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【格闘技】

流血!!ド突き合い 綾香初防衛

2013年2月27日 紙面から

◇WBA女子世界ライトミニマム級戦

 WBA女子世界ライトミニマム級タイトルマッチが26日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・宮尾綾香(29)=大橋=が、挑戦者の秋田屋まさえ(34)=ワイルドビート=に、6回にダウンを奪うなど優勢に進めて3−0の判定勝ちし初防衛に成功した。

 血みどろの女の戦いを制した宮尾が、ステージでファンに訴えかけるアイドルみたいに声を限りに叫んだ。

 「打ち合いに応じてくれた秋田屋さんに感謝します。ボクシングは奥が深いです。女子ボクシングはまだまだ、こんなもんじゃない。もっと強い選手はいるし、テクニックのある選手はいる。でも、私はそれ以上の選手になりたいです」

 宮尾の女の主張に、ヤンヤの喝采が会場に渦巻いた。

 軽やかにステップを踏んで始まった立ち上がり。しかし、試合は次第に壮絶なものになった。3回、秋田屋がバッティングにより、右まゆから出血。これで、秋田屋の形相が変わる。次の回、頭から突っ込んできた秋田屋の頭突きをあごに食らうアクシンデントで、宮尾はもんどり打ってダウン。「完全に効いた。足にきた」という宮尾。ダメージから回復するために設けられた1分間のインターバルで、宮尾は大きく何度もジャンプして、ダメージを吹っ切るように、ドッスンドッスン。しびれた足に気合をいれるように、グローブでバッシンバッシンと両足をたたいた。

 中盤以降、鼻からタラ〜リと血を滴らせた宮尾だが、6回、ワンツーからのボディー、さらに、偶然に足を踏む高等テクニック? でダウンを奪った。最終回の10回は、男顔負けの壮絶な殴りで会場を沸かせた。

 宮尾がボクシング界の上戸彩なら、秋田屋はボクシング界の井川遥。美女対決と注目された一戦だが、リング内も熱かった。「大橋会長が言うように、女性らしい美しいボクシングができなかった。これから、もっと、スピード、テクニックを磨いていきたい」と宮尾。女子ボクシングをメジャーにするために、女の覚悟はハンパじゃない。 (竹下陽二)

 

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