登場人物詳細ファイル
注意書き
- EVE burst errorに登場するキャラクターの詳細をご紹介します。今後も改訂予定
- 激しくネタバレが含まれます! くれぐれもご注意下さい。
天城小次郎/CV:子安武人
家族構成は不明。経緯は分からないが数年前に弥生と知り合い、源三郎と出会い、探偵技術の全てをたたき込まれた。 倉庫街の事務所以前は桂木探偵事務所で働いていて、サン・マンションの弥生の部屋で同棲していた。 弥生とは恋人関係で、将来は結婚……と周囲は考えていたようだ。 しかし三ヶ月前、桂木探偵事務所前所長、桂木源三郎の汚職を暴き逮捕させたことが原因となって、弥生とは別れて事務所を去り、独立した。
独立後は全く依頼が来なくて金が底を尽き、ヤバくなって来た頃に茜が持ち込んだ絵画捜索の依頼を受け、事件に巻き込まれていくことになる。 灰色の脳細胞を持つ、と豪語するが、バーストエラーの作中での彼を見ていると行動派、肉体派のハードボイルド型探偵と言えそうだ。
小次郎に仕事が来ないのは、地理的な原因もさることながら、二階堂が探偵協会に手を回して仕事が回らないようにしていたということである。 法を犯したとはいえ身内を裏切る行為が問題となったのか、それともモラルに反する捜査を行ったのか、 その辺は定かではないが、探偵ライセンスを停止されている。 現実の私立探偵にライセンスは存在しない。
危ないヤツと渡り合う必要も時にはある……ということで拳銃、グロック22を所持している。
グロック専門のカスタムパーツショップARO-TEK社によるカスタマイズバージョン。
グリップにレーザーサイトが取り付けられており夜間や暗い室内での戦闘に威力を発揮する。
法条まりな/CV:岩男潤子
一年ほど前に犯したミスが原因で、アメリカに「栄転」させられていた。当時捜査中だったヘロインシンジケートの内部構成員がまりなに近づいたのだ。 それに気付かなかったまりなは捜査当局の極秘情報を洩らしてしまい、捜査に多大な悪影響を与えた。 上司である甲野の口添えで解雇だけは免れ、その呼び出しで再び日本に戻ってくる。 帰国便の中で桂木源三郎(鈴木と名乗る)と出会い、機内で起きたハイジャック事件の制圧に協力してもらった。 その後、御堂真弥子の護衛任務に就くことから事件に身を投じていく。
ベレッタM1919が彼女の愛銃。スカートの下、股の間にホルスターがある。 初めは護衛の対象としてしか見ていなかった真弥子を徐々にではあるが、心からの友人として愛するようになる。 弥生とはカレッジ時代からの友人で、まりなはCIA、弥生はFBIに入るんだという夢を語り合った仲。 結局二人とも当時の夢とは違う人生を歩んでいる。
男性の好みは渋い年上。初体験は22歳のときで、相手は大学の助教授(妻子持ち)だったそうだ。
政府のデータベースに記載されている情報によれば 公安委員会、内閣調査室となっている。警視庁で刑事をやっていたという記述は無い。 しかし「公安委員会」というのはまりなのような捜査官が身を置く組織ではないので、 これはゲーム製作上の誤りで、実際には公安警察を指していたと思われる。
身長167cm、体重48kg、年齢24歳。
あのプロポーションで48kgははっきり言ってあり得ない。本人はデータを見た直後、 「今は47kgになってるわよ」と言っているがさらに減量してどうするつもりなのか。 身長167kgの女性の平均体重は61.4kg程度であり、明らかに「やせすぎ」である。 これでは到底ワカメ酒はできまい。
エージェントとして過酷な任務に就くことを考えると、体力、運動能力にも影響が出そうだ。 筋肉なども普通の女性よりはあるだろうし、せめて55kgくらいにはなってほしいところである。
御堂真弥子/CV:岡本麻弥
EVE burst errorのヒロインである。メガネにリボンがトレードマークの、つんつんした気難しい美少女、というのが真弥子の第一印象と言える。 「生まれつきの糖尿体質に苦しんでおりインシュリンを日常的に服用しなくては生きていけない」――ということになっている。
エルディア共和国には国王がいて、王には側室が何人もいた。 そのうちの一人が子供を身ごもる。普通なら堕胎させる決まりだったがその女性は王宮を逃げ出し、子供を産んだ。 女性はその後、ロス=御堂と結婚をし、生まれた娘は真弥子、と名付けられた…… これが真弥子が知っている、彼女自身の生い立ちである。しかしこれは正しい情報ではない。
国王が病死した後は当然、跡継ぎの問題が起こった。側室の子とはいえ、国王の実子である。真弥子には王位継承権がある。 しかし王位の継承には対抗馬がいた。それと比べた場合、真弥子が即位できる可能性は低かった。 だから御堂は世論を操作するために、テロリストに狙われている悲劇の少女を演出する。襲撃は八百長、茶番だったというわけだ。 御堂は、即位を行う戴冠式において最も重要な、エルディア共和国の国のハンコ、国璽を用意しようとする。 そしてそれは最終的には真弥子の手に渡った。 真弥子はそれをもって自分が新しい王だと宣言することができたが、 それを対抗馬である前国王の姪であるプリシアに渡す。そしてプリシアが新しい女王となった。
なぜそうしたかについては語られていない。 ただ一つ言えることは、真弥子の生い立ちや彼女のたどってきた人生はその全てが仮初めのものだったということだ。
彼女の本当の名前……開発コードネームはμ-101。 プリシアのDNAをもとに、培養液の中で急速に成長をとげた有機ヒューマノイド、すなわち人造人間である。 彼女の中には二つの人格があり、それは御堂真弥子という少女と、そして、死んだはずの前国王である。 Cプロジェクトは人の記憶を別の人間に移植して、事実上の永遠の命を得ることを目的にしていた。 糖尿体質に対し真弥子が服用しているインシュリンは特殊な細胞安定剤を含有しており、 人工的な生命を維持するための薬品と言える。
二階堂やディーブなど、次々にナイフによる殺人を行ったのも彼女である。
桂木弥生/CV:本多知恵子
何年前かは語られていないが、小次郎と出会い、父親の源三郎と引き合わせた。小次郎とは三ヶ月前までは付き合っていたが、小次郎が桂木探偵事務所を出て行ったことがきっかけで、 距離を置くようになってしまう。小次郎が去った穴を必死に埋めようとするが、空回り。 小次郎を忘れようとして二階堂に乗り換えようとしたこともあったが、やはり小次郎を忘れられずにいる。
まりな同様アルコールには非常に強い。留学の経験があり、まりなとは留学先のカレッジで知り合ったとされる。 小次郎編、まりな編の両方に登場し、二人の橋渡しをするキャラクターでもある。
父親の評価によると、人としては強いが女としては弱い、ということである。 頼りに出来る、愛する男性が近くにいると底なしに甘えてしまう、という意味であろうか。
父、源三郎の正体やシリアの存在、まりなと源三郎の関係などについて、彼女は知らされていない。 トリスタン号において小次郎とまりなが情報交換をした際、弥生が部屋の中から話を聞いていた様子が描かれているが、 源三郎のことについてもその時知ってしまったかどうかについては不明である。 その後沈没間際の船上で、源三郎の死を目撃したまりなに泣きつかれるが、その時もはっきりとした事を伝えられてはいない。
柴田茜/CV:かないみか
EVE burst errorの物語より三ヶ月前、小次郎による桂木探偵事務所の所長逮捕劇をスクープした。 それとは別件で、某党の書記長のスキャンダルを暴いてルポルタージュとして公表したため、手を回されて仕事を干されている状態。 何とか返り咲くために……と特ダネを追う。そのために二階堂に近づき、泥沼にハマっていくわけだ。小次郎に絵画捜索の依頼を持ち込んだのは茜だが、実際には二階堂の入れ知恵であった可能性が高い。 特ダネを追い求めるがゆえに二階堂との関係にハマっていき、いびつな愛情を抱いていたのかもしれない。 どうやら本心では小次郎のことを想っているようなフシがある。
ロス=御堂/CV:若本規夫
様々な顔を持つ男。エルディア共和国日本大使、エール外国人学校名誉理事など。 これらは本物の肩書きであるが、旧エルディア情報部の部長、という正体をカムフラージュするためのものと言い換えてもいい。御堂を一言で言い表すならば……少なくともバーストエラーのストーリーから得られる情報からではあるが、 彼はエルディア前国王の最も忠実なしもべであった。 前国王が望んだという、記憶の、意志の存続。王権の復活。それを叶えるためにCプロジェクトに乗り、真弥子を生み出した。
全ては大いなる意志のためだとして目的を遂行していくわけだが、謎も多い。 全ての事件の実質的な黒幕と言うことができるはずだが、最終的には殺害されてしまったために真相は闇の中である。
二階堂進/CV:上田祐司
菅野氏の作品には主人公の邪魔をしようとするイヤなやつ、という役割のキャラクターが度々登場する。 EVE burst errorでは、その役目を二階堂が担っていた。 この共通点を持ち出してシナリオにケチをつけようという気は全くないが、主人公の邪魔をするヤツらはまず間違いなく死ぬ。 または痛い目に遭う。 二階堂の場合は首をナイフでさばかれて一瞬であの世にいってしまった。さて彼は桂木探偵事務所で働く私立探偵だ。電子手帳を持ち歩いておりID捜査、 すなわちインポータント・データによる捜査をしていると、本人は言っている。 何を言ってるのかよくわからないがつまりは、頭の中や手書きのメモじゃなく、 必要な情報をデジタルなデータとして所持し、分類し、捜査に使う……といった具合だろう。 確かに良い捜査法だし、本人は画期的だと言っているが、目新しいものではない。 才能のない者にこそ、そういった方法が効果的だ。
そう、彼は弥生にも、小次郎にも、源三郎にも……私立探偵としての能力は劣っていた。 そして彼自身、それをよく知っていたのだ。 だから苛つきもする。小次郎の持っているものを奪いたくなる。 茜を愛していたかどうかはゲーム中に描写がなかったが、おそらく彼は茜を、小次郎をハメるための手駒くらいにしか考えていなかっただろう。
実際に絵画を捜し出した小次郎を出し抜いて、下に敷かれていた原版をかすめ取り、それを隠している。 その後原版は茜に渡して、自分はさらに値をつり上げるためか……取引をしようとしたが、その際に殺された。
氷室恭子/CV:松井菜桜子
エール外国人学校に通う生徒……のフリをしている潜入捜査官。所属は教育監視機構。 これは正式名称ではなくまだテストケースだと本人は言っているしバーストエラーでは確かにそういう設定なのだが、 バーストエラーの物語は氷室や松乃が登場する作品「悦楽の学園」から数年後の設定である。 組織は少なくとも設立後数年は経っている計算になるというわけだ。小次郎の品評によると胸はこぶりで可愛らしく、尻はむっちりと、女子高生には見えない、 できすぎた肉体だということである。ポニーテールにしている理由は、その方が子供っぽく見られるから。 正義感が強く、任務に忠実。
正しいことをしていると信じて氷室は事件を追いかけているが、真相を知ってしまった後は組織に対し、政府に対して 疑問を抱き、そこから抜け出して小次郎と手を組み、色々な違法行為に走ることになる。
弥生とタメを張るツンデレキャラ。EVEの女性キャラの中でも人気が高い。 年齢は不明だが、逆算すると三十歳くらいの可能性も……。
プリン/CV:水谷優子
エルディア共和国次期女王、プリシア=レム=クライム。プリンというのはプリシアの中にいる、別の人格である。 とはいえ彼女は二重人格というわけではなく、ドールマンが開発した薬品によって 一時的に、擬似的に生み出されたものである。 本当の二重人格者、多重人格者は別人格で行動したことを覚えていないものだが、 プリシアは、自分がプリンであったということを全て覚えている。
小次郎と出会ったのは、偶然とも言えるが、そうでないとも言える。 何事もなく穏便に事が運べばプリシアと小次郎が会うことはなかっただろうが、 彼女と合流する予定だったストールマン=孔は殺害されてしまう。 ストールマンは桂木を頼り、桂木は小次郎を頼れと言う。かくしてプリンと小次郎が出会うことになった。
プリンは掃除、料理、洗濯といった家事全般を得意とするが、プリシアも同様であるかは不明。 イスラム教徒ではあるが、小次郎の事務所にいる時に、メッカに向けて礼拝を行う様子は描かれなかった。 ムスリム女性は、結婚相手以外には絶対に肌を見せないというが、プール場では水着姿を小次郎に披露していた。 アラーもきっとお昼寝をしています、というのがプリンの可愛らしい言い訳だが、 ということはそんなに敬虔なイスラム教徒ではないのかもしれない。
プリシアが覚醒した後は、プリンという人格は消えてしまう。記憶は融合し受け継がれているが、 小次郎がプリンに会うことはもう二度と無いかも知れない。 プリシアは、国王になることを望むが、それは前国王のように民衆を苦しめるためではなく、 自分のやるべきことをやるため、と彼女は言う。それが何であるかは不明だが、 使命が果たされた後は王政を廃止するつもりだ、ということである。
小次郎に告白した本音っぽい話の中で、「私を持ち上げる者達は、私が王になることによって得られる利益が欲しいだけなのだ」と言っている。 ストールマンもまた、そうだったのだろうか。 御堂と同じくらい、謎に包まれたキャラクターである。 少なくとも、国を想って正しいことのみをし、正義の側に立つお姫様というステレオタイプ的な人物でないことだけは確かである。
ディーブ/CV:茶風林
ストールマン=孔を名乗っていた中国人風デブの、本当の名前はディーブである。正体は旧エルディア情報部の次長。つまり御堂の部下である。 彼が絵画捜索を依頼した本当の目的は絵画そのものではなく、その下に敷かれているスクリーンの原版、 すなわちエルディア共和国の国璽である。
一見すると御堂の部下として動いていたようにも見えるが、この男はどうやら単独行動をとっていたか、 または御堂とは何らかの溝があったのだと思われる。 御堂が先手を打ち、二階堂に原版を盗ませたことからも、それが分かる。 最終的には、計画の邪魔になると考えられたのだろうか、ナイフの犠牲となって死亡。
甲野本部長/CV:野沢那智
まりなとは公安時代からの付き合いで、当時はヒゲも生えておらずもう少し太っていたそうだ。公式な設定としては三十九歳だそうだが、明らかにフケ過ぎ。五十代に見えるぜ。 続編においては「甲野三郎」という名前がなぜかついているが、 少なくともバーストエラーではファーストネームは不明。 甲賀三郎という人物はちょっと調べれば出てくるが関連性は不明。ゴロは良い。
松乃広美/CV:むたあきこ
かなりハードなエロゲー、「悦楽の学園」のヒロインである。当然やられまくり。 バーストエラーでは結婚を控えた清楚な女の子である。同ゲームの主人公であった、教育監視機構の捜査員、佐久間裕一とはその後付き合いがあり、 「悦楽の学園2と呼ばないでっ」もといEVE burst errorでは婚約をしているということである。 同じく監視機構の氷室恭子とも親交があり、調査のためにエール外国人学校に潜入している恭子に、密かに情報を提供している。 とはいえ大した情報ではなく、恭子の潜入捜査にはほとんど役に立っていないようだ。 嘘を隠すのがとてつもなくヘタで、すぐまりなに見抜かれてしまっている。
アクア=スティル=ロイド/CV:田中敦子
エルディア共和国の首相。女性である。国内において、「反王権派」の筆頭とも言うべき存在。 前国王が死んだあとは実質的に政治の実権を握り、大規模な改革を進めてきた。
本人によれば、前国王には側室がおり、前国王と側室との間に子供ができる。 本来ならば堕胎をさせる決まりだったが側室の女性は身ごもったまま王宮を脱出、 その後出産するが、その子供が成長し、首相になった、ということである。
これはすなわち、御堂真弥子が持っていた記憶とほとんど同じであり、それについては、 御堂の真弥子に対する、「アクアの記憶がベースになっている」という言葉からも真実であろうことが推測できる。
となれば、アクアは王家の血を引く人間である、という結論に達する。 しかも、プリシアは「前国王の叔父の子」であるのに対してアクアは、母は側室であるとはいえ前国王の実子である。
王位継承の資格を有していたにも関わらず、彼女が王ではなく首相を選んだのは真弥子が言っていたような、王家に対する憎しみがあったからだろう。 彼女の本質的な目的は、エルディアを支配する王権を破壊し、本来の意味での共和国にすることだった。 そのための改革だったというわけだ。
しかし、ゲーム序盤において小次郎が目撃する御堂とアクアの口論からも分かるように、 アクアは御堂、すなわち旧情報部と関係を持っていた。真弥子に関する真実も知っていた。
王室を憎み、王権を打破しようとするアクアがなぜ、真弥子の即位を認めようとしていたかについては、プリシアの存在があげられるだろう。 トリスタン号でのプリシアとアクアの対談で初めて、アクアはプリシアが、前国王のように王権支配を続けるつもりではなく、 むしろアクアと同じように改革の路線で即位しようとしていることを知るのだが、 それ以前には、プリシアを即位させてしまっては、王権を潰すために、王家を潰すために今までやってきたことが全て水の泡になると 考えていた。
だがアクアは、御堂真弥子についての真実を知っていた。彼女の中には前国王が眠っているのだ。 それこそアクアが最も憎み、倒したい存在であったのに、なお彼女の側につき、戴冠式に臨もうとしていたのか。
それにはおそらく二つの理由がある。
一つは、前述したような王家に対する強い憎しみ。 それは前国王に対するものが大きく膨らみ、王室全体を、彼女の中では意味するようになっていたと考えられる。 そしてもう一つは、真弥子である。前国王の意識が眠っている間は、御堂真弥子という一人の少女が現出する。 彼女のいつわりの記憶は、アクアのものがベースになっている。 真弥子自身には何の罪もない……いとおしい存在だったのだったのではないだろうか。
そしてアクアは、おそらく御堂から、μ-101は間もなく崩壊するだろうという話を聞く。 秘密を抱え込んでいることに耐えられなくなったのか、結局アクアは真弥子に真実を打ち明けてしまうのだが、 それが原因なのか、真弥子の中の前国王を目覚めさせてしまい、殺害される。
シリア=フラット/CV:高乃麗
桂木源三郎の娘で、弥生の妹にあたる。実に様々な表情を見せる。時には《テラー》のごとくナイフを使った暗殺者のようなフリをするし、 まりなとサバイバルゲームをしたりする。 小次郎とも出会い、結局まりなから負った傷が原因で彼には敗北するわけだが。
ディーブに従う、旧情報部の工作員……というのも彼女の仮の姿であり、 実際はプリシアに付き従う、専属護衛のような存在だった。 それは彼女の本心からの行動だったかもしれないし、桂木のためにプリシアの身辺を探る目的で近づいた可能性もある。 結局のところ、シリアが命を落としたために謎のままである。 少なくともシリアの心を大部分支配していたのは父親であった。
父、源三郎に、小次郎と同じように全てを教え込まれた一流の工作員だった。
桂木源三郎/CV:納谷悟郎
弥生とシリアの父親であり、小次郎には自分の技術の全てを教え込んだ。桂木探偵事務所の前所長であり、汚職の罪を小次郎に暴かれて逮捕されたが、 それは源三郎自身の自作自演であり、目的は旧エルディア情報部の追撃を避けるためだった。 源三郎を抹殺するために旧エルディア情報部は刑務所をも襲撃し、刑務所は火災に見舞われる。 バーストエラーのストーリーにおいては序盤、12月3日に火災が起こり、書類上では桂木はこのときに死亡している。
娘のシリアが情報を掴んでいたためにこの攻撃をかわし、事件に身を投じていくわけだが…… どういうわけか、アメリカからの帰国便、飛行機の中でまりなと出会っていることから、刑務所に収監されていたはずの男が いつの間にかアメリカに渡り、日本に戻ってきているということになる。 この意味不明の行動についての説明は全く無い。
源三郎の真の姿は旧エルディア情報部の実行部隊の部隊長であり、様々な諜報や暗殺に関わっていた。 自らの罪を償うために、ケリをつけるつもりで動いていたが、客船沈没の際にシリアをかばって爆発に巻き込まれ、水没して死亡。
香川美純/CV:渕崎ゆり子
正式に付き合っている彼氏とは別に、甲野と不倫をしている。 食らいついたら離さない、スッポン香川と呼ばれている、と自分で言っている。 内務監査部二課、というのが彼女の所属しているところなのだが、 何の組織なのかは結局のところ明かされていない。グレン/CV:飯塚昭三
「ムショに捕まっていて、小次郎に助けてもらった」というエピソードがある。想像でしかないが、「刑務所」という場所は文字通り刑務を行う場所、すなわち罪人が罪を償うために監禁されるところだ。 そこに入るためには犯罪をやらかして、当局に逮捕され、裁判をやって、有罪判決をもらい、禁固刑だとか懲役だとかを もらう必要がある。
グレンが何をしでかしたのか分からないが、日本国籍を持っているかどうかは怪しい。 バーボンを指して本国では田舎者の酒だと言う彼はおそらくアメリカ出身だろう。 となればムショ、というのは留置所のことかもしれない。小次郎が保釈金を払って助け出したのだろうか。 とにかくグレンは優秀な情報屋であり、拳銃の調達までしてくれる便利者である。 だが彼は依頼の二重取りをしていて、旧エルディア情報部に対して小次郎の動きを密告していた。
金に目がくらんで業界の仁義を忘れたグレンは、秘密を知ってしまったわけだが、 結局は銃弾によって倒れることになる。
ストールマン=孔/CV:茶風林
エール外国人学校のディレクター。こちらが本物である。声の出演がディーブと同じなのはご愛敬である。エルディア王家に仕える家柄で、外国人学校図書館の松乃によれば、 「いつも落ち着いていて、優雅で、優しくて、平和を好むような、そんな人」ということである。 いわゆる「王権派」に属しており、ロイド首相や御堂がすすめていた急進的な改革に異を唱えていた。 決して改革そのものに反対していたわけではなく、「反王権派」であったロイド首相たちと対立する立場にあった、ということだろう。
父であるドールマン=孔は旧エルディア科学局の局長だったこともあり、 Cプロジェクトについてもおそらくその内容を知ってしまったのだろう――計画続行を不可能にするべく、父ドールマンを殺害する。 人道的立場からそうしたのではなく、あくまでもストールマン自身の金づるでもあるプリシアを即位させるための行動である可能性が高い。 「EVE burst error」においては、戴冠式のためにエルディアの国璽を用意し、反対勢力の奪取を防ぐため、それを二つに割り、 片方を自宅に、もう片方を職場に隠した。
桂木源三郎と仲が良かったというエピソードがあり、おそらくは桂木がエルディア情報部を去った後も交流があったものと思われる。 桂木に対しては、父を殺害したことを告白し、プリシアという王位継承者の存在を明かしている。 桂木の指示に従って、戴冠式直前、プリシアをプリンとして反対勢力の目から隠し、合流しようとするのだが、 結局は旧情報部に捕まってしまい、最終的に殺害される。 小次郎が見た悪夢の中では、ディーブに拷問を受けたということを言っているがこれは事実だろうか。 少なくともストールマンの死体を検分した小次郎、氷室、甲野たちからはそういった情報は聞くことが出来ない。
1000万円の公金横領疑惑がもちあがっており、監視機構による潜入捜査を受けていた。 途中で横領の調査に関しては捜査が打ち切られたために、事実関係や横領の目的は不明。 絵画のイミテーションを作成するためだった、という可能性はあるが、1000万円もの費用がかかるかどうかは疑問。