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【社会】

大阪の老舗酒造会社 純米酒に醸造アルコール

 大阪府阪南市の酒造会社「浪花酒造」が純米酒に醸造アルコールなどを混ぜたり、安価な酒に高級酒のラベルを貼ったりしていたことが二十六日、同社などへの取材で分かった。大阪国税局の調査で発覚し、同社は今年一月以前に製造した商品の自主回収を進めている。浪花酒造は一七一六年創業の老舗で、同社の酒は二〇〇八年七月の北海道洞爺湖サミットで提供された。

 同社によると、純米酒や吟醸酒の新酒を製造する際、味を調えるために前年に造った同種の古酒を数%混ぜていたが、古酒の在庫がなくなったため、純米酒一種に醸造アルコールを混ぜたほか、吟醸酒二種に基準以上の醸造アルコールなどを混ぜた。国税庁の基準では、純米酒は米と米こうじだけで造られ、醸造アルコールを入れることは認められていない。

 また、一二年四月までの半年間に製造した純米大吟醸が品切れになった際、安価な吟醸酒に純米大吟醸のラベルを貼っていたという。成子和弘社長(52)は「味がほとんど変わらないので、その場しのぎでやってしまった」と話している。

 

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