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政治
【from Editor】民主党よ「負けっぷりよく」
重要なのは首相時代に衆院選で敗北して野党議員に転落した麻生氏が、敗者としてそこで何をしていたかだ。安倍晋三政権は順調な滑り出しを見せ支持率の上昇傾向が続いているが、スタッフを含め敗者となった人々がズラリと並んでいる。まさに再チャレンジの具現化といえそうだが、順調な政権運営の最大の要因は、その多くが「負けっぷりよく」敗者時代を過ごしてきたことだろう。
もちろんここで言う「負けっぷりよく」とは、消極的にじっと堪え忍ぶといった意味ではない。かつて東久邇宮(ひがしくにのみや)内閣で外相に就任した吉田茂は、終戦時の首相だった鈴木貫太郎から連合国軍総司令部(GHQ)に対する心構えについて「負けっぷりよく」と助言を受けた。その吉田は後に2度首相となるが、批判を浴びながらも一つの戦後秩序を打ち立て、驚異的な経済成長につなげる礎を築いたことはご存じの通りである。
今年夏には参院選(改選数121)が控えているが、先の衆院選得票数を元に試算すると自民党は62議席獲得し、民主党は17議席にとどまる。それだけに焦っているのかもしれないが、ここはじっくりと腰を落ちつけ「負けっぷりよく」していくことが必要なのではないか。 (政治部次長 新井好典)
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