Amazonカードなどが当たる!毎日jpユーザーアンケート実施中


香川・豊島の産廃問題:汚染土壌、セメントの原料に 苅田の三菱マテリアルで焼却 /福岡

毎日新聞 2013年02月06日 地方版

 瀬戸内海の香川県・豊島(てしま)(土圧町)に不法投棄された産業廃棄物による汚染土壌が、3月末から苅田町の三菱マテリアル九州工場に運び込まれ、セメントの原料とされることが決まった。香川県知事が1月末に発表したが、苅田町では町民に対してこれまで公表していない。環境への影響などについて、5日に開かれた町議会厚生文教委員会での質疑などを通して探った。【山本紀子】

 豊島の土は、80年代に不法投棄された重金属で汚染され、香川県が処理法を探っていた。滋賀県内での水洗浄処理が地元の反対にあい、汚染土を焼いて無害化しセメントの原料にする方法を選択。この手法は10年の土壌汚染対策法の改正で認められた処理方法だ。

 セメント化が可能な工場は全国に16カ所あるが、なぜ苅田町なのか。香川県廃棄物対策課は「瀬戸内海沿岸にあって運搬がしやすい。またアルカリ度の高い豊島の土を処理するには、かなり大きな工場をもつ三菱マテリアルが適している」と説明する。

 苅田町環境保全課によると、汚染土壌に水銀は含まれず、PCBとダイオキシンは基準以下という。だが鉛とヒ素については、土壌溶出量(水に溶け出る量)が国の環境基準の1リットルあたり0・01ミリグラムを超えている。汚染の最大値については「鉛で12倍、ヒ素で3・4倍」と町は委員会で説明した。

 汚染土壌10万トンのうちセメント化に適した7万トンが苅田町内で処理される。今月中に香川県と三菱マテリアルが随意契約を結び、3月25日には最初の650トンが苅田港に到着する予定だ。その後、石灰石などと混ぜて加熱処理し無害化する。

 受け入れまでの経過が町民に説明されていないことについて、厚生文教委員会では「住民の安全安心を守るために早急に説明を」(木原洋征委員長)といった声が相次いだ。これに対して大群(おおむれ)拓也副町長は地元の区長に経緯を説明するとした。

 また、三菱マテリアルと環境保全協定を結んでいることから「問題が起きれば指摘していく」と強調。大気汚染については町が現在、月に1度、町内12カ所で降下ばいじんを計測しており、町環境保全課は「(処理前後を比べ)、汚染がないかどうか見極めたい」としている。

〔京築版〕

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

毎日スポニチTAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日RT

毎日RT

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

毎日プレミアムモール(通販)

毎日プレミアムモール(通販)

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM