので。したがって本来は、忍者の学校などありえない。が、万川集海(ばんせんしゅうかい)など、一応日本には3冊の忍者の書物は存在する。忍者は、男・女というように性別を記載することを嫌ったため、書物には女忍者は「くノ一」男忍者は「田力(たぢから)」と表記されている。

先生は、大学では歴史を専攻していた。時代考証はしっかりしたい。落乱には、小判は出てこない。室町時代において日本オリジナルの貨幣はまだ存在せず、輸入銭を用いていたためである。しかし、500円玉や自動販売機は出てくる。子どもが見ても、明らかに嘘だと分かるものだから。

当初は、落乱は単行本になる予定すらなかった。が、ある日、作曲家の馬飼野康二先生のお子さんが落乱を好きで読んでいたことがきっかけで、アニメ化の話を持ちかけられることとなる。

アニメ化の話が来る前日、夢を見たという先生。大きな古い台所に、等身大の木彫りの大黒様がおり、それが先生の目の前で美しい巫女さんの姿に化け、ひらりひらりと舞いながら近づいてきた。
巫女「あなたは動きますよ。」「ただし、念書には気をつけなさい。」
先生「はい?」
巫女「念書には気をつけなさい。」
先生「はい?」
巫女「だ・か・ら、念書には気をつけなさいと言っておるのです!!」

そして、落乱アニメ化へ。ちなみに先生は、当時勤めていた某広告会社から「漫画を描くなら会社の仕事も続けるように」と言われていたため、二足のわらじ生活だった。アニメ化の話の際、その某広告会社からとある契約書に印鑑を押すよう指示されたという先生。「契約書・・・もしかして、夢の中で大黒様がおっしゃっていた念書とはこのことだろうか?」と疑問を抱きつつも、契約書に印鑑を押さねば会社を辞めねばならないため、仕方なく契約書に印鑑を押した。その結果、約1年間に渡り、アニメの収入のほとんどを会社に吸い上げられてしまった。額にしておそらく家1件買えるほど。契約を破棄したくても、1度印鑑を押してしまった契約書は簡単には破棄できない。

先生曰く「あの時、大黒様のお告げをもっとちゃんと聞いていればなぁ。」会社のサラリーは良かった。しかし、昼は会社の仕事をし、夜は残業、そして深夜に漫画を描き、午前3時に退社するというような日々が1年間も続き、もう身体が持たないと思った。

そこで、初めて会社を辞める決心をした。N●Kから、アニメが好評のため続行したいという申し出があったが、断った。理由を問われたので、事情を話した。その後、N●Kが先生と某広告会社との間に入ってくれて、ようやく穏便に契約破棄にいたった。先生曰く「皆さんも印鑑を押す時は気をつけてくださいね!」

先生「当時は、いつの日か乱太郎たちが、私の息子たちが私に恩返ししてくれると信じて【某広告会社の名前】で、ってあ、言っちゃったwwwww。今は恩返ししてもらっています。」

うっかり屋さんな先生も素敵です。

時代考証といえば、昨年公開された某時代劇映画を観に行かれたという先生。面白かったが、徳川軍の兵が背中に背負ったのぼり旗の向きが逆になっていてすごく気になったとのこと。

城といえば、毎年「くの一武道大会」が開催される京都府の福知山城が最近、某珍百景番組に取り上げられたというお話に。どのように紹介されたかというと「日本一恥ずかしい城:福知山城」。理由は、城の石垣の石に墓石が混ざっている点。しかも、墓石は上下逆さ向きにすっぽりはめられている。石垣に墓石まで使っちゃった恥ずかしい城というわけだ。

駄菓子菓子、先生曰く、逆さまの墓石にはちゃんとした呪術的な意味があるとのこと。わざとそういった不吉なことをすることで、城の安全を願っているのだという。しかし、福知山の関係者の方にそのことを言ったら「いやぁ、あんな風に紹介されちゃったよあっはっは。」的なことをおっしゃったらしく、先生は「あっはっはじゃねえよアホか!」とおキレになったそう。

某珍百景番組の元ネタは、某有名インターネット百科事典ウィキナントカであることが多いらしいが、ウィキナントカに書かれていることは大体が嘘。つい最近も、インドで起こったとある戦争のことが書かれた記事は嘘で、そんな戦争など無かったにも関わらず5年間も記事が掲載されていたことが判明。

一昨年出版された乱太郎のキャラクターブックの編集過程において、最初にライターが持ってきた原稿もウィキryの丸写しだったそうです。先生は「ライターなら、ちゃんと作品を呼んで、自分の言葉で書け。」と、原稿を突っ返したとのこと。

歴史ものを取り扱った映画や、最近流行りの歴史バラエティ番組等を見ていると時代考証に色々と突っ込みを入れたくなるという先生。日本の馬の額には白い「☆」のマークが無いにも関わらず武将が☆マークの馬に乗っていたら、あ、西洋からの輸入馬だなと思ったり、戦場で火縄銃を左頬で固定して撃っている描写があれば、当時の足軽が左利き用の鉄砲を持っているなどありえないのにと思ったり、火縄銃を撃つのに必要なアイテムを用いずに撃っている、それくらいあげろよと思ったり、等々。

時代考証に引き続き、先生が気になるというのが「方言」。CMやドラマで使われている変な方言が気になるそうです。

例えば、某有名ペットボトル茶のCM。(注:その飲料会社さん恨みがあるわけではありませんby先生)

女優さんが「伊●衛門はん。」というのが気になって気になって仕方が無いとのこと。京都弁に限らず、関西弁においてい音便・う音便・撥音で終わる名詞の最後に「○○はん」はつけない。その場合は「○○さん」となる。すなわち「伊右●門さん。」が正しい。先生曰く「『伊●衛門はん』って聞くとイラっとするんですよね!いやぁ『○○はん』ってつけただけで関西弁っぽくなると思ってるんでしょうねー。ちなみに同じ伊右●門のCMで、女優さんが後ろから首筋にお茶をくっつけられて『温かい・・・』っていうんですけど、普通関西人は首筋にお茶つけられて『あたたかい』とは言いませんね。『ぬくっ!』か『あっつっ!』です。どこがあのおかしなCM作ってるんでしょうねー。【某有名広告会社】ですかねー。」

先生、黒いオーラが出てます先生落ち着いて。

先生「【某新撰組ドラマ】あるじゃないですか。まぁー下手くそな京都弁聞かされまくってイライラしましたねー。この間やってた歴史番組でも『新撰組はん』って言ってて。まず、い音便・う音便・撥音に『○○はん』はつけませんし、なおかつ新撰組をそんな呼び方しませんね。これは、京都の新撰組の会にも確認済みです。」

生まれてこのかた関西で育ってきた私。流石に「新撰組はん」呼びの違和感がツボに入ってしまって笑いが止まりませんでした。会場からもどっと笑いが起こり「あ!皆さん流石ここは関西なのでうなずいてくださってますね!嬉しいですね!」と先生。可愛いです。

忍者の書物に、その地方の方言を用いることで地方に溶け込みスパイ活動をする「奪口(だっこう)の術」について書かれているが、解説の最後に「不自然な方言にしかならないので結局溶け込めないため、やめたほうがいい」と書かれているらしいwwwCMやドラマで、関東の人が下手に関西弁を真似ても関西の人にとっては違和感を感じるだけであるのがまさにその証拠。

先生、ここで鹿児島の「茶わん蒸しの歌」を披露。茶碗蒸しが存在していなかった昔の鹿児島で、旅人が茶碗蒸しを注文したら鹿児島の人が「茶碗に付いた虫のことかしら?」と答えたという歌だそうで。バリバリの鹿児島弁ソングでございました。

先生「さて、いつも講演会では皆様にお土産を持って帰っていただくことにしております。今回は、女性の方を対象にお土産話を…『家庭で簡単に作れる毒薬のレシピ』です。」

【家庭で簡単に作れる毒薬のレシピ】
玉露を濃―く濃―く煎じ、それを容器に入れて縁の下(今の家には無いかもしれないが)で40日間寝かせる。そうすると腐敗し、黒くてドロドロの液体が出来上がる。それを毎日1滴ずつ、みそ汁などに混ぜて飲ませると、元気な者でも数日で死に至る。食物から作った毒なので、医者でも毒殺とは見抜けない。先生曰く「というのが本当かどうかはやってみないと分かりませんけどねー。あ、やってみたよという方はぜひ結果を教えてください。」

ちなみに先生、何かを説明される時はバッグから手持ちの資料をお出しになるのですが、時々資料が見つからなかったりして「ね…無いなぁ…『ねえな』って言いそうになっちゃった。」とかおっしゃって。素敵。

先生「落第忍者乱太郎…忍たま乱太郎には海賊が出てきます。水軍というんですが、尼崎にも昔、海賊が出て村を襲ったという記録が残っていますね。海賊と忍者は、使う武器が似ているんです。暗器であったり。隠し武器です。そして共通して、どちらも火薬を使うのが得意だったんですね。」

鎌倉時代の元寇の折、元軍は「てつはう」という火薬を使っており、日本人はその時に火薬の存在を知っている。にも関わらず、元寇のあった1274年から種子島に鉄砲が伝来する1542年まで300年もの間、日本人が火薬を作らなかったのか、謎である。しかし、応仁の乱の記録を見ると、塹壕戦が行われたという記録がある。もしかすると、応仁の乱で既に火薬が武器として使われていたのかもしれない。

忍術には、様々な「逃げるための術」が存在する。例えば、何か物をポーンと投げ、皆がそちらに注目している間に反対側へ逃げる術。

先生「『運動神経が悪くても忍者になれますか?』と尋ねられることがありますが、なれます。忍術とは、そのために作られた術です。狸退き(たぬきのき)なんか好きですね。敵に追いかけられて、追いつかれそうになった直前にさっと伏せて自身の身体で敵をつまづかせ転ばせて、すぐに反対方向に逃げる術です。『小学校で実際にやったら成功しました。』というお手紙もいただきました。」

他にも、逃げる忍者が後頭部に面をつけ、着物を前後逆さまに着て、後ろ手で刀を構えた状態で走り、敵から見るとあたかも後ろ向きに高速に走っているように見せかけて追手をひるませたりした。そんなことで本当に敵がひるむのか?と疑いたくなるが、月明かりしかなく今よりずっと暗かった時代においては簡単にバレない術だった。加えて、昔の人にとって「逆さま」とは非常に怖いことであった。人に恨みを持った幽霊は逆立ちで出てくる、未練を残して死んだ人はあの世で後ろ向きに歩いている、等と言われていた。逆さ拍手なんかもそう。

その他、逃げるための術。「夜半(よわ)の嵐の術」は、嵐で瓢箪が水に落ちることに例え、逃げている最中に井戸等に石を投げ入れて飛び込んだと錯覚させて逃げる術。水の中に隠れる「狐隠れの術」。木の上に登って隠れる「狸隠れの術」。

先生が持参した四方手裏剣と八方手裏剣を用いての手裏剣の種類解説。歯が多く刺さりやすい八方手裏剣は暗殺によく使われた。隣同士の刃が邪魔をして刺さる時に傷が浅くなるが、歯に馬糞等の毒を塗っておき破傷風にして殺した。先生曰く「うんこで死にたくないねー。」手裏剣は、「投げる」のではなく、狙いを定めて「打つ」。なので、手から手裏剣がシュシュシュシュシュ!なんて実際にやったら手が血まみれになるのでありえない。手裏剣を手に持ったまま、すれ違いざまにザクッと傷つけて殺したりもした。

くノ一が使う暗器も恐ろしいものであった。刃が内向きになるよう手の中に隠し持ち「あら、素敵ねー。」と油断させ相手に触れ頚動脈をざっくりいってしまう。強く握ると手の平に傷が付くのでは?いいえ、意外と大丈夫。暗器の形状だけ見ると、刃を外向きに装着しメリケンサックのように使いそうだが、そうではない。

先生による吹き矢の実演。横笛に似せて作られた吹き矢の筒。笛の穴は本当は閉じているので音は鳴らないはず・・・だが先生、舌笛で見事に「四方六方八方手裏剣」を演奏して本物の笛のごとく見せかけた。見事!そのように相手を油断させて殺すのだという。風船の付いた的を持った大木雅之助先生がご登場。大木先生も、本日はカッチリしたスーツ。尼子先生の放った吹き矢は見事大木先生の持つ的に一撃で命中!ちなみに1週間前に近畿大学で講演した時は3回失敗したそうです。

先生が台湾に行った時「なんで『騒』なんて名前に入れたんですか!?」と現地の人に聞かれた。台湾は漢字の国。騒という字は、特に女性の名前に入っているとお行儀が悪い等の意味になるらしい。先生的には、なんとなく、男勝りだったのが理由だとか。

ちなみに、昔の日本の男性の名前で「○○丸」というものがあるが、実は漢字の「丸」には「うんこ」という意味がある。きり丸などもそう。それは、あえて名前に汚い字を入れることにより、魔物が「うわ、汚ね。」と、遠ざかるようにと考えたため。先生曰く「どんなデリケートな魔物だよって話ですが。」

ここで先生、透明な袋に入った小さな人形たちを取り出して解説。それは、グァテマラのお守り人形で「トラブルドール」というもの。袋の中に7体の人形が入っており、持ち主に何か悩みがある時、寝る前に袋の中に悩みを吹き込む。すると、寝ている間に7体の人形が解決方法を話し合ってくれる。翌朝起きるとあら不思議、悩みがすっきり無くなっている。先生も、二足のわらじ時代にお土産にもらったトラブルドールを使っていたが、本当に毎回悩みが消えていたとのこと。先生曰く「そろそろ引退させてあげなきゃいけないんですが、未だに引き出しの中ですね。」ちなみにその日講演会に持ってきたトラブルドールはグァテマラではなく某有名和食チェーン店で買ったものだそうです。

忍者にとって、予知することは大切であった。「微兆の術」というものがあり、わずかな変化で先のことを予測していた。例えば、ヨーロッパの国々、特にドイツ(だったはず)においてはもしもの時に備えて、高圧電線から半径何km以内を危険区域に設定して住まないようにする安全対策が取られている。

かつて、秋田で大規模な地すべりが発生した際、予兆のようなものがあった。秋田の温泉旅館においてある朝、飲み水がにごっていた。翌日、パラパラと砂のようなものが落ちてきた。その翌日、地面に亀裂が走っていた。これは何かが起こると思い、旅館の主人はお客さんと従業員全員を避難させた。30分後、下のほうにある旅館にも連絡を入れた。更に30分後、市の警報が発令された。そして、地すべりによってその周辺の旅館のある一帯は押し流されたが、怪我人・死者は1人も出なかった。

予兆と言えば、変な税金が増えた後には戦争が起こる。歴史上、必ずそうだった。戦争にはお金がかかるからである。戦国時代においても、1ヶ月戦を行うだけで雑兵を雇うお金、雑兵の食べる米代等、現在のお金に換算すると億単位の費用がかかった。

先生「人は、死ぬ時は恐怖で死ぬのです。何の望みも無いという絶望で。」

もしも、あなたが船に乗っていて嵐に遭い漂流することとなった場合、生死を分けるのは「絶対に生きて帰ってやる」という強い気持ちがあるかないか。大量の食料と水が船に積まれていても、希望が無いと死ぬ。食料も水も無い状況でも、希望さえあれば生還することができる。これは、フランス(だったと思う)の医者が漂流実験において証明している。

戦国時代においても、援軍の来る当てのある城とない城とでは強さが違った。援軍の来る当てのある城は、食料や水が無くても援軍が来るまで持ち堪えた。しかし、援軍の来る当てのない城は、いくら食料や水があっても持ち堪えられなかったという。

『エレファントマン』というイギリスの映画がある。生まれつきの病気により象のような醜悪な外見を持ち、見世物小屋で生きてきた男性。象男と呼ばれた。ある日、彼の病気に関心を持った医者に引き取られ、施設で暮らすこととなる。ある日、医者は施設のどこかから素晴らしい詩が聞こえてくるのを耳にする。詩を朗読していたのは、象男であった。醜悪で知能も無いと思われていた彼には、実は素晴らしい才能があった。それをきっかけに、象男は世間から脚光を浴びることとなる。有名な女優が尋ねてきたり、女王陛下が尋ねてきたり。しかし、彼は自殺する。その独特の身体的特徴から、身体を横たえて眠ると呼吸器が上手く機能せず死んでしまうにも関わらず、自ら身体を横たえて死んでしまっていた。その説が強い。何故彼は、世間から脚光を浴びている最中で命を絶ってしまったのか。それは、自分の人生においてこれから先、今以上に輝ける時はもう訪れないだろうと感じたからではないか。

先生「考えてみてください。もし、あなたのこれからの人生には何も希望もありませんと言われたら。もう生きていてもしょうがない、と思ってしまうのではないでしょうか。では、逆に考えてみてください。我々が今生きているのは、希望があるからです。今が辛くても、これから先10年・20年先かもしれませんが、何か楽しいことが待っているからです。希望があるからです。」

先生がOLと漫画家の二足のわらじ生活だった頃、同じ会社の男性社員に妬まれることが多かった。「漫画の収入と会社のサラリーと両方あっていいね。」と。実際はそうじゃなかったけれど。しかし、女性社員は違った。「がんばってるわね、でも、私もがんばるわね。」女性、特に独身の女性は収入を全部自分のために使うことができる。未来のために、自分磨きをする。会社の女性もそうだった。しかし多くの男性は、稼ぎを全て家庭に入れて、そこからお小遣いをもらっていた。だから、男性から見ると羨ましく思えたのかもしれないとのこと。

先生「他の人を妬む人は、希望を見失っているのかも。希望がある人は、人を妬んでいる暇などありません。」

先生は高校を出て、最初は市内の会社に就職した。女性には出世の道は無し。毎日早朝出勤し、掃除、お茶汲みをさせられた。もちろん無償で。残業しても、代休を取らされて残業代はもらえなかった。いつも先輩と二人で帰り際、会社の門を出た所で振り向いて「せいぜい血みどろになって働くがいいさ!」と吐き捨てていた。

先生「【某有名広告会社】で、会社と漫画とどちらを取るかと言われて、私は漫画を取りました。漫画が好きだったからです。【某広告会社】時代はつらかったですが、いつか息子たちが、乱太郎たちが私に恩返ししてくれると信じていましたから・・・まぁ今はかなり恩返ししてもらってますけど。」

「忍術学園にはいじめが無くていいな。」というお手紙をよくもらうという先生。「僕も忍塾学園に入りたい。」という小学生、「将来、忍術学園のようなクラスを作りたい。」という教職課程の学生。落乱はギャグ漫画。読んでいて楽しくなる漫画なので、いじめは無い。きっと、人をいじめる人にも希望が無いのかも。

先生「今が辛くても、人生ではいつか良いことがあります。ですので『果報は寝て待とう』なんです。『待て』ではなく『待とう』。それが、今回の講演のサブタイトルの意・・・味・・・えっと・・・、」

講演のタイトルが書かれた看板を探す先生。しかし、先生の背後舞台中央にでかでかと掲げられた看板には「立花地区新春講演会」の文字があるのみ。サブタイトルの書かれた看板
(これ↓)
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は、先生からは死角になる位置にあり、結局見つけられなかった先生。可愛らしいです。ちなみに、近畿大学の講演会では、終わった瞬間に看板がドーン!と落下したそうですwww

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以上、講演会の内容まとめでした・・・!長くなってすみません。所詮私ごときの拙い文章で先生の素晴らしいお話を上手くまとめられるはずがございませんが、雰囲気だけでも伝われば良いな・・・と思って一生懸命書きました。本当に、本当に素晴らしい講演会でした。

尼子先生のお話には、本当に感じさせられるものがあります。真に迫ると申しますか、説得力がすごいと申しますか。私も日本史、特に中世史が大好きなので、歴史のお話は聞いていてわくわくします。逆立ち幽霊や地滑り予知の話は、聞きながら本当にゾッとして鳥肌が立ちました。もちろん、乱太郎にまつわるお話はどんなことを聞いても興奮いたします。忍術にまつわるお話も、先生はプロでいらっしゃるので素晴らしい知識をお持ちで当然ではありますが、浅い知識しか持たぬ私はいつも感心させられっぱなしです。以前、松江の講演会でも聞いていたり、落乱の話の中に出てきたり、書籍等のインタビューで見たことがある話であっても、繰り返し聞く度に忍者の世界の奥深さに惹きつけられて止みません。それは、先生のお話の仕方がそうさせている部分もあると思います。また、先生の生き様に憧れます。二足のわらじ時代のお話を聞くと、とても私には真似できないと思いますが、そのような中での心の持ち様、希望を持つという考え方は、私も実践する所存です。本当に、憧れて憧れて止まないのです。尼子先生、大好きです。

【終了後の質問コーナー】

Q:何故女性なのに騒兵衛という名前なのですか?
A:中学校時代に、友人とお互いに「○○兵衛」とあだ名をつけて呼びあっていた。今思えば、おそらく男の子に対する反抗心だった。ちなみに先生の中学時代のあだ名は地虫兵衛(じむしべえ)。

Q:アニメ忍たま乱太郎の新作はありますか?
A:ある。現在アフレコ中で、春から放送される予定。「あなたが選ぶベストコンビがアニメに!」投票で上位に入ったコンビのエピソードも近々放送される予定。

その後、主催者から先生に花束とお菓子の贈呈。右手にでっかい花束、左手にこれまたでっかい饅頭屋の紙袋を持ち「わーすごい!スターになったみたい!」と感激する先生。素敵です。

退場される直前まで先生「ね、食満とか三反田とか、このあと女性たちが訪れると思いますので、皆さん挙動不審にしている女性を見かけたら優しく道案内してあげてくださいね!」と、忍たま女子たちの心配をしてくださって・・・泣けます。

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