藍　タイで玉突き事故に巻き込まれる…むち打ちで次戦回避も

玉突き事故現場の写真がアップされたスサン・ペテルセンのツイッター Photo By スポニチ

　女子ゴルフの宮里藍（２７＝サントリー）が乗った車が２４日、タイで玉突き事故に巻き込まれた。同行するマネジャーが２５日、明らかにした。宮里は事故直後に首周辺の痛みを訴え、シンガポール移動後に病院で診察を受けた。診断は、頸椎（けいつい）捻挫（むち打ち）。回復次第では、自身の今季第２戦ＨＳＢＣ女子チャンピオンズ（２８日開幕、シンガポール）を回避する可能性が出てきた。

　宮里と同じ車に乗っていた座親マネジャーによると、事故が起きたのは２４日午後７時ごろ。ホンダＬＰＧＡの試合後、次戦の開催地であるシンガポールに移動するために車でバンコク近郊の空港へ向かう道中だった。

　ポーラ・クリーマー（米国）、スサン・ペテルセン（ノルウェー）も別の車に乗り、荷物用のバンと４台でパトカーの先導で空港へ向かっていた。あと１０分ほどで空港に到着するという所で、前の２台が玉突き事故を起こし、そこに宮里の乗る車がぶつかり、さらに後ろを走っていたクリーマーの乗る車、その後ろの荷物用のバンも次々と衝突。５台以上の玉突き事故となった。ペテルセンの車は衝突を回避した。

　宮里はぶつかった直後に首周辺に痛みを訴えたものの、選手関係者を含めて目立った外傷などがなかったことから救急車を呼ぶことはなく、予定通り２４日中にシンガポールに移動した。ただ、座親マネジャーは「衝撃が強く、大きな事故だった。こういうことに巻き込まれるのは初めてなので」と、宮里の動揺が大きかったことを明かした。

　そして一夜明けた２５日、シンガポール市内の病院で診察を受け、頸椎捻挫（むち打ち）と診断された。医師からは「早い人ならば２、３日で治る」と言われたものの、痛みや違和感が残っているため、診察後はカイロプラクティックで回復を図った。同マネジャーによると、治療後は「軽くなった」と症状が和らいだというが、２８日からのＨＳＢＣ女子チャンピオンズには、痛みが引かなければ欠場の可能性もあり、予断を許さない状況だ。

　▽頸椎捻挫　交通事故などで不意に衝撃を受け、頸椎の周囲の筋肉やじん帯などを損傷すること。首の痛みや頭痛、肩こり、めまいなどの症状が出る。一般にむち打ち症とも言われ、軽い場合は数週間以内に治癒する。

　【ゴルファーの最近の事故】

　★谷口徹　０９年２月、大阪府内の高速道路で車線を変更した際に車がスリップ。側壁に衝突し、左肩を強打して脱臼。復帰したのは５月下旬、開幕４試合目目だった。

　★中嶋常幸　１０年１月、青森合宿中に車のトランクから荷物を降ろしていた際に背後から来た車が追突。車と車の間に挟まれ右膝を負傷。全治２カ月と診断された。

　★不動裕理　１０年４月、静岡から東京まで移動中、渋滞に巻き込まれ乗っていた車が、後方の車に追突された。助手席に乗っていたが、大事には至らず翌週も試合に出場した。