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返還ガラス固化体が六ケ所到着
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ガラス固化体を載せ英国から到着した「パシフィック・グリーブ号」=27日午前8時15分、むつ小川原港 |
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英国からの返還ガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)28本を積んだ輸送船「パシフィック・グリーブ号」が27日午前、六ケ所村のむつ小川原港に到着した。同国からの返還は2010、11年に続き3度目。同日中に同村の日本原燃高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに搬入される見通し。
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同船は午前8時半ごろ、同港に接岸した。今回輸送したガラス固化体は、英国への再処理委託で発生した関西電力14本、中部電力7本、中国電力7本。固化体の輸送容器を陸揚げ後、専用車両で同センターへ運ぶ。今回の分を含め、同センターの固化体の保管数は1442本となる。
日本原燃によると、11年9月に英国から返還されたガラス固化体は、英国側の製造トラブルが原因で固化体表面から受け入れ基準値を超す放射線量が検出されたが、今回の輸送分については英国の搬出時の検査で問題なかったという。
固化体は同センターで30〜50年貯蔵した後、地中深く埋め捨てる最終処分場に搬出される計画。ただ、国内での処分地選定は難航しており、本県がなし崩し的に最終処分地にされかねないとの懸念もある。
港周辺では、市民団体「弘前核に反対する会」が「青森県を核のごみ捨て場にするな」などと抗議の声を上げていた。
返還廃棄物をめぐっては、民主党が政権を担っていた12年9月、核燃料サイクル政策の見直しに反発した六ケ所村議会が、再処理撤退の場合、固化体の受け入れ拒否などを盛り込んだ意見書を可決。その後、枝野幸男経済産業相(当時)らがサイクル継続を明言したいきさつがある。
六ケ所村の古川健治村長は取材に「計画通り、放射性物質検査など安全確認を徹底してほしい」と述べた。
日本の電力各社は、原発から出た使用済み核燃料の再処理を1969年から01年にかけて英仏両国に委託した。フランスからの固化体返還は07年に終了。英国からは19年度ごろまでに計約900本が返還される予定。
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