2013.02.05 Tue posted at 16:43 JST
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(CNN) 英ウィリアム王子とキャサリン妃の第1子誕生を前に、カナダの下院は4日、男子優先の王位継承制度廃止を盛り込んだ法案を可決した。
英連邦のカナダでは、ウィリアム王子とキャサリン妃の間に生まれる子どもがいずれ国王または女王となる。これまで王位継承は、先に生まれた女子よりも男子を優先すると定めていたが、法案ではこの制度の廃止を盛り込んだ。
4日の採決は審議を経ることもなく、法案はわずか数分で可決された。上院でも数週間以内に可決される見通し。
英連邦諸国の間ではこれまでに、数百年の伝統がある王位継承は男子を優先すると定めた規定と、王位継承者がカトリック教徒と結婚することを禁じた規定を廃止することで合意が成立している。
だが、同法案は思わぬところで論議も巻き起こした。
ムーア民族遺産・公用語相は、法案が目指すのは君主制の近代化であり、憲法改正は不要との見解を示した。これに対して憲法の専門家などから、法案自体に異論はなくても、憲法は改正する必要があるとの声が上がった。
憲法を改正しようとすれば、フランス語を公用語とするケベック州との間で憲法を巡りくすぶっていた問題が再燃するのは避けられない。ムーア氏は1日の記者会見でも、法案に対して州から反対意見は出なかったと強調していた。
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