ここから本文です
最終更新:2013年2月27日(水) 23時30分

「PM2.5」で指針、環境基準2倍超で注意呼びかけ

「PM2.5」で指針、環境基準2倍超で注意呼びかけ

 中国で深刻な大気汚染を引き起こしている微粒子「PM2.5」が日本各地で高濃度で観測されている問題で、環境省は専門家会合を開き、大気中の濃度が環境基準の2倍を超える場合に注意を呼びかけることを決めました。

 PM2.5をめぐっては、国内各地で環境基準を超える濃度が観測されていて、環境省は専門家会合を開いて、外出を控えるよう注意喚起する指針の検討を進めてきましたが、27日夜、指針となる数値について、環境基準の2倍となる1日平均で1立方メートルあたり70マイクログラムにすることが決まりました。

 PM2.5がこの数値を超えると健康への影響が出始めるという過去の研究結果や、ほぼ同じ数値を採用しているアメリカの例などを総合的に判断した結果です。PM2.5がこの数値を超えたのは、過去2年では19回だったということです。

 また、呼吸器や循環器系の病気を持つ人、それに子どもやお年寄りについては、学校や高齢者施設が健康管理に注意すべきだとしています。一方、対策として注目されているマスクや空気清浄機についても、それぞれ性能に差があることから、効果については確認の必要があるなどとしています。

 PM2.5の測定施設の設置状況には地域によってバラツキがあることから、実際の注意喚起は都道府県が行うとしていて、判断の方法の例として朝5時から7時までの1時間平均が1立方メートルあたり85マイクログラムを超えた場合、1日平均が70を超えると判断することが適当だとしています。

 環境省では、今回の結果を3月6日に開く自治体との意見交換会で説明し、各地域での注意喚起の方法を検討してもらうことにしています。(27日21:28)

2013年2月27日(水)のニュース一覧

経済

国際