欧州の海底にすむ謎の生物「珍渦虫(ちんうずむし)」が卵から成長する過程を、筑波大などの国際研究チームが世界で初めて明らかにした。珍渦虫の成体は体長1~3センチメートルで、腹側に口があるものの脳や生殖器官、肛門などの多くの動物にある器官がない「のっぺらぼう」のような生物。生命の進化過程の解明につながる成果という。
英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(電子版)に27日掲載された。
珍渦虫はスウェーデンなど欧州の海底100メートルの泥にすむ。135年前にスウェーデンの動物学者が発見したが、卵からどのように成長するのかはわかっていなかった。
筑波大下田臨海実験センターの中野裕昭助教らは、スウェーデンで採取した珍渦虫を実験室で飼っていたところ、卵とふ化したばかりの幼生を9匹発見。DNA解析で珍渦虫の幼生だと確かめた。口や目、手足、ひれなどはなかった。
幼生は5日ほどたつと、筋肉を使って体を伸縮させ、成体とほぼ同じ動きをするようになった。ただ、8日ほどで死んだため、口がいつごろできるかはわからなかった。中野助教は「今回の成果は、生物が単純な成長過程を持つ祖先から進化したという仮説を支持している」と話している。
珍渦虫
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