2013.2.26 05:03

阪神・藤浪、3・2安芸で先発デビュー!(2/3ページ)

藤浪がデビューする安芸タイガース球場。大フィーバーが予想される

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 勝負の世界へ、いよいよこぎ出す。前途洋々、フジナミ丸の出発港は、安芸だった-。藤浪のプロ初実戦登板が「3・2」になることが判明した。おおらかな太平洋が見守り、土佐の陽光が降り注ぐ地からの第一歩。先人たちの汗がたっぷり染みこんだグラウンドから、猛虎の黄金ルーキーの戦いが始まる。

 「これからなんで…」

 西宮市内の虎風荘でキャンプの荷物を受け取った際に短く漏らした言葉に、決意がにじんでいた。沖縄・宜野座キャンプから前日24日に帰阪。一夜明け、ホッと一息をつくところだが、気持ちはすでに南国・高知での初実戦へ向いていた。安芸タイガータウン球場は昨年春夏連覇した甲子園球場と同じ黒土が球場には敷き詰められており、スタートには適している。長年阪神のキャンプを受け入れていた虎党のメッカ。圧倒的なホームの応援を受けて、投げることが可能だ。照準が定まった。

 23日には宜野座で関本、西岡、日高らを相手にシート打撃に登板。打者10人を1安打に抑え、上々の仕上がりを見せたばかりだ。大先輩たちにも臆することなく剛球を投げ込み、宝刀カットボールでは左打者のひざ元をえぐった。着実にステップを踏み、いよいよ舞台に上がる。3月2日の練習試合・オリックス戦(安芸)でプロ初先発。2イニングを投じる予定だ。

 26日にチームはWBC日本代表との練習試合(京セラD)を行うが、背番号「19」はベンチ入りせず、西宮市内の虎風荘でテレビ観戦する。「時間があれば見ようかなと。ファンとして見ても意味がないのでしっかり勉強したい。配球とかですね」。トップクラスの技術を盗む。昼間は甲子園で行われる残留練習に参加することも分かった。プロ入り後初めて、聖地のグラウンドにがい旋する。

 3月2日が待ちきれない-。聖地無敗、春夏連覇、高校3冠右腕が、新たなステージで、初めての真剣勝負に挑む。違うユニホームをまとう相手に、容赦なく投げ込む。

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