国際【伊総選挙】国民は緊縮路線拒否 ベルルスコーニ氏存在感+(1/2ページ)(2013.2.27 06:51

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【伊総選挙】
国民は緊縮路線拒否 ベルルスコーニ氏存在感

2013.2.27 06:51 (1/2ページ)

 イタリア総選挙では、スキャンダルが相次いだベルルスコーニ前首相(76)が劣勢をはね返し、その存在感を改めて誇示した。既存政治の批判を展開する政治勢力「五つ星運動」も予想以上の大躍進。多くの有権者が両陣営の大衆迎合的な訴えにひかれた結果でモンティ政権の緊縮・改革路線に対する国民の疲弊感の強さを映し出した。

 中道右派の中心政党で前首相率いる自由国民のアルファノ幹事長は25日夜、「前首相の勝利への信念がもたらした結果だ」と選挙での善戦を満足げに評価。「選挙前に『前首相は終わりだ』と考えていた人は考え直さなくてはならない」とも強調した。

 ◆税金還付追い風

 一昨年秋、債務危機の波及で退陣を余儀なくされた前首相は昨年末、モンティ首相への信任を撤回。首相辞任の引き金を引くとともに、首相返り咲きを目指す意向を示した。しかし、当時の前首相陣営の支持率は中道左派に大きく引き離され、前首相の政界への影響力は弱まったというのが大方の見方だった。

 過去約20年間で3度首相職を経験した前首相も未成年者買春事件などスキャンダルが相次ぎ、今では国民の拒否感も強い。

 だが、こうした逆風の中で前首相は、モンティ首相やドイツのメルケル首相の批判を繰り返し、「ばらまき」的な政策を掲げることで、改革疲れする有権者の心理を巧みにとらえた。特にモンティ政権が導入し、国民の強い不評を買っていた住宅税を廃止し、既払い分の税金を還付する公約は効果が大きかったとされる。

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