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【大リーグ】

イチ大事 水道水禁止令出た 水道水で歯磨きもできない…

2013年2月25日 紙面から

24日からの実戦出場を前に、打撃練習をするヤンキースのイチロー=タンパで(共同)

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 【タンパ穐村賢】とんだ水騒動に巻き込まれた。イチロー外野手(39)、黒田博樹投手(38)の両選手が所属するヤンキースは23日(日本時間24日)、当地のキャンプ地に水道水禁止令を出した。タンパ市水道局の電源が一時的にダウンし、完全に浄化されていない水が供給されている可能性が出てきたため。選手には水道水を飲むことを禁じ、歯磨きやシャワー使用についても注意を喚起した。近郊では休業するレストランも見られ、スーパーマーケットではミネラルウオーターのペットボトルが売り切れになるなど騒動に発展した。

 ヤンキースのキャンプ地タンパが異例の水騒動に襲われている。クラブハウス内には「DO NOT DRINK THE WATER(水道水は飲むな)」の張り紙が張られ、グラウンドに置かれていたドリンクタンクも急きょペットボトルに変更された。

 事の発端は22日の昼すぎ。リスとみられる動物がタンパ市の水道施設に入り込み、送電線をかんだことから施設の電源がダウン。水をろ過するシステムが機能しなくなったという。現在は補助電源を使い、システムを動かしているが、バクテリアなどの物質が入った水道水が供給されている恐れがあり、発生から48時間の間は、水道水を飲まないよう市の健康局から警告が出された。

 球団の対応も早かった。当局の発表を受け、その日の夕方にはアフターマンGM補佐から選手、球団スタッフにメールが送られ、水道水の利用についてお達しが出されたという。キャンプ期間中は一戸建て物件で過ごす選手もいることから、(1)飲料用に使うことの禁止(2)歯磨きには煮沸した水などを使用する(3)シャワー時は水が口や目に入らないよう注意する−といった内容だったとみられる。

 タンパ市内では一部の飲食店が臨時休業を余儀なくされ、各ホテルも水道水を利用する際に注意書きが一室ごとに配布された。スーパーマーケットではミネラルウオーターのペットボトルが売り切れとなる騒ぎとなっており、水が自由に使えない場合は宿舎での自炊ができない恐れもある。

 前例のない事態にイチローも「水は飲んでない。というか口に入れてない。普通に選手はうがいしていたけど、いいのかな」と苦笑いを浮かべ、不自由な生活を強いられている様子だ。

 イチローはベテラン特権で試合の遠征が免除されたため、タンパで過ごす時間が多い。何事もなく今回の事態が収束するのを待つばかりだ。

 

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